ピケティ入門 の商品レビュー
ピケティ理論の概観と、ピケティ理論の視点から見た日本の状況の概観について語った本。 とても内容がコンパクトにまとめられており、とても読みやすかった。 ピケティの理論が非常に簡潔にまとめられていたので、21世紀の資本論に取り掛かる1冊目の本としては非常にとっつきやすかった。 ただ...
ピケティ理論の概観と、ピケティ理論の視点から見た日本の状況の概観について語った本。 とても内容がコンパクトにまとめられており、とても読みやすかった。 ピケティの理論が非常に簡潔にまとめられていたので、21世紀の資本論に取り掛かる1冊目の本としては非常にとっつきやすかった。 ただ、ピケティ理論の入門というよりも、筆者のフィールドである日本の労働問題についての解説に誌面が割かれており、タイトル倒れな印象を受けた。 (かつ、そもそもページ数が少ない本の構成から、労働問題についても大きく踏み込んでおらずざっくりとした一般論含めた説明に留まっている印象だった。かつ、ピケティの理論との関連性の説明が薄い印象だった) 21世紀の資本論のとっかかりとして良さそうな本
Posted by
2024/03/10 「ピケティ入門」 竹信三恵子☆☆ さすが朝日の(女性)記者 能力が高いしかも図抜けて ピケティ理論と自説「女性雇用問題」をブレンドして「日本経済の格差・成長論」へのハイブリッドに成功 「格差問題」は各国ごとに歴史的・社会的違いある 日本は①経営者・従業員の...
2024/03/10 「ピケティ入門」 竹信三恵子☆☆ さすが朝日の(女性)記者 能力が高いしかも図抜けて ピケティ理論と自説「女性雇用問題」をブレンドして「日本経済の格差・成長論」へのハイブリッドに成功 「格差問題」は各国ごとに歴史的・社会的違いある 日本は①経営者・従業員の(資本)格差に加えて、②高齢・若手の年功格差(タテ)③正規・非正規のジェンダー格差(ヨコ)がある 資本主義のエネルギーは格差拡大に働くので、理念と政治により格差を抑制する仕組み・規制が不可欠。 平和期には格差が拡大し、戦争期には平等化に力が働く。 1. 資本の第一基本法則 収益=資本/所得比率✕収益率 2. 資本の第二基本法則 貯蓄率と経済成長率 資本/所得比率=貯蓄率/経済成長率 3. 評価の難しさ ① 能力・スキル ② 実績 業績至上主義 極端な高い報酬
Posted by
前半でピケティの主張の論点を概説し、後半ではピケティの視点に基づきながら筆者の専門分野でもある日本の格差や非正規雇用の問題を解説している。それゆえに、「ピケティの解説書」ではなく、タイトルが「ピケティ入門」、そして副題に「『21世紀の資本』の読み方」とされているのではないか思われ...
前半でピケティの主張の論点を概説し、後半ではピケティの視点に基づきながら筆者の専門分野でもある日本の格差や非正規雇用の問題を解説している。それゆえに、「ピケティの解説書」ではなく、タイトルが「ピケティ入門」、そして副題に「『21世紀の資本』の読み方」とされているのではないか思われる。
Posted by
ピケティって?という私には、ベーシックな理解とその視点を知る良い機会となる一冊でした。その視点で、日本社会を読み解く筆者の見識とアベノミクスへの(良い意味での)批判的切り込み...朝日新聞社で編集委員兼論説委員も務められた方だと巻末の著者のプロフィール読んで納得。学生さんにもおす...
ピケティって?という私には、ベーシックな理解とその視点を知る良い機会となる一冊でした。その視点で、日本社会を読み解く筆者の見識とアベノミクスへの(良い意味での)批判的切り込み...朝日新聞社で編集委員兼論説委員も務められた方だと巻末の著者のプロフィール読んで納得。学生さんにもおすすめの一冊。
Posted by
資本主義は資本が資本を産むため格差が拡大してく程度の認識だったが、より解像度が高まった。 相続の重要性や、戦時中が異常だっただけで戦前は格差がどんどん広がっていたことは新しい発見だった。 菅政権の動きや世論を見ても格差縮小に向かうとは思えないため、個人としては世界がこのルールで...
資本主義は資本が資本を産むため格差が拡大してく程度の認識だったが、より解像度が高まった。 相続の重要性や、戦時中が異常だっただけで戦前は格差がどんどん広がっていたことは新しい発見だった。 菅政権の動きや世論を見ても格差縮小に向かうとは思えないため、個人としては世界がこのルールで回ってることを理解した上でうまく波に乗るしかないのかもしれない。
Posted by
ピケティを読む前に読んでしまったが、著者の主張がかなり強く入っていて、ピケティの主張かどうかはわからない。
Posted by
資本は偏り、格差が生じる。そのために我々は行動をしなければならない。 人為的に格差を減らす方向に動かなければ、格差は拡大する一方。 政治の動きを注視していかなければならない。
Posted by
ピケティ読んでないので具体的にどこがどうとかは言えないけど入門編としてはとても良書だと思います。 こういう本がもっと増えていけば、いつか世界的資本税みたいなのも実現するのかな。 それと日産の車は買いたくなくなったなぁ。
Posted by
ピケティの話はほぼ3分の1程度で、導入部分にしかない。 考えさせられるところは多いものの、ほとんどがアベノミクス批判で占められており、既視感がある感じが否めない。 やはり、原典を読むことが大切。 政策提言としての、全国同一最低賃金の話や、外国人労働者への差別が根底にある限り、...
ピケティの話はほぼ3分の1程度で、導入部分にしかない。 考えさせられるところは多いものの、ほとんどがアベノミクス批判で占められており、既視感がある感じが否めない。 やはり、原典を読むことが大切。 政策提言としての、全国同一最低賃金の話や、外国人労働者への差別が根底にある限り、家政婦制度は奴隷労働と化すという批判は説得力のあるものだった。 ちょっと左寄りすぎる気がして、とっつきにくいところもある。流石朝日新聞というところか。
Posted by
2015年12月4日読了。トマ・ピケティの『21世紀の資本』を解説する本だが、筆者の力点は「いかにアベノミクスが格差を広げているか」を弾劾する後半部分にあるようだ。資本格差による恩恵を受けている側はもちろん格差のある現状を変えることを望まないので、格差は広がる一方で、また資本力に...
2015年12月4日読了。トマ・ピケティの『21世紀の資本』を解説する本だが、筆者の力点は「いかにアベノミクスが格差を広げているか」を弾劾する後半部分にあるようだ。資本格差による恩恵を受けている側はもちろん格差のある現状を変えることを望まないので、格差は広がる一方で、また資本力による発言力があるために政府や公的機関がそれを是正することも難しい、ということは理解できた。アベノミクスにも色々な見方があるのだろうが、「富める者から富む」トリクルダウン理論を採用している限り、格差が是正されることはないようだ。マルクスが夢見たように、金も力もない99%の面々が、数を頼みに声を上げて世界を動かすか、それか世界大戦が起きて超インフレ・資本への課税が実現しない限り、この世界は変わらないのかもしれない・・・。
Posted by