問いかける技術 の商品レビュー
■「謙虚に問いかける」は、 ・相手の警戒心を解くことができる手法であり、 ・自分では答えが見いだせないことについて質問する技術であり、 ・その人のことを理解したいという純粋な気持ちを持って関係を築いていくための流儀、 である 一方で、現代では「尋ねること」よりも「自分が話すこと...
■「謙虚に問いかける」は、 ・相手の警戒心を解くことができる手法であり、 ・自分では答えが見いだせないことについて質問する技術であり、 ・その人のことを理解したいという純粋な気持ちを持って関係を築いていくための流儀、 である 一方で、現代では「尋ねること」よりも「自分が話すこと」が優先されてしまっている。 しかし人間関係を築くのは謙虚な質問によってこそ。 その態度を持たなかったがゆえに、信頼関係が築かれず、大組織では大きな事故が発生している現実もある。 ■質問をすることで信頼関係が築かれる 自分が話す:知らないから教えてあげる、という上からの示唆が含まれる。 質問をする:会話の主導権を相手に譲る →信頼関係を築くには、パワーバランスが重要である。 ■謙虚さには3種類ある ①基本的な謙虚さ:出自による地位 ②任意の謙虚さ :自分よりも成功している人と接するときの謙虚さ。(その人と付き合うかどうかは選択できるので) ③今ここで必要な謙虚さ:チームで成果を出す必要があるとき、部下に対して謙虚に節することにより、成果を最大化する、など。成果をあげるために「実質は部下に頼っている」 ★「問いかける」とは、相手に対して興味や好奇心を抱くという態度から導かれるもの ・「自分にとって」「相手にとって」ではなく「二人にとって」という視点で考える ・短期的にではなく、長期的にお互いのメリットを考える ★そしてお互いが心を開いて情報共有することにより、より深い関係を築くことができる ■4種類の問いかけ:相手の関係性でも変化する ①謙虚な問いかけ:自分が知らないことを認め、好奇心から出る質問。 ②診断的な問いかけ:相手の思考プロセスに影響を与える ③対決的な問いかけ:自分の意見を織り交ぜる ④プロセス指向の問いかけ:謙虚、診断、対決的な問いかけ ■思考プロセスに影響を与える質問 ①感情や反応に関わる質問 ②理由や動機に関わる質問 ③実際の行為に関わる質問 ④体系的な質問 【アメリカでは人間関係構築よりも課題解決に重きを置くため、謙虚に問いかけることが文化的に難しい】 ■謙虚な問いかけを阻害する"文化的"なものとは ・地位、肩書という状況 ・組織、国、職種の文化 →「信頼関係を築くこと」が、社会で生きる上で様々な制約を受けている(外部要因) ■信頼関係を築きを阻害する要因:ジョハリの窓 ・隠された自己を開示したくないという思い ・未知の自己にたどり着きにくいというプロセス、またフィードバックしにくいという状況 ■適切な状況判断を阻害する要因:ORJI ①Observation 否認と投影の自己防衛メカニズム。客観的な判断が歪められる ②Reaction 自己の感情理解よりも突発的に判断する状況が多く存在する、自己感情の理解不足 ③Judgement 合理的判断の限界 ④Intervention 合理性を欠いた衝動的な行動
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焦点は絞られているはずなのになんだぼんやりとしている。前書から本書を経て『謙虚なコンサルティング』に至ると考えるとそのプロセスは凄く良く分かるのだが、先に『謙虚なコンサルティング』を読んでいるとややまだるっこしい。
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自分でもよくある、そんなつもりで言ったわけではないのに、相手に不快な思いをさせることの防止法を示唆してくれる。ただし、これを実行するための前提として、自分自身にゆとりを確保する必要があると実感した。
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「イライラさせる問いかけと、話が前に進んだり発見に繋がる問いかけと何が違うんだろう」という疑問からシャインの本を発見。シャイン自身はアメリカのコミュニケーション文化に疑問をもち、研究に本書の記述に至っている。「ゴールありきの問いかけでもなく、ひたすら質問することでもなく、『謙虚に...
「イライラさせる問いかけと、話が前に進んだり発見に繋がる問いかけと何が違うんだろう」という疑問からシャインの本を発見。シャイン自身はアメリカのコミュニケーション文化に疑問をもち、研究に本書の記述に至っている。「ゴールありきの問いかけでもなく、ひたすら質問することでもなく、『謙虚に問いかける』とはどういうことか。」という問いについて述べられていたので良かった。意外にもすぐ使える技術というよりも、次のアクションに繋がる内容が述べられている。ハブになるとかすり合わせるには必要不可欠な技術であると思う。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「謙虚に問いかける」とはその人のことを理解したいという純粋な気持ちをもって関係を築いていくための流儀。ほんの少し、自分が変わることでうまくいくということが凍ろに響きました。
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「人を助けるとはどういうことか?」につづく、組織行動論の大家シャイン先生の「人助け」シリーズの2冊目。 「人を助ける・・・」を読んだときには、なるほどと思いつつも、なんて、人間って、面倒くさいんだろう。そんなに相手に気を使わずに、率直に話せばいいじゃん的に思った。 今回の「問...
「人を助けるとはどういうことか?」につづく、組織行動論の大家シャイン先生の「人助け」シリーズの2冊目。 「人を助ける・・・」を読んだときには、なるほどと思いつつも、なんて、人間って、面倒くさいんだろう。そんなに相手に気を使わずに、率直に話せばいいじゃん的に思った。 今回の「問いかける技術」(humble inquiry: the gentle art of asking instead of telling)は、さらに面倒くさい感が高まった感じです。 たしかに、人間って、社会的な関係性のなかにあって、言いにくいこと、聞きにくいことがいろいろあったり、立場や言葉が作り出す微妙な上下関係みたいなのがあることはあるんだろうけど、ここまで、謙虚にならないと人間って、コミュニケーションできないんだろうか?これって、主張が強くて、相手の話しを聞いていると「負け」になってしまうアメリカなどの文化のなかでの話しじゃないの?などなどの思いがたくさんよぎった。 でも、日本で、こういう謙虚な問いかけというのがよくなされているかというと、そういうわけでない。「いやいや、私はそれほどのものではありません」と謙遜、卑下、自己否定(?)と「謙虚」することは多いとおもうけど、「私は知らないんです。もっと教えてください」と謙虚に質問することはそんなに多くはないかも。 なるほどと思いつつも、なんとなく、微妙にフィットしない本でした。
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傾聴の派生。「謙虚に問いかける」humble inquiry ことをテーマに、幾つかの角度から解説した本。具体的な事例も多く、わかりやすい
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2016年2冊目。 尊敬する先輩 Yさんの本棚にあったので、 迷わず購入・大好きな出版社 英治出版さんの本でも あった。 【謙虚に問いかける技術】 問いかけるとは何か?をとことん深掘りしている一冊。 普段、後輩にどのような質問をしているのか? 自分の知識を引け散らかすような質問...
2016年2冊目。 尊敬する先輩 Yさんの本棚にあったので、 迷わず購入・大好きな出版社 英治出版さんの本でも あった。 【謙虚に問いかける技術】 問いかけるとは何か?をとことん深掘りしている一冊。 普段、後輩にどのような質問をしているのか? 自分の知識を引け散らかすような質問をしていないか? 改めて考える機会になった。 ”自己表現”ばかりにこだわるのではなく、 あえて"問いかけることで、へりくだることで相手の考えを知る" "技術"というよりも、 "相手を知るための心構え"の大切さを教えてくれた一冊。 ○謙虚さは3種類存在する 1.基本的な謙虚さ(社会的な立場で生ずるもの) 2.任意に示す謙虚さ(優れた人を前に生ずるもの) 3.今ここで必要な謙虚さ =>私があなたに対して抱いている思い ○質問するという行為 =>会話の相手に力を与えると同時に、 一時的に自分を弱い立場に置くことになる。 ○問いかける行為 =>相手に対して興味や好奇心を抱くという立場から始まる
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まず訳がいけてなく、本の構成も悪いのが傷。。 ・よい人間関係の構築に役立つのは「謙虚に問いかける」 ・上に立とうとするのではなく、自分をあえて弱い立場に置くことを学べば、より良い関係が築けるはずだ。 ・私は人からむやみに指図されたり、一方的にまくし立てられたりすることが苦手だ。...
まず訳がいけてなく、本の構成も悪いのが傷。。 ・よい人間関係の構築に役立つのは「謙虚に問いかける」 ・上に立とうとするのではなく、自分をあえて弱い立場に置くことを学べば、より良い関係が築けるはずだ。 ・私は人からむやみに指図されたり、一方的にまくし立てられたりすることが苦手だ。とりあけ、自分が知っていることを聞かされると気分が悪くなる。 ・つい自分の話をしたがってしまう。大抵の場合、自分では思い当たらなかったことを相手から教えてもらえるような質問をするという心掛けや好奇心と言ったものが会話のなかで忘れられているからだ。 ・今ここで必要な謙虚さ。部下を始めとるす自分よりも地位の低いメンバーに自分は実質的に頼っているという事実を認識する。 ・問いかける、という行為は相手に対して興味や好奇心を抱くという態度から導かれる。 ・あなたが賞賛し尊敬する人たちのことを思い浮かべてみよう。彼らがもっている謙虚さとは? ・しかたなくお茶にでかけることにしたものの、心からそうしたわけではないので、会話がぎくしゃくして、互いに不満が残る。こうならないためには、2人で一緒に決める。 相手をとるか、自分をとるか、ではなく、2人にとってどうするのがよいのか、という視点で考える。 ・自分がそのとき抱えている問題で手が離せなくても、相手に対する思いやりは示したいと思っているなら、ほんの少しだけ自分が変わればうまくいくことが多い。 ・「ああしろ」「こうしろ」ではない。これをしなければならない理由を考え合うことで、コミットメントを共有し、責任感を持てる。 ・たとえ一方的な話し方でも、相手に対する純粋な興味からだた言葉であればいかなる質問も「謙虚な問いかけ」になる。相手のことをもっと知りたいと思っていることは、しぐさや声のトーンなどで伝わるものだ。 ・謙虚な姿勢で尋ねるときは先入観を排除し、頭のなかをすっきりとさせて会話を始め、相手に話をさせることに注力する。 ・「信頼」は、相手が自分を利用したり侮辱したり恥をかかせたりすることはせず、自分のこと
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「謙虚に問いかける」はその人のことを理解したいという純粋な気持ちをもって関係を築くための流儀であり、質問する技術である。 目的を共有し、お互いを理解し、尊重することを意識し、自ら「謙虚に問いかけ」内省していきたい。
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