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小さくて強い農業をつくる の商品レビュー

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27件のお客様レビュー

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2015/08/30

茨城県土浦市で、直販で「有機農業」を経営する久松達央さんの「小さくて強い農業」。 有機農業を「 」付きにしたのは、いわゆるJAS法の認証でなく、実質的な個人宣言によるものだから。市場流通させずに、「自分のファン」への販売だし、肩肘張って有機JASをうたわなくても、直納のレストラ...

茨城県土浦市で、直販で「有機農業」を経営する久松達央さんの「小さくて強い農業」。 有機農業を「 」付きにしたのは、いわゆるJAS法の認証でなく、実質的な個人宣言によるものだから。市場流通させずに、「自分のファン」への販売だし、肩肘張って有機JASをうたわなくても、直納のレストランを含めた「顔の見える関係」で成り立っている。 この手の本は、有機栽培のノウハウか、土づくり生命という精神論のどちらが多い。 精神論の落とし穴は、有機=体にいい、という先入観を植え付け、だからおいしくなくてもいいという誤った幻想を生み出してしまうことにある。虫食いはがまんするにしても、明らか野放しで、栄養不足の野菜を買わされるという悲劇に直面し、初めて変だと気づく。 一方で、科学的な有機栽培の実践論も、その内容とは別に、当の生産者の経営センスのなさの結果、有機JASのラベル代以上の付加価値をなかなか生めない(そもそも論として、有機JAS認証に付加価値を期待することが間違っているのだが)。 有機農業精神論者は、絶対認めないが、有機農業こそ、経営戦略が必要だ。ただ、著者と同じく「農業に向いていない」と言われた非生産者の身で、いくら叫んでも何ら説得力を持たない(あの殺し文句って余分な競争相手は排除したいという気持ちの表れのような気がする)。 なんたって、自分たちは、農業でなく、農を目指してるんだし、そのために有機は手間がかかって、特殊なんだから、やりもしない人間にとやかく言われたくない、という論で、それを言われたらペンより重い物を持ったことのない身としては何も言えない。 しかし、有機農業って、そんなに特殊なのか? 化学肥料が使用される以前の農業は全て必然的に有機農業なラベルわけで、ごく当たり前だったのではないか? 回りの生産者と会う度に、『茨城県農業史』を読んだか? あるいは読まずとも存在を知っているか尋ねる。これまで、読んだという生産者と出会ったことはない。 桜井武雄が書いた『茨城県農業史』の序文は、茨城県の農業は三流だ、で始まる。どこに、自分の県史の初めに自らを貶めることを書く者がいるだろうか? 桜井が三流とする根拠は、茨城県の農家は見栄っ張りで、冠婚葬祭に金は使う癖に、こと農業になるとどこにいくら掛けるのかほとんど知らないという点にある。 農業は、業なのだということ。だから、当然、経営や流通を考えなくてはならない。 ある有機生産者に、なんか怖いと言われて、思わず口をあんぐりさせてしまった「戦略」という言葉。農業者が、流通大手や、JA、さらに生産者が「分かってくれない」と陰で嘆く消費者にだって、「戦略」なくしてどうやって立ち向かうというのか? そんなこんなのここ10数年の農業への不満や有機農業を看板に掲げる生産者への諦念を、一気に解消させてくれたのが同書だ。三流とされるこの茨城県に、ついに変革者登場‼︎ いや、痛快、喝采‼︎ 中で、一番気に入ったのは、自分のやりたいことを言語化するということ。パワポの金太郎飴のようなポンチ画がのさばる中で、違うだろうとつぶやいてきた者には我が意を得たりだ。 ただ気掛かりなのは、生産者って、本を読まないということだ。

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2015/06/08

就職しないで生きるには21 というちょっとアレなシリーズの一冊。新規就農を考えている身にとって、大変参考になった。背中を押してくれるというより、上から引っ張ってくれる本。 新規就農に際しての弱みというか、悩みどころというか…そういうのを肯定してくれる様な気がする。行政や農協の考え...

就職しないで生きるには21 というちょっとアレなシリーズの一冊。新規就農を考えている身にとって、大変参考になった。背中を押してくれるというより、上から引っ張ってくれる本。 新規就農に際しての弱みというか、悩みどころというか…そういうのを肯定してくれる様な気がする。行政や農協の考え方とはまた違った考え方を覗けて面白かった。

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2015/05/17

この本の著者の考え方は最近読んだ「自分らしく生きる」の著者の考えとすごくリンクしてると感じた。 著者のビジネスモデルだけでなく、農業観、仕事観、人生観が伝わってきた。共感するところ考えさせられるところも多く、彼の生き方、あり方のファンになった。 全く同じになりたいというわけで...

この本の著者の考え方は最近読んだ「自分らしく生きる」の著者の考えとすごくリンクしてると感じた。 著者のビジネスモデルだけでなく、農業観、仕事観、人生観が伝わってきた。共感するところ考えさせられるところも多く、彼の生き方、あり方のファンになった。 全く同じになりたいというわけではないが、自分の生き方、仕事についての考え方の参考になった。

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2015/05/06

タイトルから想像していた内容とは違ったけど、いろいろ興味深かった。とくに農園長のフシミさんの位置付に共感するところがたくさん。

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2015/02/01

自らを「農業に向いていない」と認める著者による農業読本。脱サラして使命感に燃えて有機農業に身を投じたものの、最初に務めた農業法人ではまったくうまくいかず、役立たず呼ばわり。追われるように退職して独立。とても順風満帆とは言い難いスタートでした。しかし彼は自分が向いていないことを認め...

自らを「農業に向いていない」と認める著者による農業読本。脱サラして使命感に燃えて有機農業に身を投じたものの、最初に務めた農業法人ではまったくうまくいかず、役立たず呼ばわり。追われるように退職して独立。とても順風満帆とは言い難いスタートでした。しかし彼は自分が向いていないことを認めて、その上で出来ることを考えます。それは「経験や勘にたよっていた農作業の技術を、地道にひとつひとつ言語化する」ということです。 もともとが慶應卒で帝人に入社した頭脳の持ち主なのでとにかく理論的、かとおもいきや、綿密な計画は立てずにえいやと始めてしまう野蛮さも持ち合わせています。このあたり、出版社のミシマ社の三島社長に通じるものがありますね。 有機農業に過剰な幻想を抱くことなく、淡々と他品種精算を続ける久松農園は、この先どうしんかしていくのでしょうか? 楽しみです。

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2015/01/21

○茨城で久松農園を経営する久松氏の作品。 ○前作に続き、農業の真実、実態を、自身の経験を踏まえて描いた作品。 ○本書を読むと、従来の農業のイメージが覆され、また、改革の必要性を感じる。 ○このような農業経営者が多く登場してほしい。

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2015/01/09

農業とビジネス的思考の話。 農業に率先してIT(DROP BOXやGoogleドライブ、LINE等)や経営のロジックを導入し徹底的に無駄を省き合理的な手法で、悪戦苦闘しながらも農業初心者の著者がいかに「小さくて強い農園」をつくっているかが記されている。 農業経験がないからこそ、常...

農業とビジネス的思考の話。 農業に率先してIT(DROP BOXやGoogleドライブ、LINE等)や経営のロジックを導入し徹底的に無駄を省き合理的な手法で、悪戦苦闘しながらも農業初心者の著者がいかに「小さくて強い農園」をつくっているかが記されている。 農業経験がないからこそ、常識に捉われず失敗を恐れず、自分の目指す農業を追求できたのだと思う。 ただ単にゴリゴリのビジネスセンスだけがあるのではなく、仲間を引き込む力や想いを共有する姿勢、そしてどんな苦境でも諦めないしぶとさが、この礎を築いた。

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