ひなこまち の商品レビュー
前作の『やなりいなり』を読んでから10年以上経っていたことにびっくり。 主要なキャラクターのことはよく覚えていたのは、それだけキャラが魅力的だったからだろうか。 聡明な若旦那だけど、病弱な体に引っ張られて、弱気になることが多かったように思うが、今回は「おっ」と思うところがあった。...
前作の『やなりいなり』を読んでから10年以上経っていたことにびっくり。 主要なキャラクターのことはよく覚えていたのは、それだけキャラが魅力的だったからだろうか。 聡明な若旦那だけど、病弱な体に引っ張られて、弱気になることが多かったように思うが、今回は「おっ」と思うところがあった。 成長しているんだな。 続きも10冊以上あるようで先に進む前に、1から読み返すか悩む。
Posted by
安定のしゃばけシリーズ。 通勤電車で読んでいたけど、ほっこりした気持ちになれて癒された。 連ドラを見ているような、映像がありありと浮かぶのは本当にすごい!ネッフリで連ドラして欲しい。
Posted by
「お願いです、助けて下さい」と書かれた木札と小町選びをキーとするゆるい続きもの五編 ■ろくでなしの船箪笥…小乃屋七之助&冬吉の祖父が残した遺産騒動。河童の甲羅を取り戻す ■ぱぐのふだ…本島亭場久(ほんとうていばきゅう)、悪夢に困ったときに敷いて寝るバクの札 ■ひなこまち…おしな...
「お願いです、助けて下さい」と書かれた木札と小町選びをキーとするゆるい続きもの五編 ■ろくでなしの船箪笥…小乃屋七之助&冬吉の祖父が残した遺産騒動。河童の甲羅を取り戻す ■ぱぐのふだ…本島亭場久(ほんとうていばきゅう)、悪夢に困ったときに敷いて寝るバクの札 ■ひなこまち…おしなに思いっきり寄りかかる古着屋のダメ父親 ■さくらがり…花見デジャブ、河童の秘薬をもらった武士の安居 ■河童の秘薬…平安時代狐の娘が幸せになった黄色の秘薬を飲んだ安居の妻雪柳
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
助けを呼ぶ一枚の木札が今回の主役。 困っている人を助けたい。 若だんなの思いは叶うのか。 『ひなこまち』 畠中恵 (新潮文庫) 指物師の荷に紛れて長崎屋にやってきた木札には、「お願いです、助けて下さい」と書かれてあり、五月の十日までに、と日時が切られていた。 それをきっかけに、若だんなのもとに様々な困りごとが舞い込む。 祖父の形見の船箪笥が開かない。小乃屋の七之助、冬吉兄弟の困りごと。「ろくでなしの船箪笥」。 落語の寄席で、噺家が武家に襲われた。なんと噺家は人ではなく、悪夢を食べる“獏”だった。「ばくのふだ」。 江戸の美人を決める雛小町選びに便乗した古着泥棒は、大掛かりな詐欺集団だった。仁吉と屏風のぞきが仲良く(?)大活躍。「ひなこまち」。 花見に訪れた広徳寺で、若だんなたちは、生真面目で堅物な武家・安居と出会う。禰々子からもらった河童の秘薬が起こす事件の始まり。「河童の秘薬」。 さて、長崎屋の両親が若だんなを甘やかすたとえが私は毎回楽しみなのだが、今回は、 「蜂蜜と黒砂糖を箸が立つ程加えた甘酒のように」 甘いのだった。 そしてこれも定番の、若だんなの虚弱さのたとえは、 「店から一歩出ると風邪を引き、遠出をすれば半月寝込むほど病弱」 なのだった(笑) 何はともあれ“いつものやつ”が読める幸せ、そして楽しさ。 安心、安全、信頼と実績のしゃばけシリーズ。 今回は、長崎屋に住まう妖たちの存在を知っている七之助、冬吉兄弟と、妖が普通に見える広徳寺の寛朝と秋英がいることにより、妖たちものびのびしているように思えた。 しかし! 貧乏神の金次が、裕福な長崎屋のぬくぬくの炬燵に棲みついているのはなんでだろう(笑) そしてこの人、たぶん新キャラだと思うんだけど、鳴家を二匹ばかり肩に乗せた商人風の男、正体は柳森神社から来た化け狸という権蔵さんが登場。 若だんなの命により颯爽と現れて、結構いい仕事をして帰っていった。 こんな風に若だんなをさりげなくサポートする妖の存在には心が和む。 炬燵の中にいた付喪神のお獅子が、温石代わりに若だんなの掻い巻きに入れられていたのが面白かった。 ある日、関東河童を率いる女親分の禰々子が、五色の薬玉を持ってきた。 今回のメインは、河童の秘薬の中の、黄色の薬玉を飲んだ雪柳の話なのだ。 黒は惚れ薬、白は三日間眠らずにいられる薬、赤は怪我が治る薬、青はどんな相手とでも話せる薬、そして黄色は平安の昔、狐の娘が幸せになる為に飲んだ薬なのだという。 どんな薬効があるのかは分からないが、飲むのなら人生を賭けなくてはいけないらしい。 雪柳と、なぜか成り行きで長崎屋の面々が、ともに夢の世界に迷い込み、盛大に事件に巻き込まれるのだ。 この話は、「さくらがり」や「ばくのふだ」を通り、最後に「ひなこまち」に収束していく仕掛けになっていて、底には助けを呼ぶ誰かの声が通奏低音のように流れている。 雪柳が人生を賭ける事件を乗り越え、ただのお祭りイベントに見えていた雛小町選びに隠された真実が見えたとき、「序」で最初に木札が若だんなのもとへやってきた瞬間からの様々な出来事や、出会った人々や、若だんなの気持ちが走馬灯のように巡って、すっと心に落ちた。 若だんなは今回ずっと体調がすぐれず、最後の方はかなりへろへろだったけれど、困っている人を助けたいという思いは強く揺るがなかった。 若だんなのこういうところがこのシリーズの最大の魅力だと私は思う。 よく頑張ったよ。 頑張ったといえば、川にはまった屏風のぞきですねぇ。 戸板の上で乾かしてもらっている屏風のぞきを想像すると笑える。 「もうちっと水を切ったら、己で店へ戻りな。」 と、普段若だんなには丁寧に喋る仁吉がべらんめえ口調になる素の感じがすごくよかった。 なにせ仁吉は私の推しメンなので(笑)
Posted by
雛小町(今のミスコン?)と『お願いです、助けて下さい』と書かれた木札を軸に5話の短編で構成されていました。 河童の秘薬、漠等今回もハチャメチャな展開で面白かったです。 コロナ禍で自粛が続く中なので、皆で花見酒が余計楽しそうでした。 妖達はコロナにかからないから、密でも大丈夫だしマ...
雛小町(今のミスコン?)と『お願いです、助けて下さい』と書かれた木札を軸に5話の短編で構成されていました。 河童の秘薬、漠等今回もハチャメチャな展開で面白かったです。 コロナ禍で自粛が続く中なので、皆で花見酒が余計楽しそうでした。 妖達はコロナにかからないから、密でも大丈夫だしマスク飲食しなくても良いから羨ましい(-∀-)
Posted by
禰々子ねえさんの再登場が嬉しい 力も意志も強いねえさんがいると、仁吉と佐助が本来の妖のヤバさが出ているのが面白かった
Posted by
ある時、ふと現れた『お願いです、助けて下さい』という木札。そこから始まる。 ・ろくでなしの船箪笥 若だんなの友・七之助が亡くなった祖父から形見としてもらった船箪笥…何故か抽斗が開かない! ・ばくのふだ 悪夢を食べる漠の物語り。漠が噺家に? ・ひなこまち 美しい娘を1人雛小町...
ある時、ふと現れた『お願いです、助けて下さい』という木札。そこから始まる。 ・ろくでなしの船箪笥 若だんなの友・七之助が亡くなった祖父から形見としてもらった船箪笥…何故か抽斗が開かない! ・ばくのふだ 悪夢を食べる漠の物語り。漠が噺家に? ・ひなこまち 美しい娘を1人雛小町に選ぶというイベントが事件を引き起こす! ・さくらがり 若だんな花見に行く。もちろん妖たちも一緒…何も起こらないはずがない(笑) ・河童の秘薬 河童からもらった秘薬。 さくらがりで知り合ったお侍さんにあげるが…またまた怪奇なできごとに巻き込まれてしまう若だんな。 ・お馴染まない一席・・・柳家喬太郎
Posted by
若だんなも随分しっかりしてきたもんだ。 今回は彼が兄やたちの静止を押し切って動いたことによぅて状況がたくさん好転しました。 いろんな事件が起こるにせよ、勝手な行動がなぜか憎めない妖たちの愛嬌と、若だんなの真っ直ぐさにとても癒されます。
Posted by
ある一枚の木札がきっかけで、困っている人が長崎屋に次々と現れて…。そんな困っている人達を妖達の力を借りつつも、なんとか自分で解決しようとする若旦那。とても心優しい若旦那にほっこりとする。
Posted by
助けて下さいという木札に引き寄せられた若旦那は船箪笥、爆、雛小町、かっぱの惚れ薬から出てくる、侍の離婚騒動。 結果的にその奥方の夢の中に取り込まれた若旦那たち一行がそれを解決してその木札の文字が消える。短編がいくつもあるが、前の階からだんだん、一体の話が増えてきていて構成が非常に...
助けて下さいという木札に引き寄せられた若旦那は船箪笥、爆、雛小町、かっぱの惚れ薬から出てくる、侍の離婚騒動。 結果的にその奥方の夢の中に取り込まれた若旦那たち一行がそれを解決してその木札の文字が消える。短編がいくつもあるが、前の階からだんだん、一体の話が増えてきていて構成が非常に良いね。
Posted by