PK の商品レビュー
3つそれぞれの話は短編としても面白い。 全体で読むと全ての話が実は繋がっていて、 タイムパラドックスものだったことが分かる。 一読では混乱して全ては把握できない。 解説を読んでなるほど!と分かった気になるが やっぱりもう一度読みたい。 誰かの小さな決断や行動が 全く予想もしてい...
3つそれぞれの話は短編としても面白い。 全体で読むと全ての話が実は繋がっていて、 タイムパラドックスものだったことが分かる。 一読では混乱して全ては把握できない。 解説を読んでなるほど!と分かった気になるが やっぱりもう一度読みたい。 誰かの小さな決断や行動が 全く予想もしていなかった いつかの世界やどこかの誰かに 繋がることもある。 それは良いことへの変化かもしれないし 反対に最悪の事態への変化かもしれない。 ひとつの行動は何かを変えてしまう可能性がある。
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読み終えて、こりゃあ再読が必要だな〜と思ったけど、大森望の解説を読んでちょっと分かったような気になってしまった。視点がコロコロ変わって物語が進んでいって、最後に…という伊坂幸太郎らしい小説。
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作家の伊坂さんは天才だな。それぞれの短編小説が一つの作品になるなんて。一つになることを見越しての伏線なのか。ここに繋がるのかぁと後から気づき、さすがの一言。
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複雑に入り乱れるストーリー展開に、読み終わったあと「ん?どう繋がっていたんだ?」と少しモヤモヤが残ってしまったが解説にも助けられ何とか読み終えた。 構成は複雑だが後々この本ができた経緯などを知るとなるほどと思った。多分これは何回も読む程に味が出てくるのかなと感じた。
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挑戦的な作品だと思った。 別々の短編だったものが繋がりを持つのがすごいと思う。どう闘おうと抗えない力、社会に出たら存在するんだろうなあ
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ゴギブリを送り込まなかった世界とゴギブリを送り込んだ世界。 『PK』と『超人』だけ単独で読んだ限りの感想は星2つだけだけど、『密使』を読んでようやく2つの物語はパラレルワールドだったのかという驚きで星3つになった。本当は2.5ぐらいだけど。
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読むだけが本ではない。 SFが苦手なので、4,5年前に買って今も読めていない。 それでも、表紙を気に入っていて、手放す気になれない。 帯の「勇気は伝染する」という文言と、大森望の解説で満足してしてしまった。 内容が読めなくて本当に残念ではあるんですけど… カバーデザインは松田...
読むだけが本ではない。 SFが苦手なので、4,5年前に買って今も読めていない。 それでも、表紙を気に入っていて、手放す気になれない。 帯の「勇気は伝染する」という文言と、大森望の解説で満足してしてしまった。 内容が読めなくて本当に残念ではあるんですけど… カバーデザインは松田行正。空高く雄大な自然の中で、水面を走るような人影が美しくて、本当にいい写真だ。 写真は世界の一部を切り取ったもので、それで世界が成立してしまう。小説も、世界を切り取ったもので一つの小世界を形成している。それぞれは相容れない表現のようで、互いに豊かに影響を与えている。 その組み合わせはとても楽しく、難しい作業だと思う。 水面を走る人影の足元は水飛沫が上がっていて、バック・トゥ・ザ・フューチャーで車が時空を超えるときのようで面白い。 静かで涼やかな自然の中で走る人がとても潔く見えて、帯の「信じている」「勇気は伝染する」という言葉と共鳴して響く。 帯も写真とのバランスのためか狭くて、色も鮮やかで目を引く。帯の背にも興味を引く文言を入れていて、変な言い方だけどやる気が見えてとても好き。 残念ながら、小説は読めていないんですけど……
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流石伊坂さん こんな風に繋がって そことここがそーなるのね ヒーローにされた彼同様、わたしもついていけないわ~~
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伊坂幸太郎著『PK』#読了 緩く繋がる3つのSF中編集。 10年前のサッカーWC最終予選で小津選手がPKを成功させる直前の会話内容を、今、大臣が調査させる訳 他人による殺人を予知する能力のある男が取った行動と大臣との会食 握手した相手から6秒をスリ取れる男が、耐性菌蔓延で絶...
伊坂幸太郎著『PK』#読了 緩く繋がる3つのSF中編集。 10年前のサッカーWC最終予選で小津選手がPKを成功させる直前の会話内容を、今、大臣が調査させる訳 他人による殺人を予知する能力のある男が取った行動と大臣との会食 握手した相手から6秒をスリ取れる男が、耐性菌蔓延で絶滅する人類を救えるか
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
伊坂作品によく使われる章頭の符合。 ハンコだったり、シルエットだったり。 この作品(PK)ではABCになっていて、いつもより若干の読みづらさはあった。 が、「PK」の世界は、青木さんらのシミュレーションの世界なので、無機質なアルファベット表記にしたのかなと勝手に解釈。 この作品は、読んだ人がそれぞれ勝手な解釈をして楽しむのがいいと思う。ただ、その解釈の余白が大き過ぎて、絶対にモヤモヤも残る。 それでも許せてしまうのは、この作品のジャンルがSFだから。サイエンスフィクションというより、スーパーフィクション。 作中で三島が言う「小説に書いたら、鼻で笑われる」ような、まるで漫画みたいなこの話を、力技で完走させたみたいな印象を受けた。 いくら読み進めても、真相に近づいてるのか全然分からないまま、それでも不思議な面白さを感じて最後まで読まされた、みたいな。 伊坂作品の中でも異色な話だったが、それでも伊坂幸太郎あるあるが随所にあって嬉しかった。 ・「人間は集団になると頭のない怪物」の引用 ・群衆をペンギンの群れに喩える ・話に、ゴキブリ(せせらぎ)が出てくる ・ラストは、同じ人物の章が2回続いて終幕する ・「未来予知」の話に「田中」 あと、文庫版の表紙が良かった。全力疾走する時間スリの勇姿。
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