逢沢りく(上) の商品レビュー
「りくは中学生。おしゃれなパパと、カンペキなママ、 「オーラがある」と友だちが憧れる、ちょっと特別な存在。 美しい彼女は、蛇口をひねるように、 嘘の涙をこぼすことができた。悲しみの意味もわからずに――」 「お腹が痛いと授業を抜け出した逢沢りくが屋上に寝転がって見た空と、14歳の...
「りくは中学生。おしゃれなパパと、カンペキなママ、 「オーラがある」と友だちが憧れる、ちょっと特別な存在。 美しい彼女は、蛇口をひねるように、 嘘の涙をこぼすことができた。悲しみの意味もわからずに――」 「お腹が痛いと授業を抜け出した逢沢りくが屋上に寝転がって見た空と、14歳の私があの頃見た空はきっと同じ空。広い広い宇宙の中でひとりぼっちお自分。それを受け入れた時のすっきりとした解放感。人はみんな最初から孤独なのだと思う。だからこそ、人が恋しくて、人の温かさが胸に沁みるのでしょう。」 (『小泉今日子書評集』より)
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好きな時に涙することができる美少女・逢沢りくの覚醒を描いた作品。上下巻からなり本作は上巻。 * * * * * 漫画とは知らずに予約して借りました。主人公・りくの感性と作品の絵柄に慣れるのに上巻の半ば過ぎまでかかりました。正直言うと、そこまで読むのに忍耐を要し...
好きな時に涙することができる美少女・逢沢りくの覚醒を描いた作品。上下巻からなり本作は上巻。 * * * * * 漫画とは知らずに予約して借りました。主人公・りくの感性と作品の絵柄に慣れるのに上巻の半ば過ぎまでかかりました。正直言うと、そこまで読むのに忍耐を要しました。 しかし、りくが単身で関西(大阪か?)の大叔母の下に(短期間の約束で)身を寄せてからがおもしろかった。 大叔母宅や転校先の中学校で経験する、関西人の距離感。東京(の裕福な階層)とのギャップに戸惑うりくの心情が的確に描かれています。 仮面夫婦と言ってもいいりくの両親。本音は言わず、体裁だけキレイに整えるその姿を見て育ったりくは、本当の優しさや愛情の伝え方を知りませんでした。 コテコテの関西の人情に馴染めるのか!? 続けて下巻も読まずにはいられません。 簡単なタッチの絵柄ですが、多くのことを伝えてくれている作品でした。
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ほしよりこというマンガ家は初めてです。「絵柄」も「お話」や「本」の作り方も、どちらかというと苦手です。ところが、30代40代の知り合いの方褒めていらっしゃる。で、読みえて、なんか、堪忍してほしい気分になりました。 本当は、楽しいことが何もない「中学生」が、この世に存在するリア...
ほしよりこというマンガ家は初めてです。「絵柄」も「お話」や「本」の作り方も、どちらかというと苦手です。ところが、30代40代の知り合いの方褒めていらっしゃる。で、読みえて、なんか、堪忍してほしい気分になりました。 本当は、楽しいことが何もない「中学生」が、この世に存在するリアルを描く「ほしよりこ」と、それを、普通の文庫化する編集者のセンスはすごいと思うのですが、「で、それで?」というのが感想でした。疲れた。 ブログには、もう少しプラスの感想も書きました。覗いてみてください。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202104210000/
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映画みたいな作品。 りくは、人前でしか涙を流すことができない。 自然に泣くということができない。 母親が関西弁が嫌いだから、と関西弁を毛嫌いする。 中学生のりくが、これからどう変わっていくのか、丁寧に描かれていく。
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全部鉛筆で描かれてて、字もかわいい直筆で大人の漫画って感じだった。不思議なストーリー。下巻が気になる。
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中学生の逢沢りくは悲しみを感じることなく、涙を流すべきときに自在に流すことができる。父は職場の女性と浮気しており、母は完璧て潔癖な性格。逢沢りくの関西人、関西弁嫌悪が面白い。実際に関西的なものをかなり下にみている女性を知っていたから、彼女と逢沢りくをオーバーラップして見てしまった...
中学生の逢沢りくは悲しみを感じることなく、涙を流すべきときに自在に流すことができる。父は職場の女性と浮気しており、母は完璧て潔癖な性格。逢沢りくの関西人、関西弁嫌悪が面白い。実際に関西的なものをかなり下にみている女性を知っていたから、彼女と逢沢りくをオーバーラップして見てしまった。彼女も周りから浮いていて天然扱いされていた。彼女は僕のことを気に入ってくれて、手紙のやりとりやデートを繰り返すうちに関西弁への違和感を解消したように思う。彼女は若くして死んでしまったので、本当のところはわからないけど。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
逢沢りくは中学生の女の子。美人で、他の人とはちょっと違う雰囲気。りくは蛇口を捻るように「うそ泣き」が出来る。そしてりくが涙を流す姿には、人の心を動かす。 お父さんはアパレル会社の社長で、オシャレでモテる。お母さんはりくを産んでからは専業主婦になったが、子育ても家事も完璧で美人なお母さん。 でも、お父さんは会社の部下と浮気しているし、しかもその浮気相手をホームパーティに呼んだりする。お母さんはそれに気がつきながらも、構わないというか、気にしていない様子。 ただ、りくはお母さんの言葉にならない気持ちに気がついて、お母さんがして欲しいことを「お母さんって面倒くさい」と思いながらもしてしまうのだ。つまり、うそ泣きを。 側からみたら完璧な逢沢家だけど、心の中では言えない思いを抱えている。 お母さんが関西弁嫌いで、りくも関西なんて嫌いだったのに、 お母さんはりくと距離を取りたい、と考え、 「りくのために」関西の親戚(父親方)にしばらく預かってもらう事になった。嫌でも嫌とは言わないりく。 大阪での生活は、それまでもものとはまるで違っていて・・・。 透明感のある美少女のりく。 大人のいやらしさなんかも見えて、「おえー」って思う。でもそれを言わないで、走って逃げる。思春期の女子が、自分の感情に戸惑い、不器用に意地になったりする姿に共感。
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泣いてしまった。 後引くやつだ…。 逢沢りく。 本物の涙を知ってまたお母さんと暮らす。 物語はここからだね。 逆にこれからがキツイのかもしれない。 絶対に幸せになって欲しいなぁ。
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しばらく気になっててやっと読めた!猫村さんのイメージが強かったので、なんだかシリアスだぞ…どうなるんだこれ…って読み進めてました。 ちょっと思ってたのと違ったので下巻でどうなるか期待したい〜!
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ずっと気になってやっと読めた。ほしよりこさんの独特なタッチ、正直上手いのかどうかすらよくわからなかったけど、それほ私の思い違い。 シンプルな線で微妙な感情を描き分けてはるなぁと思った。内容も引き込まれる。下巻が楽しみ。
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