誰でもよかった の商品レビュー
スクランブル交差点に軽トラックで突っ込み、11人を無差別に殺傷した男は、人質をとり喫茶店に籠城する。 その男と警察官の緊張感漂う交渉。 人質は無事に救出出来るのかと、手に汗握る。 犯人の心の闇、現代社会の在り方。 様々なものが頭をよぎる。 そして、結末…あんなことが待ち構えている...
スクランブル交差点に軽トラックで突っ込み、11人を無差別に殺傷した男は、人質をとり喫茶店に籠城する。 その男と警察官の緊張感漂う交渉。 人質は無事に救出出来るのかと、手に汗握る。 犯人の心の闇、現代社会の在り方。 様々なものが頭をよぎる。 そして、結末…あんなことが待ち構えているとは… 2016.6.17
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結局最後まで、彼は顔を持たせて貰えなかった。 有名になっても、誰も彼を知らない。よくわからない人のままだった。 ただ一人、彼の顔を見ることができたのは、交渉人だけ。ただ一人。
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秋葉原の無差別殺人事件をモチーフとしたミステリー。 車で交差点に突っ込み、その後ナイフで手当たり次第に殺していく冒頭の描写は迫力があった。でも、その後は喫茶店に立てこもっての交渉人とのやりとりばかり。犯人の動機等へ踏み込むことはなくラストを迎えてしまった。 あぁ、そういう描き方の...
秋葉原の無差別殺人事件をモチーフとしたミステリー。 車で交差点に突っ込み、その後ナイフで手当たり次第に殺していく冒頭の描写は迫力があった。でも、その後は喫茶店に立てこもっての交渉人とのやりとりばかり。犯人の動機等へ踏み込むことはなくラストを迎えてしまった。 あぁ、そういう描き方のミステリーかと納得はしたが、スッキリしない。タイトルと概要説明で期待した内容とのズレが原因。もっと面白くなりそうなのにもったいない。
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つまらない、というほどではないけれど、それほど面白くもない1冊。 五十嵐貴久の小説は『交渉人』以来なのだけれど、『交渉人』ほど「息もつかせぬ」というような展開があるわけではなく、全体的に描写も浅い。 『交渉人』は面白かったんだけどなぁ。。。 今回唯一面白かったのは、最後まで読...
つまらない、というほどではないけれど、それほど面白くもない1冊。 五十嵐貴久の小説は『交渉人』以来なのだけれど、『交渉人』ほど「息もつかせぬ」というような展開があるわけではなく、全体的に描写も浅い。 『交渉人』は面白かったんだけどなぁ。。。 今回唯一面白かったのは、最後まで読むとタイトルの意味合いの深みが増す点(※叙述トリックとかではないよ!)。 ただし、それを書きたかったなら短編でよかった。 最後にメインを盛り込むことで、逆に、全体が冗長だったように感じられ、「それだけを言いたいがためだけにここまで読ませたのかよ」と思ってしまう。 あるいは、どうせ長編にするんだったら、もっと警察側や犯人側、人質側などの心理描写を深めていたら、こんなにも「最後以外がぜんぶ蛇足だった」感を味あわなかったじゃないかと思う。 いずれにしろ、全体的に何もかもが中途半端な感じが拭えない1冊。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ネゴシエーターが主人公の話としては「交渉人」の方が奥深くて面白かったというのが、読後の率直な感想かなぁ。 このタイトルが犯人のセリフではなく、警察側が下した処置の理由ってところが驚きポイントなのかもですが、ちょっとインパクトが弱かったかも。 それは、作中で横川がわざと高橋を刺激するために理不尽な指示を出すあたりに感じた、違和感に近い非現実感——いくらなんでもリアリティがなさ過ぎないか?という疑問——に由来する気がします。 横川が普段無能と思われている人物だったらその言動は自然に映ったかもしれませんが、けしてそうではない人物があからさまに不自然な行動をとっていたので、そこに不信感やうさんくささを感じざるを得なかった訳です。 そう思うと、横川が普段無能と周りに思われている人物だったと描写されている方が、本作は面白かったかもしれません。 無能と思われる横川の行動が計算づくであること。警察の価値観が個々人の生死や幸福感より、社会全体のそれを優先すること。そのためには個々人の命など歯牙にもかけないという現実。 横川=無能、とすると、そんな印象操作ができたんじゃないかなー。素人考えですが……
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インターネットの掲示板に殺人予告を書き込んだ犯人が渋谷のスクランブル交差点で引き起こした無差別殺人。犯人はセンター街の喫茶店に人質とともに籠城する… 恐らく、秋葉原の無差別殺傷事件をモデルにした事件であろうが、今の日本なら、どこで起きてもおかしくない事件を迫真の描写で描いている...
インターネットの掲示板に殺人予告を書き込んだ犯人が渋谷のスクランブル交差点で引き起こした無差別殺人。犯人はセンター街の喫茶店に人質とともに籠城する… 恐らく、秋葉原の無差別殺傷事件をモデルにした事件であろうが、今の日本なら、どこで起きてもおかしくない事件を迫真の描写で描いている。特に冒頭で犯人に次々と殺害される人びとの視点を通した描写には鬼気迫るものを感じた。また、警察と犯人の息詰まる攻防、駆け引きに思わず、物語に引き込まれた。 しかし、何という結末だろうか…期待していたのは、どんでん返しだったのだが…残念。
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