1,800円以上の注文で送料無料

ストーナー の商品レビュー

4.5

142件のお客様レビュー

  1. 5つ

    81

  2. 4つ

    36

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2017/06/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

だが、これでよし。悲しみと諦めに満ちていても、人生は愛すべきもの。本書はそう確信させてくれる。 という朝日の書評に惹かれ読んだ。確信とまで言われるとちょっと,だけど,確かにそうだねぇと思う。 

Posted byブクログ

2017/05/29

[挫折と充足と幸福と]大学で教鞭を取る一人の男,ストーナーの生から死までを人生を描いた小説。著者は,死後に本作が世界的な評判を得ることになったジョン・ウィリアムズ。訳者は,総計200冊以上の翻訳を手がけた東江一紀。原題は,『Stoner』。 全編を通して壮大なドラマが待ち構えて...

[挫折と充足と幸福と]大学で教鞭を取る一人の男,ストーナーの生から死までを人生を描いた小説。著者は,死後に本作が世界的な評判を得ることになったジョン・ウィリアムズ。訳者は,総計200冊以上の翻訳を手がけた東江一紀。原題は,『Stoner』。 全編を通して壮大なドラマが待ち構えている訳でもなければ,主人公であるストーナーが特徴ある人物という訳でもない。それでいながら,というよりはそれ故に読む者を一度引きつけたら離さない作品でした。言葉に表しづらいのですが,どこか晩秋の寂しさを漂わせる名作だと思います。 〜人生四十三年目にして,ウィリアム・ストーナーは,世の人がずっと若いときに学ぶことを学びつつあった。恋し初めた相手は恋し遂げた相手とは違う人間であること。そして,恋は終着点ではなく,ひとりの人間が別の人間を知ろうとするその道筋であることを。〜 〜「きみは,自分が何者であるか,何になる道を選んだかを,そして自分のしていることの重要性を,思い出さなくてはならん。人類の営みの中には,武力によるものではない戦争もあり,敗北も勝利もあって,それは歴史書には記録されない。どうするかを決める際に,そのことも念頭に置いてくれ」〜 年齢を重ねてから改めて読み返したい作品☆5つ

Posted byブクログ

2017/05/11

物語の最初と後半がすごく好きだったけど、全体的には少し重すぎる印象も。文学と言葉に触れることによって、今までと違う生き方を選択する主人公のストーナーには漠然と共感したし、作品のなかで表現される諦めには悲しみよりも独特な強さを感じた。

Posted byブクログ

2017/03/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本がいかに素晴らしいかは、巻末の解説だったり、背表紙とか帯の賞賛に書かれているので割愛(これが本当にその通りだからすごいのだが)。 割愛と言いつつ、以下内容紹介より引用。 ”これはただ、ひとりの男が大学に進んで教師になる物語にすぎない。しかし、これほど魅力にあふれた作品は誰も読んだことがないだろう。――トム・ハンクス 半世紀前に刊行された小説が、いま、世界中に静かな熱狂を巻き起こしている。 名翻訳家が命を賭して最期に訳した、“完璧に美しい小説" 美しい小説……文学を愛する者にとっては得がたい発見となるだろう。――イアン・マキューアン 純粋に悲しく、悲しいまでに純粋な小説。再評価に値する作品だ。――ジュリアン・バーンズ 『ストーナー』は完璧な小説だ。巧みな語り口、美しい文体、心を深く揺さぶる物語。息を呑むほどの感動が読む人の胸に満ちてる。――「ニューヨーク・タイムズ」” この本がどんな本か、というと、 「一人の男が大学で教師になり、死ぬまでの話」である。ほんとうにそれだけ。こんなプロットで面白いわけがない、と思われる方は多いかもしれないが笑 作中に常に漂っているのは靄のような悲しみの空気。ストーナーは悲しみに対し、ただひたすら耐え続けるのである。死ぬまで。 イギリスの作家、ジュリアン・バーンズは以下のように書いている。 「文学的な悲しみではなく、もっと純粋な、人が生きていくうえで味わう真の悲しみに近い。読み手は、そうした悲しみが彼のもとへ近づいてくるのを、自分の人生の悲しみが迫りくるように感じとる。しかも、それに抗うすべがないことも承知しているのだ」。 彼女が書いているように、悲しみの生々しさが、読み手の経験にものを言わせる性質であるが故、感情をもっていかれる。 ものすごく悲しい小説であるが、いや、悲しいがゆえに、自分にとっては人生の糧となる小説だ。

Posted byブクログ

2017/02/21

喜怒哀楽もなく、サクセスストーリーでもない 中高年男性の生涯が なぜ こんなに 心を打つのか 、それは 多分 私の物語だから だと思ったからだと思う

Posted byブクログ

2016/12/10

美しい本。 ストーナーの文学に対する恋が、自分自身とその周辺に対する受け身な姿勢と対比され浮かび上がる。

Posted byブクログ

2016/11/07

時代を越えて平均的な一人の男の人生に起こる喜びと悲しみを過剰に楽天的に捉えることなくむしろゼロサムかひょっとすると少しマイナスになってしまう収支を物語るとするならこんな風になるのだろうと思う。それ故に目を背けたくなるような物語であるとも言えるしどこまでも向き合わなければならない物...

時代を越えて平均的な一人の男の人生に起こる喜びと悲しみを過剰に楽天的に捉えることなくむしろゼロサムかひょっとすると少しマイナスになってしまう収支を物語るとするならこんな風になるのだろうと思う。それ故に目を背けたくなるような物語であるとも言えるしどこまでも向き合わなければならない物語であるとも言える。もちろん目を逸らす方が楽な選択肢ではあるのだけれど読み飛ばしてしまうには惜しい何かがあるように感じてならない。 半世紀以上前に書かれた文章であるにもかかわらずそんな感慨を生むということはこの物語が優れて本質を捉えていることを意味するのだと解釈する。それでも読後の印象は手放しで賞賛を与えるようなものではないことはあとがきに記されたこの本の来し方が示す通りなのだろう。時代を越えて目の玉のくすんだ人は他の人々の自由な意思を顧みない。固く身を閉ざし殻の中にどれだけ熱いマグマが煮えたぎっていたとしてもその熱気を外に漏らすこともない。主人公の名前が示すように硬い石のように生きる。但し転がり続けて苔を生やすことはしない。 そんな生き方に惹かれるかどうか簡単には答えを出せないとは思うのだが他人の評価を気にせずに生きられたならばとは常に思う。主人公とて全く他人と関わらない人生を歩んでいるわけでもない。となるとそのせめぎ合いに悩むことになる。人が誰しも陥りがちなジレンマなど文章にして何が面白いのかと松浦寿輝なら言いそうな気もするが、自分探しの本質は自己肯定と自己否定のせめぎ合う中に身を置くと言うことであり、きっとこの本はそのことを捉えて肯定も否定もしない態度で書き切っているところが何か人の心を静かに揺さぶるのだと思う。自分探しなど考えて見たこともなかったつもりだったけれど案外これまでの人生なんて全て何かの理由が知りたくてここまで来ただけのような気もするし、だとしたらそれこそ大いなる自分探しの旅だったのかも知れないなという気分にさせられる本。

Posted byブクログ

2016/06/18

読んでよかったの一言。 読み終えて。 胸が熱くなった。 読み終えたい、でも もっと読んでいたい。 不思議な気持ちに。

Posted byブクログ

2016/06/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タマフルで紹介されていて 読み始めたら一晩で一気読みしてしまいました。 辛い!やめたげてよぉ(´;ω;`)な事の連続ですが 最後にはすべて許せる。愛の話だったのだと。 感動しました。

Posted byブクログ

2016/05/01

http://tacbook.hatenablog.com/entry/2016/03/19/221815

Posted byブクログ