誰よりも狙われた男 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
各国がバラバラに動いていた前半は、意外なほど読みやすかった。〈道しるべ〉からわからなくなった。ドイツとイギリスが何をしたかったのか読み取れなかった。3回くらい読まないとわからないかも。 それにしても何の救いもないラストはツラい。今まで読んだル・カレ作品はハッピーエンドではなくても多少は救いのある終わり方だったのに。これがイスラム教徒に向けられる世界の目だと言いたいのか。 P300[多少なりとも心得のある尋問者は、ドアを蹴破るようなことはしない。玄関の呼鈴を鳴らして、裏口から入るのだ]きっと著者自身がした説教
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ジョン・ル・カレの小説は、登場人物の描写かたいへん精緻です。次はどうなるのだろうという、読み手の想像力をくすぐるので、一気に読まないと気がすまない。500ページ近いのに。精緻な描写が成せる技だと思います。 舞台は、冷戦終結後のドイツで、イスラム系のテロと、過去の冷戦の遺恨を絡めた...
ジョン・ル・カレの小説は、登場人物の描写かたいへん精緻です。次はどうなるのだろうという、読み手の想像力をくすぐるので、一気に読まないと気がすまない。500ページ近いのに。精緻な描写が成せる技だと思います。 舞台は、冷戦終結後のドイツで、イスラム系のテロと、過去の冷戦の遺恨を絡めた内容です。西側諜報機関の綱引きがあり、たいへんスリリングな展開です。 ただ、全体俯瞰すると、最初の複数の登場人物達の描写が精緻過ぎて、後半以降は駆け足で駆け抜けた感じでした。 もう10月公開の映画は、観る必要はないかな…
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巨匠ル・カレの邦訳最新ですがあとがきを見ると、前に訳出された「われらが背きしもの」の方が作品としては後になるんですね。 「われらが〜」はロシア・マフィアの話でしたが、これはテロとの闘いを描いた作品。 ある日ハンブルグに密入国してきたチェチェン人の青年。 彼が亡命者支援団体の女性弁...
巨匠ル・カレの邦訳最新ですがあとがきを見ると、前に訳出された「われらが背きしもの」の方が作品としては後になるんですね。 「われらが〜」はロシア・マフィアの話でしたが、これはテロとの闘いを描いた作品。 ある日ハンブルグに密入国してきたチェチェン人の青年。 彼が亡命者支援団体の女性弁護士を通じてプライベートバンク経営者にアクセスしてきたところからドイツの諜報機関はては米英の諜報機関も巻き込んだ大掛かりな作戦が展開される様を描いています。 ル・カレの作品らしくスーパー・ヒーローは皆無。それぞれ懊悩する登場人物が好むと好まざるとにかかわらず流れに巻き込まれていくさまを描いています。 御年82歳の巨匠ですが次作もすでに翻訳中とのこと。 このクオリティの高さはもはや異常でしょう。面白かった。
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[その男、疑似餌か、本丸か]チェチェン出身のイッサという男が、不法入国の末にハンブルクにあるトルコ人の家に身を隠すことに。慈善団体の弁護士であるリヒターは、確かな身元も出自も不明な彼を救おうとするのであるが、2人は彼が携えていた手紙から、大金が収められた謎の銀行口座にたどり着き....
[その男、疑似餌か、本丸か]チェチェン出身のイッサという男が、不法入国の末にハンブルクにあるトルコ人の家に身を隠すことに。慈善団体の弁護士であるリヒターは、確かな身元も出自も不明な彼を救おうとするのであるが、2人は彼が携えていた手紙から、大金が収められた謎の銀行口座にたどり着き......。9.11後の諜報世界を舞台としたスパイ小説です。著者は、この分野の巨匠であるジョン・ル・カレ。訳者は、推理小説を数多く翻訳されている加賀山卓朗。原題は、"The Most Wanted Man"。 読者の心をどっかで引っ掛ける見事なキャラクター設定(特にバッハマンのそれは最高)、興味の持続を絶え間なく与えてくれる会話のやり取り、そして思いも寄らないドンデン返しと、まさにスパイ小説の醍醐味を堪能できる作品でした。グローバルな話を展開しながらも、大風呂敷をただ広げるのではなく、しっかりと人物の個性や背景に身を寄せて話が進むところに非常に好感が持てました。 訳者あとがきで加賀山氏も紹介していますが、本書の魅力の1つは人が想像も及ばない事態に陥ったときに、どう決断し、そしてその決断にどう落とし前をつけていくかという点ではないかと思います。数多くの人物の決断を巧みに組み合わせながら、緻密なストーリーを構成していることを考えると、その筆の妙に改めて感心させられました。 〜懺悔したら、そこに永遠に閉じこめられてしまう。〜 スパイ小説って本当に頭使う☆5つ
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ジョン・ル・カレ 「誰よりも狙われた男(A Most Wanted Man)」読了‥ぶっちぎりのエンターテインメント・スパイ小説‥もちろん☆5つ!‥83才になる御大の2008年作品‥冷戦後のスパイ小説のスパイスはイスラム世界‥年老いた銀行家ブルーの恋心に涙‥震えて読め!
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ル・カレのスパイ小説を始めて読んだ。ハンブルグに逃れ密入国したチェチェン人若者イッサ。彼は過激派なのか?イッサは、女性弁護士アナベルを代理人にし、父の汚い巨額の遺産を管理する英人銀行家トミー・ブルーを通じて遺産全額を母国チェチェンとアラブ支援団体に寄付しようとする。しかしそれらの...
ル・カレのスパイ小説を始めて読んだ。ハンブルグに逃れ密入国したチェチェン人若者イッサ。彼は過激派なのか?イッサは、女性弁護士アナベルを代理人にし、父の汚い巨額の遺産を管理する英人銀行家トミー・ブルーを通じて遺産全額を母国チェチェンとアラブ支援団体に寄付しようとする。しかしそれらの寄付の5%はテロの武器に変わっていた。テロに対してドイツとイギリスとアメリカの諜報活動が複雑にからみ、またそのテロがアラブの虐げられた人達への支援活動と交錯していてわかりにくく、長編のためもあって少し冗長に感じた。
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