スタープレイヤー の商品レビュー
新刊は初のシリーズ物ファンタジー。 続編が出るようだがきりよく終わるので消化不良感はなし。 異世界や異能者を取り入れた物語を書くひとなのだが、今回は他の作品よりもファンタジー度が強い。 帯にあるようにRPGのようだ。 バツイチの上、事件に巻き込まれ足に障害を負い、人生真っ暗な...
新刊は初のシリーズ物ファンタジー。 続編が出るようだがきりよく終わるので消化不良感はなし。 異世界や異能者を取り入れた物語を書くひとなのだが、今回は他の作品よりもファンタジー度が強い。 帯にあるようにRPGのようだ。 バツイチの上、事件に巻き込まれ足に障害を負い、人生真っ暗な34歳の夕月は、道端で出会った謎の男に籤を引かされ、一等が当たる。 一等の景品は異世界で”スタープレイヤー”となることだった。 10個の願いを叶えられる権利を得た夕月は、案内役の石松の協力を得ながら、住居を整え若く美しい体を手に入れ、自由気ままに暮らしていた。 100日間は異世界にいなければならず、期間を過ぎれば現実に帰ろうと思っていた夕月だが、自分と同じようにあたり籤を引いてスタープレイヤーとなった男と出会い考えを変えていく。 最初は夕月が悩みながら10個の願いを決めていき、成長するような物語かと思ったが、建国ファンタジーであった。 スピード感がありさくさく進む。 沢村凛のファンタジーと世界観は似ているなと思ったけれど、あちらよりも登場人物の考えや行動が軽快明快で、重い内容もあるが楽しんで読める。 その分深味があるかといえば、期待している程はなかった。 ジュブナイル小説のカテゴリだろうか。 壮大だがどんどん時間と場面が転換していくので、エンタメ小説して充分楽しめた。 しかしもう少し引っかかりというか、苦しみや憂いのようなものがあると期待したので、やや物足りない。
Posted by
なるほどRPGでありながら、神話的創世記でもある。 願いは10個まで。 スターは減っていくのに、世界は拡がっていく。 著者初のシリーズものということで、今後の展開も楽しみ! 願いの制約や時間軸、他生物なども気になるところだ。 どう考えても面白い。 あとは恒川光太郎らしい寂寞や...
なるほどRPGでありながら、神話的創世記でもある。 願いは10個まで。 スターは減っていくのに、世界は拡がっていく。 著者初のシリーズものということで、今後の展開も楽しみ! 願いの制約や時間軸、他生物なども気になるところだ。 どう考えても面白い。 あとは恒川光太郎らしい寂寞や幽玄が感じられたら最高。
Posted by
作者が自信を持って、自分の代表作になるという熱意が伝わる作品でした。 斉藤夕月は34歳、無職。 夕ご飯の買い物帰りに、突如見知らぬ人に籤を引かされ、 スタープレイヤーになったと告げられ、異世界に飛ばされてしまう。 地球とは別の世界。 そこで、神のごとくその世界を支配するフルムメ...
作者が自信を持って、自分の代表作になるという熱意が伝わる作品でした。 斉藤夕月は34歳、無職。 夕ご飯の買い物帰りに、突如見知らぬ人に籤を引かされ、 スタープレイヤーになったと告げられ、異世界に飛ばされてしまう。 地球とは別の世界。 そこで、神のごとくその世界を支配するフルムメアから 10の願いを叶えてもらえる というのだ。 その10の願いの使い方など案内人の石松(プログラムであり人間じゃない)に 説明を受けながら慎重に使い始める。 まずは住むところ。 そして自分の容姿。 夕月には暗い過去があり、そこもすこしずつ明らかになっていく。 その暗い過去につながる憎しみを晴らすための復讐。 スタープレイヤーは最低100日は元の世界に帰れないが、 ちょこっと贅沢な暮らしを堪能したら元の世界に帰るつもりだった夕月には 使い切れない10個の星(願い事)をどうしようかと思っていた矢先、 別のスタープレイヤーとの出会いがあった。 さらに住む世界が広がる。 そして未知の世界はさらに広がりを見せ、 王国同士が戦っていて、 夕月たちも巻き込まれて行く。 壮大なスケールで描かれる冒険ファンタジーです。 世界観が違っても正義は異世界だって変わらないし、 戦争や政治をどのように願えば良くなるのか、 主人公が考えて周り中の人達と幸せになるために生きる気力を 取り戻して行く様子がとても良かった。 スピード感もあってすいすいと読めました。 RPGゲームのようなファンタジーですが、 主人公の女性像がリアルで、普通の感覚の人だっていうことも 共感しやすくて、入り込めたのですね。 面白かった〜〜 作者のインタビューを見たら、この一作で終わりではなく シリーズ化していくつもりらしい。 シリーズ化されたら、次回作もぜひ読みたいな〜(*´∀`*)
Posted by