ソロモンの偽証(2) の商品レビュー
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シリーズ2作目。 1作目で柏木君が亡くなったことを「事件」として掘り下げるのかと思ったら、その後浅井松子までも亡くなり、橋田が井口を窓から突き落とし、大出家は火災に見舞われ全焼……これでもかというほど事件が続く。なんとも不気味で不安定な空気感が流れる2作目だった。 最後に何か決意した涼子が、次作以降でどういった行動を取るのか気になる。
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第二巻。事件の波紋が次々と広まっていく。 特に、野田健一の「計画」実行のシーンはとても良かった。没入して、彼の焦りが直に伝わってくる感じ。 関係が複雑になればなるほど、責任の所在はあいまいになっていく…
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事件のほとぼりが冷めることなく続きます。それどころか酷くなる一方。 上巻と大きく異なるのはやはり、茂木の登場でしょうか。物語が2転3転するきっかけは彼にあります。彼は取材慣れしているため、巧みな話術で事件について聞いています。 個人的に良かったのは、健一の一件ですかね。あれを...
事件のほとぼりが冷めることなく続きます。それどころか酷くなる一方。 上巻と大きく異なるのはやはり、茂木の登場でしょうか。物語が2転3転するきっかけは彼にあります。彼は取材慣れしているため、巧みな話術で事件について聞いています。 個人的に良かったのは、健一の一件ですかね。あれをキッカケに、まり子、行夫、涼子との関係が深くなったのが個人的にほっこりしました。 終盤の茂木と涼子との会話は特に引き込まれました。お互い、賢いのが非常に魅力的です。涼子が何をするべきかハッキリしたというセリフは大きな覚悟を感じてかっこいいです。
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大出、井口、橋田の3人が懲りもせず、事件を起こすが、大出の父が揉み消す。腹立たしいが、抑制する方法はいくつかあると思うのである。 更に何らかの裏があると感じながら読み進めた。 三宅樹理の告発文をめぐって、佐々木礼子刑事が動く。この辺りの心理戦も事件編下巻の読みどころである。この...
大出、井口、橋田の3人が懲りもせず、事件を起こすが、大出の父が揉み消す。腹立たしいが、抑制する方法はいくつかあると思うのである。 更に何らかの裏があると感じながら読み進めた。 三宅樹理の告発文をめぐって、佐々木礼子刑事が動く。この辺りの心理戦も事件編下巻の読みどころである。この作品、特に事件編で強く感じるのは事実かどうかの根拠に乏しいまま、憶測が憶測を生んで悶々としてしまうもどかしさである。 もう一つの道筋がある。柏木卓也の第一発見者である野田健一の家族関係だ。野田健一は柏木卓也の塾の友人である神原和彦という別の学校の生徒と現場で会っていた。これも大きな布石ではないかと推理を巡らす。 父が刑事の藤野涼子が絡まってくる。そして三宅樹理の友人の松子が・・・。一方柏木卓也の家族関係も明らかにされていく。大出一家や学校関係者たちの人間模様も描かれている。 事件編は多面的にそれぞれの人間関係を軸に拡げられるだけ拡げられたように感じた。 決意編、法廷編への布石が概ねできたのではないかと感じた。
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第2巻に入り、物語が進行、膨らんでいく。 本当に「起承」の部分が神掛かっている作家だ。 物語は該当中学の生徒だけではなく、先生や保護者、警察を巻き込み展開していく。 中学校内には様々な問題が内在しているが、それがどの様に柏木の死と関わるのか。 自殺なのか他殺なのか。 ...
第2巻に入り、物語が進行、膨らんでいく。 本当に「起承」の部分が神掛かっている作家だ。 物語は該当中学の生徒だけではなく、先生や保護者、警察を巻き込み展開していく。 中学校内には様々な問題が内在しているが、それがどの様に柏木の死と関わるのか。 自殺なのか他殺なのか。 ここまでで第一部「事件」の幕引きですが、続きが待ちきれない。 主人公が中学生で、今後どの様に物語を進めて集約させるのだろう。
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東京の下町、クリスマスイブの夜に中学の屋上からその中学校の男子生徒が転落死する。遺書はなかったが不審な点はなく、自殺と判断された。しかし、その少年は同じ学年の不良3人組によって突き落とされたという告発文がマスコミによって報道されることになり、事態は急変する。ここまでが「事件」のあ...
東京の下町、クリスマスイブの夜に中学の屋上からその中学校の男子生徒が転落死する。遺書はなかったが不審な点はなく、自殺と判断された。しかし、その少年は同じ学年の不良3人組によって突き落とされたという告発文がマスコミによって報道されることになり、事態は急変する。ここまでが「事件」のあらまし。 ここまででは、なぜタイトルがソロモンの偽証なのか見えてかない。単なるミステリーと思いきや序章であることが後からわかる。
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次から次へと連鎖していく事件と登場人物の心情の動きに夢中になり、一気に読める。 あまりの表現力にゾッとする場面も。
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自殺と判断された少年の死だったが、殺人だという告発文が学校、藤野涼子、担任教師の元に発送される。一通の告発文を手に入れた茂木が、この事件周辺を報道する。 そして、2-A浅井松子が交通事故で亡くなる。 野崎君の両親殺害未遂。 大出三人組の傷害事件。 登場人物覚書 大人部門 城東...
自殺と判断された少年の死だったが、殺人だという告発文が学校、藤野涼子、担任教師の元に発送される。一通の告発文を手に入れた茂木が、この事件周辺を報道する。 そして、2-A浅井松子が交通事故で亡くなる。 野崎君の両親殺害未遂。 大出三人組の傷害事件。 登場人物覚書 大人部門 城東三中 津崎校長 豆だぬき 後日引責で辞任 岡野教頭 お洒落 高木先生 2年学年主任 森内恵美子 2-A担任 モリリン 美人24歳 楠山先生 2年担任 柔道部顧問 北尾先生 2年担任 バスケ部顧問 品川先生 村野事務局長 尾崎先生 保険医 岩崎 主事 後日 引責辞職 石川 PTA会長 建設会社社長 仲間哲郎 三年 剣道部自宅薬局 涼子先輩 牧村、浅野、法山 バスケ部二年 城東4中 増井望 1年 大出傷害事件被害者 田川実 増井救助 岡谷証券勤務 刑事 佐々木礼子 少年課 里中 少年課課長 庄田 少年課 名古屋 刑事課 伊丹 刑事課 垣内美奈江 モリリン隣室 夫 典史 証券会社 離婚協議中 茂木 テレビ局 企画報道部 35歳 小林修造 電気店主人 公衆電話近く
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頁をめくると人物相関図がありました。 自分のメモ必要なかったかな。 人物が大体把握できるようになり、物語がスムーズに読めるようになりました。 どうなるのだろうと思いますが、楽しくはないです。
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樹理→垣内美奈絵→茂木。悪意が悪意を引き寄せるように、事態は混沌となった。疑心暗鬼の伝播。その悪意は人の心も蝕んで、傷つけていく。新たな犠牲者。大人たちは対応を間違えた?だがそもそも柏木卓也の事件は何も解決していない。涼子たちは巻き込まれた第三者ではなく当事者なのだ。だからもう自分たちでけりをつける。第Ⅱ部へ続く。/図書館の前でA組の面々がダベってるシーンが等身大で好き。
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