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祖父はアーモン・ゲート ナチ強制収容所所長の孫 の商品レビュー

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2022/01/19

「私はどこの家族に属しているのか、もう分からなくなってしまった。(中略)選べる立場ではない。そもそもゲート家の一員なのだから」 血縁というものをここまで意識したことがあったか。幼い頃に養親から愛情をたっぷり受けて育った著者が、ひょんなことから自分のルーツを知ってしまう。実母が著...

「私はどこの家族に属しているのか、もう分からなくなってしまった。(中略)選べる立場ではない。そもそもゲート家の一員なのだから」 血縁というものをここまで意識したことがあったか。幼い頃に養親から愛情をたっぷり受けて育った著者が、ひょんなことから自分のルーツを知ってしまう。実母が著者より先に他人に打ち明けていた事実も含め、取り乱してしまうのも無理はない。 優しい養親、思い出の少ない実母・祖母の後ろに極悪非道な祖父が突如として現れた。当然切っても切れない関係にあって自分ではどうすることもできない。 著者が自身の人生を取り戻すまでの道の上で、共著のゼルマイヤー氏(ジャーナリスト)の解説がエコーする。 映画『シンドラーのリスト』は何年か前に鑑賞しており、ゲートのこともよく覚えている。だから尚更、あまりに色々な事(残虐性の継承、他の加害者遺族の話etc.)を知りたくなるのも当然だろう。 著者や専門家による映画の捉え方も興味深い。(あの邸宅が現存しているのが衝撃だった…) 著者の実母が大変不憫な立場にある。あの邸宅で全てを目撃しているはずなのに夫を慕い続ける母親から嘘を教えられていた。ここまで苦しめられなきゃいけないのか。その苦悩が、著者の"母"になりきれずにいた要因を作っていると自分には感じられてやり切れなかった。 筆者自身の生い立ちにも波がある。(生い立ちについては何度も語られているが、あとがきが綺麗にまとめてくれている) ’14年初版だが、実母とは再会できているのだろうか。今度はお母さんと手を携えて「過去ではなく、将来を向いて」いると信じている。 「すべてがとても悲しいことだらけだったりしたら、どんな人でもそれぞれよいところがあるんだと信じて、その信仰を守っていきなさい」 自分はよその国の人間だから、他国の歴史や一族に対して一方的に意見することはできない。しかしドイツ史の中でも恐らく重要な、一つの家族史の目撃者となった今は、著者の祖母や戦後多くの国民が口にしたと言う「知らない/知らなかった」を通すこともできない。 読み終える頃には分かっているはずだ。このまま本当に押し黙ってしまうのが、実は一番恐ろしい事なのだと。

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2018/06/09

犯罪者が先祖にいる。自分が子供を作れば、犯罪者の気質を子供に受け継がせてしまう。だから不妊手術を受ける。 劣った有害な遺伝子を断絶するという発想は、結局はナチズムのそれである。 当事者でありながら、呑まれずに冷静に矛盾に気づけるのが著者のすごいところだと思う。 当事者だからこそ...

犯罪者が先祖にいる。自分が子供を作れば、犯罪者の気質を子供に受け継がせてしまう。だから不妊手術を受ける。 劣った有害な遺伝子を断絶するという発想は、結局はナチズムのそれである。 当事者でありながら、呑まれずに冷静に矛盾に気づけるのが著者のすごいところだと思う。 当事者だからこそ、言葉にできるんだろうな。

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2015/06/08

未婚のドイツ人女性とナイジェリア人男性の間に生まれて孤児院に預けられた後、別のドイツ人家族に育てられた女性が偶然、祖父がナチス捕虜収容所の残虐な所長であったことを知り、自身のルーツを探るノンフィクション。 以前から抱えていた人種差別や養子縁組に起因するアイデンティティ問題に加え...

未婚のドイツ人女性とナイジェリア人男性の間に生まれて孤児院に預けられた後、別のドイツ人家族に育てられた女性が偶然、祖父がナチス捕虜収容所の残虐な所長であったことを知り、自身のルーツを探るノンフィクション。 以前から抱えていた人種差別や養子縁組に起因するアイデンティティ問題に加え、家族史における戦争責任という重い十字架を背負った著者が、様々な人たちとの対話を通じ、悩み、傷つき、苦しみながらも、自分は何者なのか?、家族とは?、愛とは?、運命とは?・・・といった疑問に対する答えを追求する。 「加害者」としての祖父母世代とその子孫である実母や養父母、そして「被害者」の子孫である旧知のイスラエル人の親友たち。それぞれ世代ごとに複雑な思いがあり、著者の「真実を知りたい」という信念は時に拒絶され、動かせぬ歴史を前に人はひたすら無力なのかという絶望感に襲われた後、読者は一つの希望を見出すことになる。自虐史観云々の論議とは別の意味で、日本人としても決して他人事で済まされない真実がここにある。

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2015/01/18

「シンドラーのリスト」の悪者アーモン ゲートが自分の祖父だったという悪夢のようなノンフィクションです。小さいときに養子に出され自分のルーツを知らないまま育った著者のジェニファーはイスラエルで大学を卒業して「シンドラーのリスト」も見ていました。アフリカ系ドイツ人の自分は全く関係のな...

「シンドラーのリスト」の悪者アーモン ゲートが自分の祖父だったという悪夢のようなノンフィクションです。小さいときに養子に出され自分のルーツを知らないまま育った著者のジェニファーはイスラエルで大学を卒業して「シンドラーのリスト」も見ていました。アフリカ系ドイツ人の自分は全く関係のない世界だと思っていたのに38歳になって図書館で自分の実の親のことが書かれた本を見つけてしまいます。 38歳まで黒人のハーフで養子という問題を抱え、それ以降はさらにアーモンゲートの孫であるというハンデを抱え込んだ女性。辛かったと思います。最後の慰霊碑への献花が感動的でした。まるで「シンドラーのリスト」のエンディングのようでした。

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2014/12/17

ジェノサイドはお金になることに気が付いた。つまり宝石や値打ちのあるものを提供できるユダヤ人はその場で殺害されずに強制収容所へ行くことができた。 殺人収容所ではレジャーになっていた。どういうことだ、、、恐ろしい。 ゲートもアイヒマンと同じように、上司の命令に従っただけ、と法廷で回答...

ジェノサイドはお金になることに気が付いた。つまり宝石や値打ちのあるものを提供できるユダヤ人はその場で殺害されずに強制収容所へ行くことができた。 殺人収容所ではレジャーになっていた。どういうことだ、、、恐ろしい。 ゲートもアイヒマンと同じように、上司の命令に従っただけ、と法廷で回答した。 囚人の入れ墨をしていたインクはペリカン社のものだった。学校で使っていたペリカンのインク、万年筆と同じものだった。

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2014/10/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

気にするべきところは違うと思うが、作者の文章の時系列が分かりにくいうえに、第三者の解説が入ってくるので、混乱。読みにくくて辛かった。 筆者の祖母がアーモン・ゲートを庇っていたように、身内が悪いことをして庇いたくなる気持ちがよく分かる。 被害者家族だけでなく、加害者の家族も傷つく。祖母の「悪いことをしたら、周囲が悲しむ」の言葉は正しかった。 今までナチの人たちは特別だったと思っていた。特別、残忍冷酷だと。でも彼らにも家族がおり、家族を慈しみ、私たちと大差ない人生を送ってきたことが分かった。私たちもいつ流されて同じことをするようになるのか分からない。 何故、自分たちと違うものを排除しようとする気持ちが生まれてしまうんだろう…。

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