マスカレード・イブ の商品レビュー

東野圭吾(著者)

2023/06/27

　まさかマスカレードがシリーズ化するとは思いもよらなかった。前作を読み、大枠や設定、仮面を暴く人間と仮面を守る人間という対比はとても良いのだが、いかんせん、登場人物達が、読んでいて後味の嫌な(後味が悪いわけでは無く積極的に嫌悪感がある)連中ばかりだ。
　何故、高額ホテルに泊まればお客様は神様、何でもサービスが行き届いていると、いう事を聞いてくれると思っているのか。何故山岸は自身の宿命よろしく、お客様の期待に応えなければならないのか。ここに対して滑稽に見えてしまうし、腹立たしくも見えてしまう。
　ホテル従業員を主人公に添える場合の設定というか、どうしても彼女の立ち位置が作風と合わない様な気がしてしまう。彼女の元に若い溌剌とした新人女性がいて、その人物と新田という設定であれば十分わかりやすいのだが。僕自身がコミュニケーションが屁理屈的な人間の為、そういった見方になっているのかも知れないが。
　今作は短編集の様な構成だが、ミステリーでは無いし、筆者の短編が苦手な僕としては読了後何の感情も芽生えず次の本を開いてしまった。
　タイトルの雰囲気やマスカレードの意味(上記)や、前日譚を「イブ」とつけるあたりは実は好きだったりする。なんだかんだで期待しまくっている分評価が辛辣になっているのだろう。次回作こそ期待、その時は荒んだ心では無く純粋に作品を楽しめるように努力しよう(笑)

2023/06/26

マスカレードホテルにつながる作品なのかな？敏腕新人刑事とホテルマンの推理合戦は面白いですね。軽妙に展開するストーリーから目が離せませんでした。他のシリーズ作品で、登場人物たちと再会できるのが楽しみです！

2023/06/18

マスカレード・ホテルを読んだ後だったからか、スラスラ読めて面白かった。
東野圭吾はやっぱりすごい。
シリーズ物を誰かにオススメするときは時系列順か発売順か、という迷いが生まれることがある。
私は、このシリーズは発売順で人にオススメしたいと思う。
最後に読むマスカレード・ゲームも楽しみ。

2023/06/06

マスカレードシリーズの前日譚となる今作。話が各章に分かれてて短編集みたいな感じ。
新田さんと山岸さんが出会うまでの物語が描かれてるけどベースはトラブルと事件。それぞれ話は短くて読みやすいし面白いです。
一つの壮大なストーリーってわけではないので盛り上がりには欠けるけど、マスカレード好きであれば読む価値あり。ホテルに繋がるエピローグも最後にかかれてるし。
2人とも昔っからキレものですね。

2023/05/30

マスカレード・ホテルの舞台よりかなり前の時間軸の話。
山岸さんと新田刑事が新人の頃の話で、2人の新人時代が別の話として交互に描かれているものの、全く無関係の事件として描かれているようで実は裏で交差していたり、とおもしろかった。しかし、2人の共闘のようなものを期待して読むとガッカリしてしまうと思うので気をつけていただきたい。
また、2人の上司に当たる人物の描写がこちらの方が詳しく書かれているので、メインでない人物のキャラクターにも注目して読みたい。
登場人物の詳細を楽しむためにも、マスカレード・ホテルを読んでからこちらを読んだほうが良いと思われる。

2023/06/06

読みやすく、一気に読めました。
ホテルマンの山岸尚美が勘が鋭く、記憶力もすごくて、気持ちがいいです。
また新米刑事の新田浩介がホワイトデーの殺人で、「犯人は待ち伏せしていなかった」と思いつくところなどはわくわくしましたが、短編なので全体的には物足りなを感じてしまいました。

2023/05/22

マスカレード•ホテルのスピンオフ。ふたりが出会う前の話。山岸さんがまだホテルマンとして初々しく、そりゃどんなプロも新人のころがあるよねーと思うなど。マスカレード•ホテルを超える面白さはないけど、マスカレード•ホテルで出会う前からふたりは微妙につながっていたりしておもしろい。

2023/05/14

『マスカレード・ホテル』の前日譚で、山岸尚美と新田浩介が出会う前のそれぞれの話。
それぞれの話ではあるものの、ラストの話では、間接的に関わり合っていてニヤニヤした。
「仮面と覆面」が一番好き。覆面作家の謎が面白いー！
マスカレードシリーズはホテルの裏側描写がとても好き！3作目も読むのが楽しみ。

2023/05/07

山岸さんと新田刑事が出会う前のお話だった。正直、マスカーレードホテルのように2人が協力(？)して、事件を解決していく第二弾を期待していたので拍子抜けだったけど、つまらなくはなかった。
2人とも数年分若く、ここから色々な経験を経てマスカーレードホテルへとつながっていくのだなという納得感もあった。

2023/05/07

『マスカレードホテル』の前日譚。ホテルマンの山岸と刑事の新田それぞれが活躍する４話で構成されていました。
ホテルのお客にも色々な人がいて、ホテルマンの山岸の気を遣い方はすごいなと感心させられます。「オ・モ・テ・ナ・シ」というのは簡単だけど、いろんな宿泊客がいる中でそれぞれに合わせたこのましい対応をするのは実際には難しい。ホテルマン山岸の洞察力の凄さに驚きです。一流ホテルで働く人ってそんな感じなのかなと想像してしまいました。