キャベツ炒めに捧ぐ の商品レビュー
出てくる料理が美味しそうで、空腹時には読んではいけませんな。しかし、出てくる女性三人がみんな、痛々しいほど重々しいものを抱えてて、胸が詰まった。横からもぎ取られるように、日常を失っていく。現実に、悲しみに、心が追いつくまで、みんなとっても時間がかかってる。私は…恋愛や家庭では、幸...
出てくる料理が美味しそうで、空腹時には読んではいけませんな。しかし、出てくる女性三人がみんな、痛々しいほど重々しいものを抱えてて、胸が詰まった。横からもぎ取られるように、日常を失っていく。現実に、悲しみに、心が追いつくまで、みんなとっても時間がかかってる。私は…恋愛や家庭では、幸運なことに、そういう痛みは持ってないけど、別の痛みがあって、それに11年経ってもまだ心は追いついてない。苦しくて、投げやりたくなって、でも容赦無く朝は来る。料理をひたすらこなしながら、包丁を握る手に、無心になることで、彼女たちはなんとか生き延びてきた。そして、少しずつ時間と日々の営みが心の痛みを追いやってくれる。最後は少しの救いと笑いとともに。年をとってからまた読み返したい佳作。
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お惣菜屋「ここ屋」で働く3人の熟女のお話。 あ〜美味しかった。 違う、面白かった。 あさりフライ食べたい。ふきのとう味噌食べたい。桃素麺はいいや… 旬の物を食べておしゃべりして食べておしゃべりして。で、時間は流れる。心を消化させるには時間も必要だから。小さな温かい嘘もまた必要...
お惣菜屋「ここ屋」で働く3人の熟女のお話。 あ〜美味しかった。 違う、面白かった。 あさりフライ食べたい。ふきのとう味噌食べたい。桃素麺はいいや… 旬の物を食べておしゃべりして食べておしゃべりして。で、時間は流れる。心を消化させるには時間も必要だから。小さな温かい嘘もまた必要。 それにしても、江子(こうこ)で「来る」は無理がありすぎ…さすが自由の王国。 何処の街にもふらりと歩いていれば遭遇しそうなお惣菜屋さん。行ったことありそう。行ったことある気がしてきた。じゃぁ違わないじゃん。 あ〜美味しかった。 荒野さんの作品をもっと読みたいと思いました。 次は何を食べようかしら。
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