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裏山の奇人 野にたゆたう博物学 の商品レビュー

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18件のお客様レビュー

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2025/11/30

好蟻性生物の研究者である著者が幼少から研究者になるまで、裏山をベースに出会った生き物たちや起こった出来事のエピソードを語る。 アリの巣の中にいろんな虫が住んでいることや、アリの力を借りたり騙したりして生きている生物が色々といるのは知っていたけど、そうしたジャンルを好蟻性生物と呼...

好蟻性生物の研究者である著者が幼少から研究者になるまで、裏山をベースに出会った生き物たちや起こった出来事のエピソードを語る。 アリの巣の中にいろんな虫が住んでいることや、アリの力を借りたり騙したりして生きている生物が色々といるのは知っていたけど、そうしたジャンルを好蟻性生物と呼ぶのは知らなかったし、意識もしなかった。生き物の世界は何でもそうだと思うけど、奥深くてユニークで面白い世界だ。その、小さくて狭くてい世界を存分に深掘りしてくれて、とても興味深い生き物たちの生態やエピソードがとても面白い。 また、社会不適合者で生き物マニアで変態(褒めている)の著者が、自分の生活の場からほどない自然を舞台に様々な発見をしていく過程を描く様子は、人間というものが本当に自然のごく一部しか知らないことや、興味を向ければ無限のフロンティアが目の前に広がっていることを教えてくれる。勢い、友達ができずに社会に馴染めない子たち(自分を含む)にも着眼点や熱意を向ける方向次第でこんな生き方ができるのだと勇気をもらえる内容だと感じた。 難を言えば俺様感が強くて鼻につくなど、「面白く」読ませる文章としての稚拙感が気になることがあった(ので星ひとつ減らした)。

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2025/08/26

昆虫学者としての凄まじいフィールドワークに驚くとともに、好きな事にここまで夢中になれる姿に憧れます。 ペルーへ行っても、マチュピチュには見たい虫がいないからそんな場所は魅力ない、とブレない価値観を感じます。 専門のアリヅカコオロギだけでなく、虫以外の生物へのアプローチも野性味と...

昆虫学者としての凄まじいフィールドワークに驚くとともに、好きな事にここまで夢中になれる姿に憧れます。 ペルーへ行っても、マチュピチュには見たい虫がいないからそんな場所は魅力ない、とブレない価値観を感じます。 専門のアリヅカコオロギだけでなく、虫以外の生物へのアプローチも野性味と知恵を駆使していて面白いです。 四大奇人の一人として後世では語り継がれている方だと思います。

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2025/05/12

2014年出版。筆者が32歳の時に出版された初作。「フィールドの生物学」と有るが、固くない。固い部分もあるが、ベースが無頼な感じで楽しい。文章が固くないし、人付き合いが苦手な事、18禁ゲームの2次元キャラを愛でている事、食えなくて辛く不安定な事なども盛り沢山。子供の少ない(ほぼい...

2014年出版。筆者が32歳の時に出版された初作。「フィールドの生物学」と有るが、固くない。固い部分もあるが、ベースが無頼な感じで楽しい。文章が固くないし、人付き合いが苦手な事、18禁ゲームの2次元キャラを愛でている事、食えなくて辛く不安定な事なども盛り沢山。子供の少ない(ほぼいない)環境で幼少を過ごし、虫に強く惹かれた事と相まって、ひたすら虫と戯れ・経験値を上げ、2歳の時点で虫取りのコツを習得してるとか並じゃない。 多くの博物的な書籍は、個人的に好きだけど大抵は眠くなる。が、この本では全く睡魔が寄り付かなかった。 この本は筆者32歳で出版されているが、現在は43歳。2022年以降は研究職のポストを得られていない様子。新種を幾つも発見、撮影や観察・文責し論文まで幾つも掲載されているのに...。難しいものだ。

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2020/12/28

傑作。後半になるにつれて文章がノッてくる。昆虫についての記述も面白いが、真顔で入れてくるギャグ、著者の私生活や信念がたまらなく楽しい。このあとどうなったのか続きが読みたくて仕方ない。

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2020/04/13

先日、NHKのラジオ聞き逃しサービスで、著者の話を聴く機会があった。 前の職場の先輩が昆虫博士だったこともあり、勤務していた施設に来館された折、会釈したことを覚えている。その時は、今までみたこともないアリの巣に寄生する土壌昆虫の写真をみて、こんな写真どうやって撮るんだろう?とボン...

先日、NHKのラジオ聞き逃しサービスで、著者の話を聴く機会があった。 前の職場の先輩が昆虫博士だったこともあり、勤務していた施設に来館された折、会釈したことを覚えている。その時は、今までみたこともないアリの巣に寄生する土壌昆虫の写真をみて、こんな写真どうやって撮るんだろう?とボンヤリ想ったぐらいだった。しかしラジオ番組を聴いていて、すっかりその語り口に魅せられ、どうやったらこのような虫博士が誕生するのかしら?と、生まれ育った背景や昆虫博士になる契機となった出来事がいよいよ知りたくなって、手に取ったのがこの本である。 元同僚であり先輩であったN博士がいなければ、この本を手にしていなかっただろう。また昆虫や自然に対する考え方や知識も得られなかった。N博士には非常に感謝している。

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2019/09/24

著者の子ども時代、すげえなあ。小さい時から虫に取りつかれている。こうでなくっちゃ、虫博士にはなれんよなあ。虫についての著者の奮闘、すさまじく面白い。はああ、って感心、茫然って感じ。内容、豊富で濃密、すごいよすごいよ。日本学術振興会のお仕事の後の勤め先が見つかることを祈っています。

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2019/06/04

アウトドアマンや猟師、隠遁者を描いた話が好きなので、タイトルに惹かれて手に取る。 本を開いたら、口絵にいきなり「シジュウカラの雛に寄生するハエ」とかの写真が出て来て、あ、やっちまった(いけない本を開いてしまった)・・・と思ったのが第一印象。 著者は昆虫学者(博物学者)で、「ア...

アウトドアマンや猟師、隠遁者を描いた話が好きなので、タイトルに惹かれて手に取る。 本を開いたら、口絵にいきなり「シジュウカラの雛に寄生するハエ」とかの写真が出て来て、あ、やっちまった(いけない本を開いてしまった)・・・と思ったのが第一印象。 著者は昆虫学者(博物学者)で、「アリヅカコオロギ」を中心に、日本の裏山にいるような(と言うとありふれたつまらないものと最初は思うわけで)虫たちの生態や苦心の発見譚をめんめんと綴る。学術書ともエッセイ集ともつかない。まさに裏山の奇人(著者自身のこと)の書である。 学名や詳細な参考文献リストが載った本でありながら、「どういうことですかバアサン」とか「マルヤマ? 誰だそいつ(と共同研究者をつかまえて言う)」とか「虫採りの楽しさを知らない人間には、逆立ちしたって一生わかるまい」とかざっくばらんな表現が躍っていて、サイコーに楽しかった。 研究者になる(である)ためには、そのテーマが三度の飯より好き、ってのがないとダメなんだろうなあというのがサイコーに伝わってくる。ところどころに登場する「美少女ゲーム」より好きかどうかはともかく。 「アリヅカコオロギ」に関心がなくても、最後まで一気に読ませられた本であった。

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2016/09/19

http://blog.livedoor.jp/masahino123/archives/65892841.html

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2016/06/30

☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB16359550

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2016/02/05

アリヅカコウロギ、ミヤマアメイロケアリ等々、聞き慣れないけれど気になる名前が続々登場。 虫を愛する著者の研究者魂に惹きつけられました。 三十路を過ぎた著者が親や親戚から「お前は将来何になるんだ」と言われ続け、「そんな遊び(研究のこと)はさっさとやめて、サラリーマンにでもなれや」...

アリヅカコウロギ、ミヤマアメイロケアリ等々、聞き慣れないけれど気になる名前が続々登場。 虫を愛する著者の研究者魂に惹きつけられました。 三十路を過ぎた著者が親や親戚から「お前は将来何になるんだ」と言われ続け、「そんな遊び(研究のこと)はさっさとやめて、サラリーマンにでもなれや」と入れることについて、「それでは幼少のころからあなたがた大人たちから偉くなって好きなことをして生きたいなら勉強しろと言われてきた人生が報われない」述べている。本当にその通り。 実用が重視される昨今の研究現場ですが、実用よりも興味で進めるフィールド研究の魅力が伝わってくる本でした。

Posted byブクログ