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の商品レビュー

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84件のお客様レビュー

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2021/02/21

岳志は本当にへんなのかな? 彼の言葉はいちいち的を得ている気がする。あんなに一途に想われる里江子が純粋に羨ましいと思った。 彼女の生き方もキャリアウーマンとしてこれまで一人で生きてきた自信に裏打ちされていて、彼女の考え方も嫌いではない。 ただ、一度でも岳志を受け入れてあげられたら...

岳志は本当にへんなのかな? 彼の言葉はいちいち的を得ている気がする。あんなに一途に想われる里江子が純粋に羨ましいと思った。 彼女の生き方もキャリアウーマンとしてこれまで一人で生きてきた自信に裏打ちされていて、彼女の考え方も嫌いではない。 ただ、一度でも岳志を受け入れてあげられたら…彼は生きていたのではないかな。 でもそれが出来ない彼女の生真面目さと不器用さも分かるけどね。

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2020/09/11

私たちは手にした幸せより先に死ねれば、それが最高の人生なんでしょうね。 俺たちは他人の心の中に自分という手紙を配って歩く配達人にすぎないのかもしれんなあ。配達人が郵便受けに差し込む手紙の中身を知らないように、俺たちも自分がどんな人間なのかちっとも知らずに、それを丸ごと人に預けて...

私たちは手にした幸せより先に死ねれば、それが最高の人生なんでしょうね。 俺たちは他人の心の中に自分という手紙を配って歩く配達人にすぎないのかもしれんなあ。配達人が郵便受けに差し込む手紙の中身を知らないように、俺たちも自分がどんな人間なのかちっとも知らずに、それを丸ごと人に預けてるだけなのかもしれん。 人間は智恵や理性では絶対に行動しないからね。例外なく感情のままに行動する。 僕たちの人生は誰かを不幸にしないためにあるのではないよ。愛する人を幸せにし、自分自身が幸福になるためにあるんだ。 運命の相手とは出会うだけじゃきっと駄目なんだよ。最も大事なことは、この人が運命の相手だと決断することだ。そう決める覚悟を持ったときに、初めてその相手は真実の運命の人になるんだと思う。

Posted byブクログ

2020/06/05

岳志に対してなんだかずっともやもやとした思いを抱いてしまう。運命だと信じた愛を選ぶなら、家族とのことはケジメをつけてくれないと…。ずっと自分勝手な人だな、という印象。終わり方も…。 女性の言葉は響くものがあった。期待しすぎたのか、あまりはまらなかった。

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2020/04/11

改めて白石作品好きだって思った。 何冊か白石作品を読んで思ったのは女性目線の作品に心揺さぶられる。 共感できる部分やハッと気付かされることが多く胸にストンと落ちる。 (以前読んだ男性目線の作品はイマイチ共感できなかった笑) 本作についても朝子の手紙、里江子のラストに向けての気持ち...

改めて白石作品好きだって思った。 何冊か白石作品を読んで思ったのは女性目線の作品に心揺さぶられる。 共感できる部分やハッと気付かされることが多く胸にストンと落ちる。 (以前読んだ男性目線の作品はイマイチ共感できなかった笑) 本作についても朝子の手紙、里江子のラストに向けての気持ちの変化に自然と寄り添うように読んでいる自分に言葉では上手く言い表せない心地良さがあった。 読後感はいつもちょっぴりさみしい気持ちになる。

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2020/03/24

9年前に別社で出版されたものを既読であったのをすっかり忘れて読んでしまったことに登録して気づいた。前回は「世の中の社会人はこんな七面倒臭いことを考えて生きてるのか?」って言ってたのに、今回はその七面倒臭い語りをフムフムと読み入っていた。己の加齢を感じる。

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2020/02/22

白石一文さんの作品、初めて読みました。 愛、人生、運命の人。 それぞれの表現がびっくりするほど腑に落ちる。 「誰かの不幸を前提にした幸福なんて、この世界に存在できるはずがない…」と言うりえこ。 「僕たちの人生はだれかを不幸にしないためにあるわけじゃないよ…」と、岳志。 「...

白石一文さんの作品、初めて読みました。 愛、人生、運命の人。 それぞれの表現がびっくりするほど腑に落ちる。 「誰かの不幸を前提にした幸福なんて、この世界に存在できるはずがない…」と言うりえこ。 「僕たちの人生はだれかを不幸にしないためにあるわけじゃないよ…」と、岳志。 「最も大事なことは、この人が運命の相手だと決断すること」岳志。 「きみだけがずっとそばにいてくれるのなら、それでもいいんじゃないか」岳志とりえこ。 良いとか悪いとかではなくて、言葉にできない思いを持ってる人ってきっといると思う。 決断かぁ…

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2019/12/23
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※このレビューにはネタバレを含みます

初めて白石さんの本を読んだのだけれど、読みやすくてサクサク読めた。 愛とか死とかについて書かれているところがどことなくノルウェイの森を彷彿とさせた。 でも、なんでだろう、なんか岳志の行動が意味不明すぎる。そこまでしたくなっちゃうのか、とか思ってしまう。結局彼は周りのことを考えていない人なだけで、周りはそんな彼に巻き添えをくらっているだけではないのか、と。 こうゆう、愛について書いてあるようなのって結局男か女かどっちかが死ぬ結末になっていて、「あー、また死んだ。」とか思ってしまう自分もいた。確かにお互いに惹かれあっていた2人のうちの片方が死んでしまうと読んでいる側からすれば共感してしまい、感動している気にはなるけど、なんでもかんでも死に結びつけるのかあ…とも思ってしまう。 でも、死は誰にでも共通することだから、あらゆる小説において死について深く書かれることは、ある意味当然なのかもしれない。

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2019/12/14

あんまり共感できなかったなー。 登場人物の誰に対しても。 長谷川の台詞だけやたらと印象に残った。 p.134 「どんなことだってそうだけど、家族ってのも、僕に言わせれば”さほど“ってやつだね。自分から楽しもうと思わない限りどんどん醒めていくんだ。みっbな怖いだけなんだよ。結婚記...

あんまり共感できなかったなー。 登場人物の誰に対しても。 長谷川の台詞だけやたらと印象に残った。 p.134 「どんなことだってそうだけど、家族ってのも、僕に言わせれば”さほど“ってやつだね。自分から楽しもうと思わない限りどんどん醒めていくんだ。みっbな怖いだけなんだよ。結婚記念日や子供たちの誕生日、家族で祝うクリスマスやお正月、盆暮れの旅行、そういうものが本当はさほど楽しくないってことに気づくのがね。この子たちだって大人になったらさほど立派な人間になるわけじゃないって認めるのがね。妻も子供も自分の人生を賭けるほどの存在じゃないっていう、そのごくごく当たり前の真実を知るのがとにかくみんな怖い。単にそれだけのことだよ」 「僕は、誰だって真実の人生を見つけることができると思ってる。真実の人生を手に入れさえすれば、こんな嘘だらけの人生ときれいさっぱり縁を切ることができるんだ」 元も子もないね。でもほんと、その通り。

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2019/07/19

泣く場面も、共感も特にはなかったんだけど、こんなに運命の人だ、結婚したい、と言われて流されない里江子がすごい。 設定上イケメンのお医者さんに、13年越しに。 白石一文さんの恋愛小説はすごく愛について掘り下げてくる感じがある。 フツーに暮らしてる自分にとっては読み物としてはよい...

泣く場面も、共感も特にはなかったんだけど、こんなに運命の人だ、結婚したい、と言われて流されない里江子がすごい。 設定上イケメンのお医者さんに、13年越しに。 白石一文さんの恋愛小説はすごく愛について掘り下げてくる感じがある。 フツーに暮らしてる自分にとっては読み物としてはよいけど、現実とはリンクしないかな。 だけど初恋の人に振られる夢は未だに見るから、しかもいろんなシチュエーションで、必ず振られる(−_−;)人生における運命の人かもなー。

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2019/06/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

白石一文さんの著作を初めて読みました。 なるほど、恋愛小説でありながら哲学的思索に溢れていました。 あとがきにあるように、これこそがまさに『白石節』なるものらしいのですが、話が何度も前後し、うっかりしていると取り残されてしまいます。。就寝前のベッドサイド本としては少し不適切かもしれません。(笑) 哲学的な問いについては、主人公、そしてそのお相手の男性を通して語られていて、特に恋愛、人生、幸福について多くのページが割かれています。私としては、その想いについて語る部分が冗長すぎるのでは…と少し飽きてしまいました。 この小説では重要なテーマともなっている「運命」について、主人公のお相手は『常軌を逸した』行動をとるのですが、それに対する主人公の見解が最後まであまり私の胸には響いてこず…だからこそだとは思いますが、読了後、あれ?これで終わりか…と不完全燃焼感が残りました。

Posted byブクログ