ぱりぱり の商品レビュー
4人家族のうちの少し変わった長女と繋がりのある短編集。全般にさらっと描かれているなかで「うぐいす」は設定がていねいに書かれていてよかった。淡々としているのに長いので、途中で中だるみするのが難でした。
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17歳で詩人になったすみれ。その妹、担当編集者、アパートの隣人などすみれの周囲の人物が主人公となって語られる連作小説。どの作品にも暖かさを感じた。 姉二人いるゆえに、女の子の行動に打算を感じてしまう葵が主人公の「雨が降ったら」が一番好き。 輝いている人の周囲には、主人公にはなれな...
17歳で詩人になったすみれ。その妹、担当編集者、アパートの隣人などすみれの周囲の人物が主人公となって語られる連作小説。どの作品にも暖かさを感じた。 姉二人いるゆえに、女の子の行動に打算を感じてしまう葵が主人公の「雨が降ったら」が一番好き。 輝いている人の周囲には、主人公にはなれないけど、物語はたくさんあることに気づかされる。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
今だったら、アスペとか学習障害とかタグ付けをされるだろう主人公を取り巻く人々のエピソード。その連なりが立体的に彼女を浮かび上がらせる。 大きな事件がおこるわけではないけど、ほわっとしていて好き。
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17才で詩人として出した本で華々しくデビューしたすみれはマイペースでちょっと変わっています。すみれを取り巻く家族、隣人、同級生、先生、編集者を描いた連作短編。心があたたかくなるような素敵なストーリーでした。「雨が降ったら」と「うぐいす」が好きです。 すみれはあくまで正常だ書いてあ...
17才で詩人として出した本で華々しくデビューしたすみれはマイペースでちょっと変わっています。すみれを取り巻く家族、隣人、同級生、先生、編集者を描いた連作短編。心があたたかくなるような素敵なストーリーでした。「雨が降ったら」と「うぐいす」が好きです。 すみれはあくまで正常だ書いてありますが、自閉症のような感じです。ストーリー的には断言しないほうがいいのかな、捉えどころのないキャラクターでした。
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とことんマイペースなすみれを取り巻く周囲の人々を描いた6つの連作短編集。 家族や同級生など色々な立場の人の感情の揺れが丁寧に描かれている。 穏やかな空気に包まれているようで、読後感も 爽やかでやさしい。個人的にはとても好みの作品でした。鹿児島睦さんの装画もステキ。
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何かが欠落して、何かが研ぎ澄まされる。周りは大変で、だけど普通に生きてたら感じられない、不思議な感情が沸き起こるんだろうな。
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詩をかく姉の周りの人々の物語。 姉に対して 思っていること あったことなど 様々な視点から 話が重なっていく。 最後は お母さんの話だったけど 一番共感した。
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素晴らしい詩の才能を持つが、周囲に合わせられない自由奔放な姉とその周囲の人(妹、両親、担当編集者、高校の同級生先生、隣人)の関わりと変化をえがく短編集。 自由奔放に周囲を振り回す人物というのは小説で出没することも多いけれど、この菫(姉)の場合は性格的なものではないと読んでいるうち...
素晴らしい詩の才能を持つが、周囲に合わせられない自由奔放な姉とその周囲の人(妹、両親、担当編集者、高校の同級生先生、隣人)の関わりと変化をえがく短編集。 自由奔放に周囲を振り回す人物というのは小説で出没することも多いけれど、この菫(姉)の場合は性格的なものではないと読んでいるうちにわかる。 周囲の人々は姉に振り回されているうちに、自分で発見をして乗り越えていく、その過程が書かれている。 菫自身がどう感じているかどうかはどの章でも書かれていない、書かれていないからこそいい。 世界の普通の人が見逃すことがらを菫が言葉で鮮やかに取り出すように、周囲の人もふとした気づきから世界がガラッとかわることに気付く。 悩んでいたこと苦しんでいたことが見方を変えるとするするとほどけていく。苦しみは自分が思い込んでいることでほどんど生まれているんではないかなとほっとする作品。好き。 好きな部分最終章「四つ葉の生えている場所は、わたしたちにもわからない。でもきっと、どこかにひっそり根を張って、少しずつ着実に育っているんだろう。注意深く探せば、案外すぐそばに隠れているのかもしれない」
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すみれは苦手なことが多すぎる。でも、気になった物に対する集中力は、周りの物音は聞こえないほど。そして、詩を書く才能がある。そんなすみれと関わった人々のお話。 すみれの不思議な個性に惹かれました。 妹視点の「ぱりぱり」と、母親視点の「クローバー」が良かったです。 表紙の絵や、装丁も...
すみれは苦手なことが多すぎる。でも、気になった物に対する集中力は、周りの物音は聞こえないほど。そして、詩を書く才能がある。そんなすみれと関わった人々のお話。 すみれの不思議な個性に惹かれました。 妹視点の「ぱりぱり」と、母親視点の「クローバー」が良かったです。 表紙の絵や、装丁も可愛くて好きでした。
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連作短編6編。 17才で詩人として脚光を浴びたすみれの茫洋としてとらえどころの無い自由人としての姿やその純真さ、分かりにくい優しさが、取り巻く人々の視点で少しずつ語られていく。特に母親視点の『クローバー』に泣けました。
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