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ぱりぱり の商品レビュー

3.8

41件のお客様レビュー

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2016/12/14

普通の人の”普通”ができないすみれ。 他人との関係を築くことは上手くない。本人にその気はないけれど、他人の声が耳に届かないこともしばしば。周囲に誤解を与えやすいけれど、好きだと感じたことには異様なまでの集中力・感性をはたらかせるという特異な才能を持っている。 周囲の人たちの視点か...

普通の人の”普通”ができないすみれ。 他人との関係を築くことは上手くない。本人にその気はないけれど、他人の声が耳に届かないこともしばしば。周囲に誤解を与えやすいけれど、好きだと感じたことには異様なまでの集中力・感性をはたらかせるという特異な才能を持っている。 周囲の人たちの視点から描く6つのストーリーからは、すみれに翻弄されながらもすみれを特別な・大切な存在としてみとめていることが伝わってくる。 それぞれの登場人物が思い悩み、苦しんでいる。その中でふわりとあらわれるすみれの存在もしくは回想は、夢の中にいるような感覚をおぼえる。すみれに振り回されても、結局はすみれの存在がひとすじの光になっていたりする。 人間は誰だってパーフェクトではない。個性を受容し美点をたくさん見つけながら人とかかわっていけたら、と感じた一冊。

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2016/09/13

菫の一番近くにいる家族の言葉で語られている「ぱりぱり」と「クローバー」が好きでした。妹の話をもっと読みたかったな。あと「雨が降ったら」のその後も気になります。

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2015/11/23

瀧羽麻子は割と好きで何冊か読んでいる。特に『はちみつ』のふんわりした感じが好きなんだけれど、『ぱりぱり』は更に上を行きました。とても優しくてあたたかくてふんわりしていて、けれど、きれいなものばかりでもなくて。すみれの詩集がよみたい。『春』の作文がカラフルであたたかかった。 『クロ...

瀧羽麻子は割と好きで何冊か読んでいる。特に『はちみつ』のふんわりした感じが好きなんだけれど、『ぱりぱり』は更に上を行きました。とても優しくてあたたかくてふんわりしていて、けれど、きれいなものばかりでもなくて。すみれの詩集がよみたい。『春』の作文がカラフルであたたかかった。 『クローバー』が特に良かった。子どもやその保護者と接する仕事をしていることもあり、お母さんの苦悩を感じつつ、すみれの眩しさとお母さんの幸せが際立つラストだったな。

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2015/10/08

川上弘美先生好きな人は絶対すきな雰囲気だ・・・。 すみれみたいなマイペースキャラが、やっぱりすきだな~~~。

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2015/08/11
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「クローバー」の母親の気持ちがよく解る。「自分の育て方が悪かったのか」と自分を責めてしまうところも。その子の持って生まれた特性であって、だれが悪いワケでもないと、今でこそ解っているけれど。 そして、「ぱりぱり」で、障害を持つ子の兄弟の気持ちが少し、垣間見れたことも、よかった。 自分のちからで生きていける場所を見つけられたすみれはしあわせだと思う。

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2015/07/29

2015/7/29 17歳で詩人デビューした不思議なすみれの周りの戸惑う人、困る人、惹かれる人、発見する人。 いいなあ、好きだなあ。「雨が降ったら」の葵くんと「クローバー」のお母さんに特にぐっときた。 読んでいて人に優しくしたいな、人と触れ合いたいなと思った。

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2015/07/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

瀧羽麻子作品…6冊目か。 中埜菫という人物を中心に、それぞれ別の人が菫さんについて語っているという短編集。 これを読んでいて思い出したのは、最近ニュースで見た、異才発掘プロジェクトの話。 突出した能力があるが、周囲の環境になじめずに、不登校傾向にある子どものための教育プログラムのプロジェクトです。 このお話の菫さんは何とかかんとか、やってこられてたみたいですが、なかなか才能を発揮させることが出来ずに、埋もれていくことも多いでしょうね。 小説なので疑似的にですが、きょうだい児である妹さんや母の想いも読むことが出来て、面白かったです。 すみれの詩を読んでみたいと思いました。

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2015/06/07

語り手がかわりながら物語が進むが、中心の人物は語らない。その形式自体はいいけど、その人物が詩人で、すごい作品を書くっていうのに、そのすごい詩が全く明らかにされないため隔靴掻痒の感じ。画家や音楽家なら気にならないが、詩だったら小説と同じ文字による表現だから、その片鱗だけでも見せてほ...

語り手がかわりながら物語が進むが、中心の人物は語らない。その形式自体はいいけど、その人物が詩人で、すごい作品を書くっていうのに、そのすごい詩が全く明らかにされないため隔靴掻痒の感じ。画家や音楽家なら気にならないが、詩だったら小説と同じ文字による表現だから、その片鱗だけでも見せてほしいという気持ちになる。 作家としては下手じゃないと思った。 もう一作くらいは読んでもいいかな。

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2015/05/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

自由気ままでつかみどころのない詩人のすみれと周りの人。 しっかり者の妹。 すみれの書く詩のファンであり編集者の奮闘。 大学生の隣に住むすみれにたいするちょっとした恋心。 高校教師が発見した世に出回る前の詩。 同棲相手が買ってきた詩集と些細な喧嘩。 母が心配しながらも娘の優しさを再確認したこと。 すみれの過去へとさかのぼる。 しかしあんまりすみれが考えてること浮かんでこない(涙) 障害と個性っていうのはまったくの別物だと思うので、そこの見極めって難しいな、と思った。 表紙の絵がかわいい! ぱりぱり)^o^(

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2015/05/19

4人家族のうちの少し変わった長女と繋がりのある短編集。全般にさらっと描かれているなかで「うぐいす」は設定がていねいに書かれていてよかった。淡々としているのに長いので、途中で中だるみするのが難でした。

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