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海の翼 の商品レビュー

4.1

38件のお客様レビュー

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2016/03/24

エルトゥールル号の奇蹟、トルコの恩返しの物語。 明治の難破船の乗組員を救った村民の救命活動と日本政府の支援の手厚さ。まさか、日露戦争の黒海艦隊の話まで繋がるとは、知らなかっただけに、驚きでした。 その100年後、戦争突入直前のイランに日本人を助ける為の飛行機を飛ばしてくれてい...

エルトゥールル号の奇蹟、トルコの恩返しの物語。 明治の難破船の乗組員を救った村民の救命活動と日本政府の支援の手厚さ。まさか、日露戦争の黒海艦隊の話まで繋がるとは、知らなかっただけに、驚きでした。 その100年後、戦争突入直前のイランに日本人を助ける為の飛行機を飛ばしてくれていた史実。 あの危機的状況の中、200名以上の邦人を救う決断を下してくれたことに、トルコ政府とトルコ人に、心から感謝したい気持ちでいっぱいになりました。正直、涙腺が刺激されました。 当時の日本への恩を語り継いできたトルコ人々。 もちろん、トルコの大震災時に、仮設住宅の提供などで、さらなる支援をした日本ですが、両国の関係について、語り継いでいないことに、大きな差を感じました。

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2016/01/27

こんなにも美しい物語があるだろうか。 語り継がれる恩。自己犠牲という話ではない、ただ行動してしまう心。 自分を顧みて、 感謝の念を常に忘れず、さらにそういったことに敏感にいたいと思う。

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2016/01/25

久々に面白い本に当たった。日本とトルコの深い繋がりの話。教科書には載ってなかったけどね。こういう大事な話はもっと教えた方が良い。知らない日本人は恥だっていうぐらい皆が知るべきお話です。

Posted byブクログ

2016/01/07

明治時代に助けられた記憶を1世紀の間語り継ぎ、その恩に報いたトルコの人々。 当時の日本人は何も見返りを求めずにエルトゥールル号の船員を助けた。 今の日本人は「世界のどこに出ても後ろ指をさされない」のか、いささか疑問だ。

Posted byブクログ

2015/12/16

史実に基づく物語。 エルトゥールル号事件とトルコ航空による邦人救出について、初めて知った時には衝撃を受けた。 もし自分がその場に居合わせたとして、彼らと同じように見ず知らずの他人を助けることができるだろうか? 自分が受けたわけでもない、先人が受けた恩を、自分の命が危険に曝されるか...

史実に基づく物語。 エルトゥールル号事件とトルコ航空による邦人救出について、初めて知った時には衝撃を受けた。 もし自分がその場に居合わせたとして、彼らと同じように見ず知らずの他人を助けることができるだろうか? 自分が受けたわけでもない、先人が受けた恩を、自分の命が危険に曝されるかもしれない状況下で、恩返ししようだなんて考えられるだろうか? 人と人との繋がりが希薄になってしまった現代にこそ、多くの人に知ってもらいたい出来事。 トルコと日本が、これからも良い関係を築いていけることを切に願う。

Posted byブクログ

2015/12/14

僕は串本の人たちのように見ず知らずの外国人を救う事が出来るだろうか。逆にトルコの人たちのように受けた恩を100年も忘れずにいられるだろうか。忘れるどころか命がけで恩を返す真似なんか出来るだろうか。

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2015/12/12

トルコと日本の壮大な歴史の物語でした。 自体を超え、義を大切にし、助け合う世界。 とても美しく、感動しました。 あっという間に読了するほどのめり込める良い本でした。

Posted byブクログ

2015/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

残念ながら、わが国はあまりに虚構の上に成り立つ平和に慣れ過ぎてしまっており、有事がないという根拠のない神話を前提に、政治、マスコミ、国民が有事法制を実効性のないものにしたり、形骸化させることに成功している。 そのひとつの表れが、1985年に発生したイラン・イラク戦争中に発生した、邦人退去時の混乱。 フセイン大統領が48時間以内の航空機無差別攻撃を宣告、日本政府が様々な制約や権利の乱用により救援機を出せない中、イランに取り残された200名以上の日本人救出に動いた国があった。 自国航空機の乗員を危険に晒し、かつ、同じくイランからの救出を願う自国民に優先させ、特別機を出し、日本国民を出国させた。 その国こそ、かつてはオスマントルコとして、ヨーロッパを席巻した国、トルコ共和国。 オスマン帝国は、明治23年日本への使節団として軍艦エルトゥール号をを派遣した。大任を果たしたエ号は帰路に就いたが、和歌山県紀伊大島で台風に遇い遭難。 大時化の中繰り広げられた島民の決死の救援活動の結果、多くの乗組員の命を救い、また明治天皇はじめ多くの援助のもと、日本の軍艦を持ってその生存者を母国に送り届けた。 その記憶は、トルコ国民の中で語り継がれ、あるべき国の外交の姿として繰り返し教育され、そして忘れられなかった。 だからこそ、わが国政府が、懸命にではあるが結果手をこまねいているしかできなかった邦人の緊急脱出の場面において、最大限の援助を差し向けてくれたのであった。 本書は、それらあまり日本では記憶されていない二つの事件を時空を超えて結びつけており、緊迫した状況が続く展開は小説としても充分に面白いが、さらにその事件が事実に忠実に描かれていると思うと、これらの記憶は風化させてはいけないと思う。 有事はある。 原発政策に反発するときにそう考える人が、外交政策において有事が無いという根拠のない砂上の楼閣の上に築かれた平和幻想の上に、自らの持っている力の手足を縛る意見を声高に言い募るのは、滑稽であり哀れだ。しかも、危険だ。 現実世界では、今日もペルシャ湾に多くの船舶が入り、日本への石油、ガス輸送等原料輸送に尽力している。常に他国の顔色をうかがいながら。海賊が横行する海域でも、日本船ができることは、丸腰でドアを閉ざして突っ走るのみ。 そもそも、なぜ日本国が在留邦人を見捨てなければならなかったのか、そんなことも考えた。

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2015/09/14

新興国として紹介される機会が増えてきたトルコ。その時に「エルトゥールル号遭難事件」のことが必ずと言っていいほど取り上げられる。 その詳細を知るのにいい本であった。

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2015/06/07

久しぶりに電車の中で本を読んで涙を流してしまいました。トルコと日本の友好がより深まるきっかけとなった「エルトゥールル号遭難事件」。私たち日本人はほとんどの人は知らないが、トルコの人たちの間では長い間語り継がれていた。いつか日本に恩返しを、と。イランイラク戦争の時、テヘランから退去...

久しぶりに電車の中で本を読んで涙を流してしまいました。トルコと日本の友好がより深まるきっかけとなった「エルトゥールル号遭難事件」。私たち日本人はほとんどの人は知らないが、トルコの人たちの間では長い間語り継がれていた。いつか日本に恩返しを、と。イランイラク戦争の時、テヘランから退去する日本人にはイラン退去する飛行機がなかった。トルコ政府は今こそ日本に恩返しをするとき、と危険を顧みず、飛行機を手配してくれた。しかも日本人と同じく帰国せねばならないトルコ人達も、「飛行機は日本人のために」と自分たちは車で国境へ向かった。トルコの人たちは100年も前の事に恩義を感じていたのだ。しかもほとんどのトルコの人たちが同じ意思を持っていた。明治時代の日本の人たちの純粋な人助けの心が今もトルコの人たちに響いていたのだ。そんな事実を私は知らなかった。朝日新聞の記事でさえ、トルコが救援機の飛ばしたのは,日本がODA等トルコに資金援助しているからだろう、と的外れな事を書いていた。そのようなことのないよう日本でもこのようなことは広く教育の現場でも語り継がれるべき事なのでではないだろうか? 安保法制が論議される昨今、国と国の友好を築く術は本来このような形であるべきなのではないかと思う。

Posted byブクログ