弱者の戦略 の商品レビュー
多種多様な生物の生存戦略。単純な力の強さではない戦略にフォーカス。 ニッチトップ戦略が基本。ニッチにはひとつの適合社しか生き残れない。環境が安定している状況では、強者が他を蹴散らし生物の種類はむしろ少なくなる。中程度以上のかく乱要因がある環境がニッチを多く生みニッチトップの生物の...
多種多様な生物の生存戦略。単純な力の強さではない戦略にフォーカス。 ニッチトップ戦略が基本。ニッチにはひとつの適合社しか生き残れない。環境が安定している状況では、強者が他を蹴散らし生物の種類はむしろ少なくなる。中程度以上のかく乱要因がある環境がニッチを多く生みニッチトップの生物の数が結果として多くの種類の生物を生む。 群れる、逃げる、隠れる、活動時間/エリアをずらす。 例えば、ナマケモノは動かないことで動体視力の良い捕食動物に見つかりにくく、カロリーを消費しない低コスト生活を送る。食物も毒性の高い植物を食べることで競合しない。 また、多く生む、短い寿命は環境変化の度合いの大きい場合に有効。ペンギンはひとつしか卵を産まないが、これは南極の環境が厳しいが実は安定しており、既に環境に適合しているペンギンにとっては安定したニッチを確立しているのである。
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強い者が勝つのではない。勝った者が強いのである。 「弱者」は複雑さ、変化を好む。単純な世界は「強者」のひとり勝ちである。 オンリー1の世界でナンバー1になることが大事。 昆虫で最強なのは「蟻」。蟻に擬態する蜘蛛。 群れる。逃げる。隠れる。ずらす。
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人間はつくづく、動物の一部なんだなあと。進化を辿れば、人は常に弱い動物でした。逞しき弱者の子孫なのです。長生きする動物よりも、多様な卵をつくって世代交代を早めるほうが、生き残る可能性も高くなります。弱い動物ほど”短命に進化”します。政府の少子化対策は、出生率を高めるより、出産を早...
人間はつくづく、動物の一部なんだなあと。進化を辿れば、人は常に弱い動物でした。逞しき弱者の子孫なのです。長生きする動物よりも、多様な卵をつくって世代交代を早めるほうが、生き残る可能性も高くなります。弱い動物ほど”短命に進化”します。政府の少子化対策は、出生率を高めるより、出産を早めて20年で世代交代する政策のほうが、人口減少対策には効果的なのかもしれません。一番強い者は、自分の弱さを忘れない者です。
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自然界から学ぶことは、何も珍しいことではない。科学技術は自然を眺め自然を法則化してきた。 工学も自然を観察してヒントを得てきた。日東電工がヤモチの足の裏をヒントにした粘着テープや、2000キロを移動するアサギマダラ(チョウ)の羽の形状にヒントをえて作った扇風機など枚挙にいとまが...
自然界から学ぶことは、何も珍しいことではない。科学技術は自然を眺め自然を法則化してきた。 工学も自然を観察してヒントを得てきた。日東電工がヤモチの足の裏をヒントにした粘着テープや、2000キロを移動するアサギマダラ(チョウ)の羽の形状にヒントをえて作った扇風機など枚挙にいとまがない。芸術でもアール・ヌーヴォーは、自然の美を再現したいとの欲求に動かされているとの説がある。 ならば、社会システムは自然に習うことができないのだろうか。こういう発想に立って著述を繰り広げられている代表者は養老猛司氏だが、氏の著書に劣らぬくらいの刺激感あふれる一冊だった。 自然界に住む生き物は、「弱者」であるがゆえに弱者の戦略を持つ。 私のような地方政治家の視点で見ると、自治体の生き残り戦略に通じるヒントが散りばめられている一冊だった。カテゴリーをあえて「ビジネス」とした所以である。 2時間もあれば読める。だが、ここに書かれている内容は、咀嚼に耐えうる。
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自然界に弱者と思われる生物が生き残っている戦略を紹介。群れる、逃げる、隠れる、ずらす。ニッチはナンバーワンになれるオンリーワンの場所ということ。弱者は複雑さ、変化、悪い条件を好む。産む量を増やすr戦略と強く少なく産むK戦略。撹乱耐性型のR戦略。強さをひけらかすリスク、スニーカーや...
自然界に弱者と思われる生物が生き残っている戦略を紹介。群れる、逃げる、隠れる、ずらす。ニッチはナンバーワンになれるオンリーワンの場所ということ。弱者は複雑さ、変化、悪い条件を好む。産む量を増やすr戦略と強く少なく産むK戦略。撹乱耐性型のR戦略。強さをひけらかすリスク、スニーカーやサテライト戦略、偽物の戦略、家畜になる戦略。 自然界って、生命って凄いな。
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