天頂より少し下って の商品レビュー
誰もが何度恋を重ねても、恋愛が始まる時のためらいやもどかしさを解消できずない。 自分に、相手に、溺れるかもしれないと思いつつ飛び込んでいく様子が描かれたお話。 恋は魅力的であり危うい。 恋する魅力に、優しい言葉に浸りたい人におすすめ。
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•「一実ちゃんのこと」 クローン牛を飼育場から逃がすクローン生まれの一実ちゃん •「ユモレスク」 イイダアユムと「ものしたい」あまり不器用な告白をして玉砕する17歳のハナ •「金と銀」 5歳の時斎場で会ったはとこの治樹と瑛子 •「エイコちゃんのしっぽ」 同じ会社に勤める短...
•「一実ちゃんのこと」 クローン牛を飼育場から逃がすクローン生まれの一実ちゃん •「ユモレスク」 イイダアユムと「ものしたい」あまり不器用な告白をして玉砕する17歳のハナ •「金と銀」 5歳の時斎場で会ったはとこの治樹と瑛子 •「エイコちゃんのしっぽ」 同じ会社に勤める短い尻尾のある不思議なエイコちゃん •「壁を登る」 夫を亡くしたあと見知らぬ人を娘のまゆと二人暮らしの家に泊め続ける綾子さん •「夜のドライブ」 旅行中、夜中に突然「ドライブに行きたいの」と娘の真由美に頼む母 •「天頂より少し下って」 靴屋で出会った年下の恋人涼と3年の恋愛を続ける、社会人の息子真幸がいるシングルマザー真琴 [解説]平松洋子 寄る辺なさを純化する
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不思議な恋愛、友情、親子愛、いろんな愛情がてんこ盛りの短編たち。 『こわいな、少しだけ思った。人を好きになるのはこわいものなんだなあ、そうおもった』金と銀より 『男とか女とか息子とか母親とか、そういうのをひっくるめてともかく生きてゆくこととか、なんて厄介なことをあたしは始めちゃっ...
不思議な恋愛、友情、親子愛、いろんな愛情がてんこ盛りの短編たち。 『こわいな、少しだけ思った。人を好きになるのはこわいものなんだなあ、そうおもった』金と銀より 『男とか女とか息子とか母親とか、そういうのをひっくるめてともかく生きてゆくこととか、なんて厄介なことをあたしは始めちゃったんだろう、真琴は思う。笑うしかないくらい厄介なことごと。笑いつづけるしかないくらい、面倒くさくてこみいっていて矛盾していて、でもどうあってもやめられないことごと』天頂より少し下ってより 言葉ひとつひとつがなんだか刺さる!なんて素敵な言葉たちなんでしょう!
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日々に疲れて、精神がしんどくて、生きていくことの大変さを噛み締めているときに、すごくじんわり染み渡るあたたかいお話だった。表題作はうるっとして、泣きそうになっちゃった。
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やはり奇妙でユニークな人が出てきて、肩の力が抜け気持ちがほぐれてくる。一話読み進むうち、現実味を増すストーリーに、知らないうちに入り込んでいる。 文章から感じ取る会話のテンポがとても好き。恋愛を描く短編とは括りたくない。人生って感じがする。 特に印象的なのは、「壁を登る」。五郎さ...
やはり奇妙でユニークな人が出てきて、肩の力が抜け気持ちがほぐれてくる。一話読み進むうち、現実味を増すストーリーに、知らないうちに入り込んでいる。 文章から感じ取る会話のテンポがとても好き。恋愛を描く短編とは括りたくない。人生って感じがする。 特に印象的なのは、「壁を登る」。五郎さんはお天気になると家の壁を登る。そのえが浮かんで頭から離れない。一話完結人情ドラマのよう。終わり方がとても好きです。 表題作、主人公は年頃の息子がいるシングルマザー。11歳年下の恋人がいる。母親であり、恋をする女でもある。女性はいくつになっても恋をすると少女のようなんだなぁ。同じような状況の知人がいるのでこういう気持ちなんだな、と思った。 靴を探しているとき、靴屋の店員涼と出会う。 お目当ての靴が見つからなかったとき「あきらめるのもいいかもしれません」と声を掛けた涼。 あきらめなさい、その言葉で私も楽になったことがあります。 日々はそう変わるものではない、でもそれでいいじゃないの、と著者が言われてるような気がした。
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SFまでは行かないけど、少し不思議でおとぎ話ちっくな世界観で川上弘美さんだな〜と思った。登場人物全員モテてそう。クローンの一実ちゃんの話とユモレスクが結構好きでした。 中学生のときの国語のテストに出てくる小説読んでる気分になった。そんな感じの文章だったんかな〜
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実は川上弘美さんの本を読むのは今回がはじめてでした。 解説で平松さんの書かれた「寄る辺のなさを純化する」という表現がぴったりの、7篇の短編集でした。 クローンの女の子、見ず知らずの人を泊めてしまう継母。 壁に登る男。しっぽのあると言う女の子。 ユニークな登場人物は少しクセがあっ...
実は川上弘美さんの本を読むのは今回がはじめてでした。 解説で平松さんの書かれた「寄る辺のなさを純化する」という表現がぴったりの、7篇の短編集でした。 クローンの女の子、見ず知らずの人を泊めてしまう継母。 壁に登る男。しっぽのあると言う女の子。 ユニークな登場人物は少しクセがあって、正直最初は面喰った。それが、読み進めていくうちに文体が肌に馴染んで、もっと、読みたくなる。ひんやりした孤独と近過ぎない人との距離感。 年老いた母との旅行を描いた「夜のドライブ」 11歳年下の男の子を恋した日々を描いた表題作。 その2篇が特に大好きでした。 特別でない日常なのに、胸がきゅっとする。余韻も残る雨の日にもぴったりの1冊でした。
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25 川上弘美の話って、感想が難しい めちゃくちゃ面白い!とかではなく、揺蕩う世界観を味わう作品。 クローン人間やしっぽのある人間など、不思議な設定も当たり前に受け入れて話が進んでいくから、 日常が非日常かよくわからない。そこがすき。 面白いというより、好きだな~と思う短編集...
25 川上弘美の話って、感想が難しい めちゃくちゃ面白い!とかではなく、揺蕩う世界観を味わう作品。 クローン人間やしっぽのある人間など、不思議な設定も当たり前に受け入れて話が進んでいくから、 日常が非日常かよくわからない。そこがすき。 面白いというより、好きだな~と思う短編集。 2019.04.06
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川上弘美さんの恋愛小説、好きです。 ここにあるのは恋愛だけではない、人を大切に思う感情もありますが、それもあわあわゆるゆるしています。 クローン人間だという一実ちゃんも好きだし、壁を登る五朗も面白いです。 力の入っていた体が、ほっとしてゆるみました。
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2018年最初の読了本。数年前から少しずつ読んでいる川上先生の恋愛短編集です。自分が姉のクローンだと仰天の告白をする少女の物語で幕を開けますが、二編目以降は現実世界に舵を戻します。 イイダアユムという男に詩心をくすぐられる女性ハナの恋の玉砕。 泣き虫な年上の男と数年ぶりに出会...
2018年最初の読了本。数年前から少しずつ読んでいる川上先生の恋愛短編集です。自分が姉のクローンだと仰天の告白をする少女の物語で幕を開けますが、二編目以降は現実世界に舵を戻します。 イイダアユムという男に詩心をくすぐられる女性ハナの恋の玉砕。 泣き虫な年上の男と数年ぶりに出会った少女の恋の予感。 派遣先の男とデートしたはいいものの、一緒に鑑賞した映画への評価が180度真逆と知るなり感じた「コレジャナイ感」を、尻尾が生えた友人とシェアする女が巻き込まれたトラブル。 妙な人間を家に引っ張ってくる綾子さんに翻弄される娘。 婚期を逃した娘と母の夜のドライブ。 年下の恋人と社会人になった息子の間で、女と母をすみ分ける女の幸福。 川上作品の主人公達に共通しているのは、どの女性も今の自分を肯定しているという絶対的な安心感です。私なんて、とか、彼女の方が、とか、この手の短編集にアリガチな劣等感が少しも顔を出しません。時々差し挟まれるフシギ設定も小気味好いスパイスになっています。清々しい女達の物語で2018年の読書が始められてついてるな〜。 特に表題作の女主人公の恋人に対しての愛情の示し方が、読んでいるこちらが気恥ずかしくなるほどオトメ。アラフォーのおばさんの純情が、少しのイタさ(笑)と少しの不安をはらみつつ、あっけらかんと描かれています。
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