ヒトラー演説 の商品レビュー
ヒトラーの演説にスポットを当てているが簡単な年表を示してくれたり、ヒトラーの心情が演説に与えた影響にも触れてくれたりと、非常に読みやすかったです。 特にオペラ歌手の手ほどきで発生からジェスチャーまで研究していたというところは面白かった。 結局、ヒトラーには演説しか力を発揮できると...
ヒトラーの演説にスポットを当てているが簡単な年表を示してくれたり、ヒトラーの心情が演説に与えた影響にも触れてくれたりと、非常に読みやすかったです。 特にオペラ歌手の手ほどきで発生からジェスチャーまで研究していたというところは面白かった。 結局、ヒトラーには演説しか力を発揮できるところはなく、政治や軍事に関してはほとんどセンスがなかったのだなぁと思いました。演説というヒトラーの持つ唯一の力を発揮できなくなる状況において、みるみるうちに没落していく様には哀れさを感じました。
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言語学者の方が書いただけあって、ヒトラーの演説について言語学的な視点から論理的に歴史を踏まえて解説されており、良書。 ヒトラーの演説のイメージといえば、大袈裟なジェスチャーを交えて大きい声で早口に畳み掛けるイメージだったが、それをこの本は変えてくれた。実際は緻密で様々なレトリ...
言語学者の方が書いただけあって、ヒトラーの演説について言語学的な視点から論理的に歴史を踏まえて解説されており、良書。 ヒトラーの演説のイメージといえば、大袈裟なジェスチャーを交えて大きい声で早口に畳み掛けるイメージだったが、それをこの本は変えてくれた。実際は緻密で様々なレトリックを用いて、オペラ歌手に教わった発声方やジェスチャを用いて緩急をつけて話していた。演説に関してはかなりのテクニシャンだったことがわかった。 彼がどのように演説の技術を磨いたかはわからないが、ヒトラーは小学生の頃から友人に雄弁に政治を語っており彼には天賦の才能があったと思われる。それに加えて読書で培った彼の膨大な知識が彼の演説を支えたのだろう。 ヒトラーといえばその圧倒的な演説技術で大衆を虜にして熱狂的な支持を生む様子が目に浮かぶが、実際はそうでもなく、特に第二次世界大戦の戦局が次第にドイツ不利になるに連れて民心は彼を離れ演説は見向きもされなくなったというのが意外だった。
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言語学者 高田博行氏がヒトラーの演説について解説した著作。政界進出からドイツ敗戦までの25年間に行った演説をベースにした「ヒトラー演説150万語データ」をもとに考察しています。早い段階で演説の型が出来上がっており天才だったことが分かる。ただ政治家としては行動が伴わず、最新技術を駆使することで最大の魅力だった演説の力も弱まってしまい失速。国民が熱狂的に支持したイメージが強いですが、実際は批判的な人が多かったというのは意外。当時、彼らが考えたプロパガンダ戦略の影響だと考えると、ある意味凄いし、怖い。
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・歴史的背景や世界情勢と共に、ヒットラーの残した演説から150万語分(速記されてたり、映像、音声で残っているもののみ)を、ナチスが与党になる前と与党になった後で分けて分析している ・どのような演説がされて、ヨーロッパを戦禍に巻き込んだのかが描かれていた ・ナチスが独裁していた頃も...
・歴史的背景や世界情勢と共に、ヒットラーの残した演説から150万語分(速記されてたり、映像、音声で残っているもののみ)を、ナチスが与党になる前と与党になった後で分けて分析している ・どのような演説がされて、ヨーロッパを戦禍に巻き込んだのかが描かれていた ・ナチスが独裁していた頃も選挙結果だけ見れば、国民に望まれてたように見える。しかしナチスの資料には、党員ではない国民には「距離を置かれていた」又は「嫌われてた」ことが書かれていた ・ナチスの蛮行は全く支持できず、悪魔だと思う ・ヒットラーも独裁者として人間性は最悪だった ・しかし、演説家としてみると、群集心理学を学び、弁論術を学び、オペラ俳優から発声法・ジェスチャーの効果的な使い方等を学び、実践し問題点を改善し続け、最新技術を使いこなす、ある意味『勤勉』な姿が見える ・テロール教授の怪しい授業という漫画で、テロリストやカルト信者等凄く偏った考えを持つ人々が狂ってるが、一方で、合理的で最新技術に貪欲な勤勉さがあると説明されてたことを思いだした
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言葉の力と政治行動との関係を計量的に取り扱った良書。タイトルから手を出しにくいが、イデオロギー抜きで隆盛がよくわかる。元データにあたると、違う角度からさらなる分析が可能であると思われる。政治家の民衆の扇動はいつの時代も変わらない。思慮深くあるべし。
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ヒトラー演説 - 熱狂の真実 (中公新書) 新書 – 2014/6/24 2015年8月24日記述 高田博行氏による著作。 アドルフ・ヒトラー(Adolf Hitler)の演説データを集め分析を加えた上で ナチ運動期、ナチス政権の勃興から終わりまでの変化を読み解いていく。 自分の知らないヒトラーの側面を知った思いがする。 私たちの抱くヒトラーのイメージは当時のナチスの狙い通りのイメージのままだ。 (ある意味ナチスのプロパガンダは優秀だったということだろう) 飛行機をチャーターし全国を遊説しまわった選挙活動というのは凄い。 今の時代でもある程度参考になりそうだ。 (当時は野党でありラジオ放送を使えなかった為) 併合や進軍の度の国民投票、住民投票。 国民投票、住民投票したからと言って必ずしも合理的、正しい解答を導くわけではない。 それにしてもナチスは選挙、住民投票しまくりだなと。 似たような独裁者のスターリン、毛沢東、ポルポトは 虐殺数こそ上かもしれない。 ただ選挙を経て世の中に登場してきた訳ではない。 時々日本の政治で相手を非難する際にヒトラーとなじることがある。 いつも独裁者と言えばヒトラーにしか例えることが出来ないのかと違和感を覚えていた。 スターリンや毛沢東、ポルポトもいるだろうと。 しかし他の独裁者とは決定的に違うのだ。登場してきた背景が。 (もちろん第二次大戦中でも総理大臣が絶えず交代した日本に今後も独裁者が君臨するとは思えないが・・) ヒトラーは演説することができたというのは間違いのない事実で才能があったのだろう。 世間で言われるラジオがあったから熱狂が生まれたというのはある意味誤解なのだという点が意外であった。 ラジオ放送に向かって音声を吹き込んだヒトラー演説は聴衆へ語りかけた演説とは別物だった。 ゲッベルスも認めていたように生の演説、聴衆との一体感は大事なのだ。 ただ敗戦近くでは失敗したラジオに向かって吹き込む演説しか放送できなくなっていた。 それにしてもこれだけのヒトラー演説データを分析した事が凄い。 わが闘争、ゲッベルスの日記と本書の演説データからの分析によってより当時の実態がリアルに立体的に浮かび上がってきたように思う。
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新書のボリュームでヒトラーの演説に焦点を当ててヒトラーを語った書籍。 ヒトラーについて何冊か読み込んでいる読者は物足りない部分もあるかもしれないが、ヒトラーの演説と言う非常にキャッチーなテーマを取り扱ったのは初学者にとって読みやすいと思った。
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ヒトラーの演説の名手であることがわかる 持っていた才能と 努力の過程 ラジオや映画など 放送メディア分野で 残した作品も 多いのだろう この研究成果は 日本人がしていることに驚く
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結局、最後に勝つのはラジオでもネットワーク配信なのでもなく、目の前にいる人間とラウドスピーカーなのであるという現実。
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その弁舌の才で新たな道を見いだした復員兵は、その弁舌の才に磨きをかけることで自らが率いる弱小政党を比較第一党にまで導くことが出来た。そして、政治的策謀と強引な力の行使で総統となることが出来たのだが、強制的にラジオで聴かされる演説にはもはやその魅力は失われ、また、いつまでも『パン』を与えられずに『パンの夢』を語るだけでは国家指導者としては国民に支持されることはもはや難しく、自らも聴衆の前に出て演説することが出来なくなっていった。 せっかくオペラ歌手に発声法やジェスチャーの効果的な使い方を学んでも、マイクの前で原稿を読むだけでは国民の心はもはや動かせなかったのである(もちろん、現実と演説の海里がどんどん大きくなっていったことも大きいのであろうが) そして、ヒトラー演説の効力が著しく落ち込んでいったにもかかわらず、ゲッベルス宣伝相の『献身』『忠誠』がひるまなかったことも驚きであるし、目の前で演説する総統に対して、マンシュタイン元帥が野次っていたことも驚きである。
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