窓から逃げた100歳老人 の商品レビュー
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どのメディアも煽り過ぎていて,実際に読むと…~アランは百歳の誕生会を拒否する意味で,老人ホームの窓から逃げた。バス駅では,トイレに入りたい若い男にキャリーケーズを預けられ,バスに乗ったが,降りた先は廃線になった駅の近く。そこには元怪盗ユーリウスがいたが,追いついてきたボルトを板きれで殴りつけ,冷蔵室に閉じ込めて,冷却ファンを廻したまま,ウォッカに酔って寝てしまった。トランクの中身は5000万クローナ。翌朝,点検用トロッコで工場まで運び,何処へ行くか判らない荷の中に詰め込んだ。売れないホットドッグ屋のメルセデスを買い上げ,ベニーもお抱え運転手として採用した。南に向かい,湖畔農場に暮らす赤毛女性・グニラは,サーカスから逃げたアジア象を飼っていたが,犯罪組織<一獄一会>の手下・バケツがすぐにムスタングでやってきた。拳銃で皆を脅すが,アジア象はアランの命令で,バケツの上にお座りをしてしまった。象のソニアを連れて行くためのバスを用意したが,カラカスという南米出身の手下が帰国してしまった犯罪組織のボス・鬼魳はBMWでバスを追い越し,道を塞いだが,バスは停まることが出来ず,鬼魳は怪我を負って,老人達の手当を受ける。警視と検察官は,行方不明者が100歳老人を中心とする一味に殺されたと指名手配を行うが,行方は判らない。一行は,ベニーの兄・ボッセの農場に匿われていたのだ。警視が辿り着いた時,ジブチとラトビアで遺体が発見される。検察官は起訴を断念し,アランらは物語をでっち上げ,無罪放免となってバリへ旅立つ。アランは3年しか学校へ通わず,ダイナマイト工場で爆発物を学び,スペイン人の着火人に付き添って,スペインでフランコを爆破から救い,アメリカを経由してスウェーデンに帰ろうとして,帰国できず,爆破のエキスパートとしてアリゾナで,原爆開発の最後の決め手を口にした。ウランの臨界量を二つに分け,ダイナマイトで両者を合体する方法だ。トルーマン大統領を介して,宋美齢と知り合ったアランは中国で橋を爆破するエキスパートとなったが,捕らえられた江青という女性を解放し,チベットからヒマラヤを越えて歩いてスウェーデンに帰ろうとしてイランで足止めされる。前首相となったチャーチルを爆殺から救い,暫く振りで帰国できたが,近づいてきたのはソ連の物理学者,巧みに誘導され潜水艦を使って拉致され,モスクワでレーニンから原爆開発への協力を求められるが,それを拒否すると,ウラジオストクの強制収容所に送られた。そこにはアルベルトの弟・ヘルベルト・アインシュタインもいたが,間抜けすぎて監視の目も緩い。5年以上を過ごし,ようやく得た脱出のチャンスは,朝鮮戦争で使う物資が汽車で運ばれてくるところにロケット弾を打ち込んで,混乱に乗じて,北朝鮮から韓国へ抜ける方針だった。大災害に発展したウラジオストクの様子を丘から見ていた元帥の軍服を奪ったアランとヘルベルトは金正日と面会し,金日成に面会したが,本物の元帥の登場で窮地に立たされたが,場所が旧満州で会ったため,その場にいた毛沢東に妻の恩人だと訴えて救われた。トルーマンから蒋介石・毛沢東へと渡った米ドルでバリでの暮らしは楽だったが,ヘルベルトは飲み物の注文も憶えられない現地の女性と結婚し,アマンダと名乗らせた。ホテルを辞めたアマンダはふんだんに金を使って知事となり,ホテルを買収して,山が噴火するまで優雅な暮らしを続けた。スハルト大統領は駐パリ大使に任命し,アランは,犬猿の仲のド・ゴールとジョンソンの関係を平和に保たせた。ジョンソンからはCIAのスパイの誘いを受け,モスクワで機会を狙って,ユーリに再会し,核軍縮に向かう為の作文を拵える。帰国したアランは,猫との暮らしを狐に奪われたと,爆殺で復讐したが,同時に家を失い,規則尽くめの老人ホームで百歳の誕生日に見世物にされそうだったのだ~最初ノンフィクションだと思っていて,すぐにフィクションだと気付き,絶賛の声に驚いて,冷めちゃった。作者はフィンランド人でスウェーデン語で書いて,フランス語から柳瀬さんは翻訳?
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ほら吹き男爵の現代版、Happy END終わるのが良い!、広島の8/6も踏まっつでも、原発オッケーが判らない、がビルゲイツさんの寄付基金団体の事を新聞で読みつつ、お金やら暮らしの在り方を(貧しいソマリアだなんて、アフリカを貧しくしたのはだれだとか)ぶっ飛びの人生が正解じゃないかと...
ほら吹き男爵の現代版、Happy END終わるのが良い!、広島の8/6も踏まっつでも、原発オッケーが判らない、がビルゲイツさんの寄付基金団体の事を新聞で読みつつ、お金やら暮らしの在り方を(貧しいソマリアだなんて、アフリカを貧しくしたのはだれだとか)ぶっ飛びの人生が正解じゃないかと・・
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笑った。 おもしろかった。 老人ホームから逃げ出した 100歳のアランの 現在と過去が交互に語られ アランという白地図が 徐々に極彩色に埋められていく楽しみと 単純に 玉突き式に事が起きる話のおもしろさと 訳者の柳瀬さんの ユーモアの表現力の素晴らしさと 読書の楽しみがいっぱい。
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愉快ゆかい!こういうのを法螺噺っていうんだろう。嘘ばかりなんて捉えると面白くない。 私もアランみたいな境地に至りたいもの。なんとかなるさ、好きなようにやってみようって。 ラストが少し切ない。そうか、だから逃げたかったんだね。
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読むのに苦労しました。世界情勢の事に詳しい方だったら凄く面白おかしく読めたのかも。 各国の有名な方々の名前が上っても内容になかなか頭がついて行かず。 っていうかほら話オンパレードではあるのだけれども。 100歳のアランが老人ホームから抜け出して、現在進行形の話はスムーズに入っていったけど、途中で昔の武勇伝が沢山含まれているから、そこは集中できなかったな~
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久々に《法螺話》という言葉があったのを思い出しました。 思わず吹き出してしまったり、自分の一般教養にちょいと満足してみたり…。 映画はどんなになるんだろ。
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落語っぽいというのが第一の感想。 タイトル通り、100才のお祝いをされるのがイヤで逃げ出した老人が~というお話なんだけど、恐らくここまで聞いて想像するのとは異なる展開がソコには待ち受けている。 リズムのよい言葉の連なりによって生み出される、ぽんぽんという小気味いい展開。それ...
落語っぽいというのが第一の感想。 タイトル通り、100才のお祝いをされるのがイヤで逃げ出した老人が~というお話なんだけど、恐らくここまで聞いて想像するのとは異なる展開がソコには待ち受けている。 リズムのよい言葉の連なりによって生み出される、ぽんぽんという小気味いい展開。それがまるで落語のようだなぁと感じるのである。 面白かった。
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読み終わるのがもったいないど楽しい小説。一人の男性の破天荒な人生を歴史的なイベントや偉人・有名人との邂逅を通してユーモラスに描く。ありえない話だけど入ってしまえばとても面白い。「フォレスト・ガンプ」のスウェーデン版といった趣もあるが、こちらの方がスケールは大きい。そしてうまいのが単にそれを時代順に並べるだけでなく、文字通り100歳になった主人公が施設から脱走して色々な人と出会う”今”と100年の人生とを交互に描いたことだろう。これで適度な対比とリズムが生まれて話に飽きない。登場人物も個性的ながら暖かで憎めない。一方でその底流にはもっと人生に対してアクティブになっていいのでは、という作者のメッセージが潜む。気持ちよく読めた。映画化間違いなしだろうが、監督は誰だろう?「ライフ」などのように気持ちの良い映画にしてくれたらいいのだけど。 一つきになったのが訳。えらく古語っぽい訳や悪乗りのようなリズムがあって、これはどうなんだろうか?今一つ違和感があるけど。
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スウェーデン人の著者のよる本だけれども 実は仏訳本と照らし合わせながらの英訳本から 日本語に翻訳された電報ゲームのような本だから どこまで原本に忠実なのかわからないし 多彩なダジャレやウイットを日本語にして織り込むには 相当な意訳をしなければならなかっただろう 翻訳者による後書き...
スウェーデン人の著者のよる本だけれども 実は仏訳本と照らし合わせながらの英訳本から 日本語に翻訳された電報ゲームのような本だから どこまで原本に忠実なのかわからないし 多彩なダジャレやウイットを日本語にして織り込むには 相当な意訳をしなければならなかっただろう 翻訳者による後書きにも「出鱈目小説」と紹介されている それでも史実に基づく部分も多く見て来たような嘘を見極めるのに どこまで真に受けていいのかの判断が難しい 筋書きは101年に渡る一人の男の波乱に満ちた ドタバタな生涯を行きつ戻りつ描いたものである 現代落語とも言えそうな内容で昭和の戦争に明け暮れした時代を 操ってきた本質を読めない支配者達を皮肉った言葉が 面白おかしく本質を突いて随所に織り込まれている 庶民は為政者に騙されながらもオコボレをかすめ取ろうと 我先に依存し合うという哀れな堂々巡りに溺れている姿を俯瞰して 笑いとペーソスで物語っている こうしてみると現実世界のスウェーデンにも ニホンと似たような時間の無駄遣いでしかない官僚的環境があり 嘘と嘘が渦巻いているようだ 兎も角現実になさそうでありそうなホラ吹き話で 軽く読み通すことができる それにしても主人公の生き方ぐらいに飄々と命をむき出しにして 出たとこ勝負で後味のわるい嘘も秘密も付かずに生きられたら どんなに愉しいだろうか 最近の小説には珍しく 手持ち無沙汰な読者に媚びた唐突なセックス描写を全く織り込まずに 内容で読者を惹き付けているところが 清々しく読めた理由なのかもしれない
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スウェーデンの100歳の老人が、介護ホームを抜け出して、様々な事件を起こしつつ、たまたま出くわしてしまった周りの人を巻き込んで、スウェーデンを逃げ回る物語。 ケストナーのシニカルなユーモアと、よこじゅんのハチャハチャ感が同居するすっとこどっこい小説。 本書から得られる、知識、有益...
スウェーデンの100歳の老人が、介護ホームを抜け出して、様々な事件を起こしつつ、たまたま出くわしてしまった周りの人を巻き込んで、スウェーデンを逃げ回る物語。 ケストナーのシニカルなユーモアと、よこじゅんのハチャハチャ感が同居するすっとこどっこい小説。 本書から得られる、知識、有益な情報など、これっぽっちもないと思うが、かなり濃いこの小説を読み始めてから、最後のページを閉じるまで、本書に振り回される楽しい疲労感を味わうことができると思う。
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