芥川症 の商品レビュー
ちょっとグロい部分もあったりするけど、なんとか許容範囲。 ただ、『芥川』を意識しているせいか古臭い語り口調のが気になって どうもスムーズに読み進めるのが難しかった気がする。 “文学”が好きなかたとかにはドンマイなのかもだけど、私には厳しかったかな。 『バナナ粥』『病院の中』は、...
ちょっとグロい部分もあったりするけど、なんとか許容範囲。 ただ、『芥川』を意識しているせいか古臭い語り口調のが気になって どうもスムーズに読み進めるのが難しかった気がする。 “文学”が好きなかたとかにはドンマイなのかもだけど、私には厳しかったかな。 『バナナ粥』『病院の中』は、老親を持つ身としてぅむむ!と。 いろいろ考えちゃったよ。 フツーに読む分には『クモの意図』のナースちゃんのどたばた具合が楽しかった。 でも私、虫嫌いやしなぁ。実在されるとかなり迷惑かも。(苦笑。
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7篇からなる短編集。 助かる見込みのない治療に意味はあるのかと問いかける「クモの意図」 親の介護の話「バナナ粥」など。 少しのユーモアと、たっぷりの皮肉で飽きさせない。 治療をする上で何が最善なのか。 先進医療は誰のためにあるのか。 「病院の中」が良かった。
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タイトルが面白かったのでつい読んでしまった。医療ものの短編集でブラックな風刺のきいたものからホラーものまで色々と楽しめた。作者が医学部出身だけにリアル感もあって興味深かったり怖かったり。芥川作品が好きな方は更に楽しめたと思う。
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芥川作品になぞらえて綴られる、医療風刺小説短編集。何ともシュールでブラックな笑いに満ち溢れた数々の物語は、しかし笑い事ではないのかもしれません・・・・・。 お気に入りは「極楽変」。「耳」と併せて、かなりホラー寄りな作品で好みでした。歪みっぷりがたまりません。 リアルに怖いのは「病...
芥川作品になぞらえて綴られる、医療風刺小説短編集。何ともシュールでブラックな笑いに満ち溢れた数々の物語は、しかし笑い事ではないのかもしれません・・・・・。 お気に入りは「極楽変」。「耳」と併せて、かなりホラー寄りな作品で好みでした。歪みっぷりがたまりません。 リアルに怖いのは「病院の中」。実際こういうこと、ありそうだし。知らぬが仏という言葉もあるわけですし。それでも医療の進歩がもたらすのは、希望であってほしいです。
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久坂部羊作品初読み。 芥川作品に医療&介護要素を取り入れて小話にした感じの作品。「バナナ粥」のオチには爆笑w だけと基本的にはこういう作品はあまりすきじゃないです。。。
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芥川龍之介の古典をパスティーシュした短編7編。毒もユーモアもタップリで楽しめました。恥ずかしながら原典を1冊も読んでないのですが、もし読んでいたらもっと楽しめたろうと思います。
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芥川が好きだったので読むことにした。 初めて読むジャンルで、正直こんなジャンルの小説もあるのかと驚いた。恋愛でもなく、ミステリーでもなく、純文学でもなく、あえて言うならエンタテイメント? しかし題材は面白がるようなものでもない。 「藪の中」オマージュの「病院の中」は説明もオチもわ...
芥川が好きだったので読むことにした。 初めて読むジャンルで、正直こんなジャンルの小説もあるのかと驚いた。恋愛でもなく、ミステリーでもなく、純文学でもなく、あえて言うならエンタテイメント? しかし題材は面白がるようなものでもない。 「藪の中」オマージュの「病院の中」は説明もオチもわかりやすい。まさに病院における藪の中だと思った。 ある利口の一生も興味深く面白いと思えた。 医療用語もすんなりと入ってきて作者の経験が生きている作品だった。 他の作品はどのようなものなのかわからないけれど短編をまた読みたい。
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+++ あの名作が、現代の病院によみがえる――文豪驚愕の医療小説! 医師と芸術家の不気味な交流を描き出す「極楽変」。入院患者の心に宿るエゴを看護師の視点で風刺する「クモの意図」。高額な手術を受けた患者と支援者が引き起す悲劇「他生門」。介護現場における親子の妄執を写し出す「バナナ粥...
+++ あの名作が、現代の病院によみがえる――文豪驚愕の医療小説! 医師と芸術家の不気味な交流を描き出す「極楽変」。入院患者の心に宿るエゴを看護師の視点で風刺する「クモの意図」。高額な手術を受けた患者と支援者が引き起す悲劇「他生門」。介護現場における親子の妄執を写し出す「バナナ粥」……芥川龍之介の代表作に想を得て、毒とユーモアに満ちた文体で生老病死の歪みを抉る超異色の七篇。 +++ 「病院の中」 「他生門」 「耳」 「クモの意図」 「極楽変」 「バナナ粥」 「或利口の一生」 +++ タイトルから想像に難くないが、各章のタイトルも見事に芥川作品をもじっていて、しかも内容もそれぞれの作品を思い起こさせる仕掛けに富んでいる。神の領域に限りなく近く思われる医学の世界も、人間の営みの一部であると、可笑し味や悲哀とともに再認識させられる一冊でもある。
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