我が家の問題 の商品レビュー
前作が良かったので読んでみた、家族をテーマにした短編集第二弾。 前作に比べて、やや若い夫婦が多く、戸惑いはあっても、迷いは少ない感じ。 腹を立てたり、愚痴りたくなったりの反面、そういうとこをひっくるめて、まぁ、仕方がないかという感じで相手と暮らしている・・・割り切れない、でも、...
前作が良かったので読んでみた、家族をテーマにした短編集第二弾。 前作に比べて、やや若い夫婦が多く、戸惑いはあっても、迷いは少ない感じ。 腹を立てたり、愚痴りたくなったりの反面、そういうとこをひっくるめて、まぁ、仕方がないかという感じで相手と暮らしている・・・割り切れない、でも、決して冷たくない感覚が前作にはあふれていて、あるあるという意味で、好きだったのですが、今回は、そういうのは少なめでちょっと残念。これは、私の好みの問題なのでしょうけど。 それと、今回の作品では、みなさん、同僚や友人に何かと相談してますが、そんなに相談するものかなぁ・・・。 そんなことを思いながら読んでいたら、トリは、ユーモア作家さんの奥さんのお話で、旦那さんの成功が故に、人脈はできても友人はおろか、おしゃべりで盛り上がるような人にもなかなかめぐり合えない孤独が盛り込まれていました。 ある一定以上の年齢になると、家庭のあれこれは、そうそう他人に相談できるものじゃないよ、だからこそ、こういう小説に意味があるのだよ、という作者の声が聞こえてきたのは、私だけでしょうか・・・。
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どんな家にも危機や問題はあって、みんなどうにかこうにか乗り越えている。 他人同士ではなかなか起こりえない、家族だからこその問題をユーモアたっぷりに、でも真剣に描かれていて、読んでいるこちらも熱が入る。 「ハズバンド」に一番共感したけれど、決して見捨てたり相手を責めたりしなくて、ど...
どんな家にも危機や問題はあって、みんなどうにかこうにか乗り越えている。 他人同士ではなかなか起こりえない、家族だからこその問題をユーモアたっぷりに、でも真剣に描かれていて、読んでいるこちらも熱が入る。 「ハズバンド」に一番共感したけれど、決して見捨てたり相手を責めたりしなくて、どうすれば解決できるかを模索する素敵な家族ばかりで、そういう絆がいいなと思う。 現実は甘くないけれど。問題はそう簡単に好転はしないけれど。大切な家族を、思い遣れる自分でありたい。
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どこの家庭にもある問題を、暗くならず、ユーモアを交えて描かれている。 家族にしかわからない不満。だけど、家族だからこそわかる互いの心情。 特に「里帰り」がほのぼのとしてよかった。 家族っていいなぁ。 思いやりの気持ちを大事にしたい。
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夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意しー「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずがー「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の...
夫は仕事ができないらしい。それを察知してしまっためぐみは、おいしい弁当を持たせて夫を励まそうと決意しー「ハズバンド」。新婚なのに、家に帰りたくなくなった。甲斐甲斐しく世話をしてくれる妻に感動していたはずがー「甘い生活?」。それぞれの家族に起こる、ささやかだけれど悩ましい「我が家の問題」。
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軽めの小説(カテゴリ) かかった時間80分 いやぁー、奥田英朗はおもしろいなぁー。 「家族」をテーマにした短編集で、それぞれ、妻の献身に息苦しさをおぼえる新婚男性、無能扱いされているであろう夫に同情する妻、両親の離婚危機を知ってしまったJK、激務で精神を病んだ(病みそうな)夫に...
軽めの小説(カテゴリ) かかった時間80分 いやぁー、奥田英朗はおもしろいなぁー。 「家族」をテーマにした短編集で、それぞれ、妻の献身に息苦しさをおぼえる新婚男性、無能扱いされているであろう夫に同情する妻、両親の離婚危機を知ってしまったJK、激務で精神を病んだ(病みそうな)夫に混乱する妻、里帰りを憂鬱がる夫婦(夫)、自分の社会的地位がアップしたせいで孤独になった妻を案ずる小説家、の視点から、時として不器用に家族を思いやる姿が描かれている。 読んでいて、人の弱さや不器用さへのあたたかさを感じる。滑稽だし、滑稽に描いてあるけどそこに愛がある、みたいな(伊良部シリーズも然り)。全部「コミカルで、ちょっといい話」だ。 これだから奥田英朗はいい。
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ドラマを見たので原作も読んでみようかと。 絵里のエイプリル と 妻とマラソン はドラマではやってませんでしたね。 それぞれの家族で様々な問題があり、 解決しようとしている姿がありました。 上手くいくこといかないことはありますが 想いが伝わってくるようで家族っていいな、と思える作...
ドラマを見たので原作も読んでみようかと。 絵里のエイプリル と 妻とマラソン はドラマではやってませんでしたね。 それぞれの家族で様々な問題があり、 解決しようとしている姿がありました。 上手くいくこといかないことはありますが 想いが伝わってくるようで家族っていいな、と思える作品でした。 家日和が前作とのこと。 早速予約します。
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家族に関する短編集。 暗くなく、前向きな話が殆ど。 夫婦であれば乗り越えなくてはならないこともあり、家族だから楽しめることもある。 面白かった! 2018.3.20
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短編集。 この人の本はなんでこんなに読みやすいのか。 本を開いたらもう時間を忘れて読んでいる。 最後の、妻とマラソン。 すごく良くて、何度か目が潤んだ。特にマラソン当日の朝、双子の子供がお母さんに頑張ってとエールを送る場面。 人物の描写がとてもさりげなくて、自然体で、くどくない...
短編集。 この人の本はなんでこんなに読みやすいのか。 本を開いたらもう時間を忘れて読んでいる。 最後の、妻とマラソン。 すごく良くて、何度か目が潤んだ。特にマラソン当日の朝、双子の子供がお母さんに頑張ってとエールを送る場面。 人物の描写がとてもさりげなくて、自然体で、くどくない。読んでいて爽快でした。
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我が家の問題・・・ 本当に我が家だけの問題です。その問題が大きくなって色々な人を巻き込み、人が死に、最後は大どんでん返しがっ! なんて事は一切ありません。 ・新婚なのに出来すぎた嫁の為に家に帰るのが憂鬱になる夫 ・仕事が出来ない(らしい)夫を励まそうとせっせとお弁当を作る嫁 ・親...
我が家の問題・・・ 本当に我が家だけの問題です。その問題が大きくなって色々な人を巻き込み、人が死に、最後は大どんでん返しがっ! なんて事は一切ありません。 ・新婚なのに出来すぎた嫁の為に家に帰るのが憂鬱になる夫 ・仕事が出来ない(らしい)夫を励まそうとせっせとお弁当を作る嫁 ・親が離婚をするかもしれない事に悩む娘 などなど、6つの短編集。 中でも「夫とUFO」、最後の夫婦のとんちんかんな会話にはかなり笑ってしまいました。 話の中の本人は真剣に悩んでいると思うが読み手から見たらほっこりする話だったりかなり笑える話だったり 前作の「家日和」の中にあった話で売れっ子作家の夫婦物語の続きもあったり 楽しめる作品です。 奥田さんの短編集は本当におすすめです。
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どこにでもある家族の話で、他人から見れば些細なことだったりあるあるなことだったりするのだけれど、本人たちにとってみれば、非常に悩ましく頭の痛い「我が家の問題」短編集。あるある感満載で共感しまくり。特に、甲斐甲斐しく世話を焼く妻に感謝しつつも、なんだか居心地が悪くて家に帰りづらくな...
どこにでもある家族の話で、他人から見れば些細なことだったりあるあるなことだったりするのだけれど、本人たちにとってみれば、非常に悩ましく頭の痛い「我が家の問題」短編集。あるある感満載で共感しまくり。特に、甲斐甲斐しく世話を焼く妻に感謝しつつも、なんだか居心地が悪くて家に帰りづらくなりお腹の調子まで悪くなってしまう新婚夫が語る「甘い生活?」は、共感度200%! ほっと和む結末、誰かがなにかを乗り越えていく結末など、読後感が温かい。それから、奥田英朗さんの問題解決の仕方って、システム論的。意外なところから介入していく様は、ウランバーナの森を思い出した。セラピーの勉強をしてる作家さんだなぁと。
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