こちらあみ子 の商品レビュー
無垢ゆえの残酷さ、だとか、善意に見える悪意、だとか、収録された3篇とも根底に「へん」な空気が流れてて面白かった。町田康の解説もよかった。
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全く聞いたことのない作家さんでちょっと迷いましたが、町田康、穂村さんのお二人があとがきを書いているので買ってみた。 「こちらあみ子」は西さんの円卓ぽいけど、もっと状況的には悲しい設定。でも悲しくはない。けどなんともいえない不条理感が満載。 私は2つめのお話「ピクニック」がよかった...
全く聞いたことのない作家さんでちょっと迷いましたが、町田康、穂村さんのお二人があとがきを書いているので買ってみた。 「こちらあみ子」は西さんの円卓ぽいけど、もっと状況的には悲しい設定。でも悲しくはない。けどなんともいえない不条理感が満載。 私は2つめのお話「ピクニック」がよかった。 笑えて、せつない。
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あみ子のことは好きだけど、この小説からは何も感じない。周りの人達も結局何も変わってない。せめてハッピーエンドにしてほしかった。あみ子が何もわかっていない分、虚しさが増す。
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あみ子の生き方にこわいなあと思いながら読んだ。でもたぶん、それは惹かれてるのと同じことかも。心の中に刺さってぬけないと思う。
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登場人物の性格や日常が、ニュアンスとしてはよく伝わり作品を成り立たせ面白さにつながっていたのだが、「書かれていることこそが全て」と捉えるならば、あやふやな部分の多い、読んでいく内にストーリーを忘れていってしまう、そんな脆弱さを感じる作品群だった。ざっと読んで「あー面白かった」なん...
登場人物の性格や日常が、ニュアンスとしてはよく伝わり作品を成り立たせ面白さにつながっていたのだが、「書かれていることこそが全て」と捉えるならば、あやふやな部分の多い、読んでいく内にストーリーを忘れていってしまう、そんな脆弱さを感じる作品群だった。ざっと読んで「あー面白かった」なんだけど、思い返して何が面白いのか人に説明したくても出来ない、そんな印象。
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表題作では、あみ子が何故かひょうひょうとたくましく生きている姿に、ほっとする感じがした.のり君との長い付き合いでのエピソードがどれも面白かった.「ピクニック」では七瀬さんの行動にルミたちが巻き込まれて楽しんでいる様子が楽しめた.「チズさん」のようなちょっととぼけたようなおばあさん...
表題作では、あみ子が何故かひょうひょうとたくましく生きている姿に、ほっとする感じがした.のり君との長い付き合いでのエピソードがどれも面白かった.「ピクニック」では七瀬さんの行動にルミたちが巻き込まれて楽しんでいる様子が楽しめた.「チズさん」のようなちょっととぼけたようなおばあさん、居ますね.
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打ちのめされたような気分。 正しい顔して座ってた子どもの頃の自分も、今の自分がもってるやさしさも、全部並べて違うと言いたい。全然違う、そういうことじゃない。いちからやり直しだ。 ちゃんと寄り添える人間でありたい。
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不思議な吸引力を持つあみ子のあまりにも純粋無垢な日常を描く表題作が味わい深い。風俗店で働きながら夢見るような恋愛に身を焦がす女性が主人公の「ピクニック」は、彼女を巡って繰り広げられる同僚たちのざわつきが女子会的な賑やかさで楽しい。
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夏のこの蒸し暑い、どうしようもなく打ちひしがれてしまう季節に読むことができて良かった。読み終えて顔を上げ、ぼんやりと見つめた窓の先、私の目の前には小刻みに揺れる影は見えなかったけれど。
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料理上手な母、いつも優しい父、登下校を一緒にしてくれる兄。大好きな男の子。 あみ子の純粋さゆえに振り回される周囲の人々、そしてあっけなく崩れていく日常。 切なくて、もどかしくて、誰かをぎゅっと抱きしめたくなる作品。
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