街の人生 の商品レビュー
前知識なく読みました。 冒頭の一文、 「我々が空想で描いて見る世界よりも、隠れた現実の方が遥かに物深い(柳田国男)」を踏まえて読み続けました。 ゲイ、ニューハーフ、摂食障害、シングルマザーの風俗嬢、元ホームレスの人生の記録が、インタビュー方式で淡々と記されていました。 生きる...
前知識なく読みました。 冒頭の一文、 「我々が空想で描いて見る世界よりも、隠れた現実の方が遥かに物深い(柳田国男)」を踏まえて読み続けました。 ゲイ、ニューハーフ、摂食障害、シングルマザーの風俗嬢、元ホームレスの人生の記録が、インタビュー方式で淡々と記されていました。 生きるためには都度選択肢を選び、そしてまた選びを綴ること。それが一つの命の灯火としてあり続けるのだと感じました。 私は生き様という言葉が大嫌いです(他人が使うべきではない言葉だと思う) 人には奥深さがあり、人の人生は言葉ひとつで語れるものじゃないなと思いました。
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ターケル先生のタイプの無名の人々、人生を語る、みたいなの。まあおもしろいねえ。こういうのはおそらく誰に語らせてもおもしろいわよね。でも聞き出すのはたしかに難しいだろう。 もっとも、インタビュー対象はそれなりに色のついた人々っていうかマイノリティとされる人々で、私自身はもっと...
ターケル先生のタイプの無名の人々、人生を語る、みたいなの。まあおもしろいねえ。こういうのはおそらく誰に語らせてもおもしろいわよね。でも聞き出すのはたしかに難しいだろう。 もっとも、インタビュー対象はそれなりに色のついた人々っていうかマイノリティとされる人々で、私自身はもっとごくふつうの人々のやつが読みたい気がする。
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読んでいて、この人が一番話したかったのはこの部分かな、というのがあるような気がした。無意識のうちか意識してかはわからないけれど、強調されるというか。 にしても、‘普通’の人達ではないよね。
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特に有名ではない、普通の人々のライフヒストリーについてのインタビューを文字に起こし、極力編集せずに掲載した本。 日系南米人のゲイ男性、40代のニューハーフ、摂食障害の主婦、3人の子供を育てるシングルマザーの風俗嬢、大阪・西成の元ホームレスの老人と、さまざまな人生を垣間見ることが...
特に有名ではない、普通の人々のライフヒストリーについてのインタビューを文字に起こし、極力編集せずに掲載した本。 日系南米人のゲイ男性、40代のニューハーフ、摂食障害の主婦、3人の子供を育てるシングルマザーの風俗嬢、大阪・西成の元ホームレスの老人と、さまざまな人生を垣間見ることができる。 思えば他人の人生って、知っているようで知らない部分の方が多い。過去に何があって、どう決断して、いま何を思っているのか。 自分以外の人生を少し覗くことで、自分自身の生き方が浮き彫りになっていくようで面白かった。
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読みにくい…そのままだと、雰囲気とか分からないし、なんか多分何か聞いたなとか端折ったなとかあって。残念。
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普通に暮らす人々の、暮らしの語り。 よくよくありふれた、という意味での「普通」ではないのだろうけど、そこに生きる人の生活を淡々と綴ってあります。 色をできるだけ着けず、ありのままで収録したとのことですが、わかりやすさはマイナスかもしれないけれど、生々しさが凄いです。 読み終わった...
普通に暮らす人々の、暮らしの語り。 よくよくありふれた、という意味での「普通」ではないのだろうけど、そこに生きる人の生活を淡々と綴ってあります。 色をできるだけ着けず、ありのままで収録したとのことですが、わかりやすさはマイナスかもしれないけれど、生々しさが凄いです。 読み終わったあと、なんとも言えない気持ちになっちゃいましたけど、これってフィクションじゃないんだよなーと思うと生活ってそれぞれのドラマだな。 語り手はよく笑っているんだけど、これって緊張してる時なんかに反射でやっちゃってることだよね…っていうのが自分にも当てはまるから、なんだか妙にリアルに感じました。
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人の人生は面白い。あえて面白くしようと思わなくても、十分面白い。 本書は、日系南米人のゲイ、ニューハーフ、摂食障害者、シングルマザーの風俗嬢、ホームレスへのインタビュー集だ。 インタビューって、一般的には誌面としてまとめる前提で作られているが、これは違う。本当に、話し聞か...
人の人生は面白い。あえて面白くしようと思わなくても、十分面白い。 本書は、日系南米人のゲイ、ニューハーフ、摂食障害者、シングルマザーの風俗嬢、ホームレスへのインタビュー集だ。 インタビューって、一般的には誌面としてまとめる前提で作られているが、これは違う。本当に、話し聞かせてよ、という感じで話しかけて、それがそのまんま載っているようだ。 対象者はいわゆるマイノリティで、しかし彼らにとっては自分の人生が普通の人生だ。 説明や要約というよけいなものを付けたくない、と著者は言う。それぞれの人について、最初に少しだけ出自が紹介されているだけだ。あとは前述のような調子のインタビュー、というか、会話。インタビューの後でまとめなんかなくて、え、ここで終わり、という感じに会話が終わる。 そもそも、どこの誰かわからない、顔も名前も知らない、という相手もいる。マイノリティであるかどうかは、あんまり関係ない。マジョリティにだって、マイナーな部分はあるし、逆だってある。 まさに無名の人の人生をちょっと分けてもらって眺めるような本。
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インタビューの対話形式をほぼそのまま文字にしているため、全然すらすらとは読めない。読むの疲れる。が、グイグイ読ませる。 個人的には、風俗で働くシングルマザーが面白かったかな。顔も名前も知らない相手の公私、という状況でもあり、変に飾らない本音が語られているのだと思う。 最後のおっち...
インタビューの対話形式をほぼそのまま文字にしているため、全然すらすらとは読めない。読むの疲れる。が、グイグイ読ませる。 個人的には、風俗で働くシングルマザーが面白かったかな。顔も名前も知らない相手の公私、という状況でもあり、変に飾らない本音が語られているのだと思う。 最後のおっちゃんは特に読むの疲れるけど、まさに波乱万丈な人生の末、という感じがした。何回か「普通の人生だったかもしれない生き方」と自分を比較していて、ちょっと切なかった。 こういう一人の人生の一本が複雑に絡み合い形成されてるのが社会なんだなと思った。
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口語文で読み辛かったけど、皆が人生の主人公で、それぞれがそれぞれらしく人生を全うしようとする様が、愛おしく感じられた。特に西成のオッチャンの話で、人間の尊厳の大切さを思う。
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在日外国人、ゲイ、風俗で稼ぐシングルマザー、ホームレス。社会的マイノリティーの人との、ナマの声。 人はどうして人と比べたり、差別したりするんだろう。
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