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フードトラップ の商品レビュー

3.8

36件のお客様レビュー

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2022/06/10

恐ろしい、、、の一言。健康 に配慮した原材料にすると商品としては健康的になるものの、全く売れなくなる。株主たちから元に戻せと言われる。人々が熱狂して買う商品と言うのは、「至福ポイント」を満たした商品。ドーパミンがたくさん発生するような快楽を覚えるおいしさまで砂糖や脂肪や塩の組み合...

恐ろしい、、、の一言。健康 に配慮した原材料にすると商品としては健康的になるものの、全く売れなくなる。株主たちから元に戻せと言われる。人々が熱狂して買う商品と言うのは、「至福ポイント」を満たした商品。ドーパミンがたくさん発生するような快楽を覚えるおいしさまで砂糖や脂肪や塩の組み合わせた商品。 本書を読むと、今まで以上に添加物の入った食事ができなくなる…

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2022/02/06

1.食品はどの産業よりも隠されている産業であり、最も人の興味をつりやすい話題です。外国人著者ということもあり、具体的な内容が書かれていることを期待して読みました。 2.現在の人間の食は「糖分・塩分・脂肪」で構成されるといっても過言ではありません。これらが必要以上に取られている現...

1.食品はどの産業よりも隠されている産業であり、最も人の興味をつりやすい話題です。外国人著者ということもあり、具体的な内容が書かれていることを期待して読みました。 2.現在の人間の食は「糖分・塩分・脂肪」で構成されるといっても過言ではありません。これらが必要以上に取られている現状に対して企業と政府側にはどのような思惑が潜んでいるのか、記者である著者は様々なリサーチを通して、業界の思惑について述べています。米国では、この3つの成分は国を支える産業となっており、政治権力にも大きな力を及ぼしています。本書では、上記の3成分がそれぞれ現実世界にどんな影響を与えているのか、業界としてどんな半試合がお行われているのかを述べています。 3.結局のところ、これら3つの成分の摂りすぎによって、現代の食は崩壊しているといっていいと思いました。それは、消費者側である私たちにも責任があると思いました。 スマホの普及によって、情報を得やすくなっているにもかかわらず、受け身であることをやめない消費者は洗脳しやすくなっていると思います。ここ10年で、消費者の情報収集力と精査能力が二極化してきたと思いました。ニュースに踊らされ、特に危険でもないものを危険と声高に叫び、訴えてしまう。それによって、食品工場がどのような打撃をこうむることになるとは知らずに、、、 ちゃんとした消費者を育てていきたいと強く願ったきっかけを得た1冊でした。

Posted byブクログ

2021/09/25

食品産業を徹底的にジャーナリズムした本. ノンフィクション・分厚く緻密で具体的. 時間の都合と結論が見えていたので流し読み. 食品産業の要は糖分・脂肪分・塩分.これら企業が生み出す商品はこれら+αの合成品であり,商品開発とはその配分量や形態を変えるパラメータ調整に過ぎないんだな...

食品産業を徹底的にジャーナリズムした本. ノンフィクション・分厚く緻密で具体的. 時間の都合と結論が見えていたので流し読み. 食品産業の要は糖分・脂肪分・塩分.これら企業が生み出す商品はこれら+αの合成品であり,商品開発とはその配分量や形態を変えるパラメータ調整に過ぎないんだなと感じた. 企業の存在目的は人々の健康じゃなく利益追求だからしょうがないし,これに対し消費者ができることは自分で意思を持って消費するものを選ぶしかないなあと改めて感じる. また食品そのものではなく人にどう幻想を植え付けて商品にポジティブで魅力的な印象を持たせるかという所謂マーケティングも,3大成分のコントロールと同等に重要なんだなということも感じる.いかにお咎めを受けず優良誤認させるかにしか見えないけどね. 自分がスーパーにいったときや食品のCMを見た時,このパッケージやCMにはどんな意図があるんだろうと見ると面白いだろうね. ==================== "加工食品には、色、匂い、包装、味を始めとして、力を決定する要素(=変数)が多数ある。「最適化」を行う食品エンジニアは、これらの変数をごく僅かずつ変化させ何十ものパターンを作り出す。得るためではない。実験を行って、最も完璧なバージョンを見つけ出すためだ。" →加工食品産業は最適化屋、パラメータ調整屋さん "加工食品から塩分・糖分・脂肪分を少々取り除くと。食べ物ではなくなってしまうのである" "彼らが利用してきた塩・砂糖・脂肪は、栄養素よりも兵器に近い。競争相手をまかすためではなく、消費者にもっと買わせるためにも利用される兵器である。" ”「飲みたい!」と言う気持ちを起こさせる新しい清涼飲料を開発するには、「至福ポイント」を見つけ出せばよい。糖分や脂肪分の配合量がある値にぴたりと一致していると消費者が大喜びするというポイントがあり、業界内部の人々はこれを至福ポイントと読んでいる。至福ポイントの発見には、回帰分析や複雑なグラフといった高等数学が駆使される。” ”食品メーカーは競争力を高めるために塩や脂肪の形態や構造を変化させている〜砕かれて微細な粉末になった塩は、より素早く、より強力に味蕾を刺激し... たとえば脂肪を「問題児」として減らしたいなら、黙って砂糖の量を増やす。そうして消費者を繋ぎ止めておく。” →食品業界の企業努力とはこういうものでしょうな。 メイラード反応 "マフィンでもローストビーフでも、食品の加工の際にきれいな焼き色が生じるのはメイラード反応のおかげであり、この反応はフルクトースなどの通がなければ起こらないことが多い。" →糖分は生理学的・麻薬的効果だけでなく見た目という観点からも不可欠 ライン拡張 →派生商品を作る。元祖の商品の置き換えではなく話題性、ブランド向上(元祖商品売り上げへの還元)も狙い →季節限定商品やコラボ商品はこれだな スペースを勝ち取るための競争は熾烈で、各売り場を牛耳るマネージャーの行動原理はただ1つ。「最もよく売れる商品に最も大きいスペースを割り当てる」。消費者科学の専門家らが買い物客の眼球運動を追跡する実験を行っていることを考えれば、スーパーの店内がいかに貴重な空間かわかるだろう。 →スーパーは大衆需要の写鏡 "私は科学者としてのベストを尽くしてきた。生き残るのに必死で、道徳に隷属するような贅沢は許されなかった。" →最後の一言、いいね "我々は、体と脳の栄養が欠乏して実際に補給を要する、と言う状態には滅多に陥らない。我々を食べることに駆り立てるのは他の動因であることを彼は発見した。動因には、感情的なニーズが回れば、加工食品の重要要素を反映したものもある。後者はまずなんといっても味そして香り、見た目、食感などだ。" "食欲をコントロールするのは血糖値と脳の視床下部で、この2つはいずれも糖分に大きく影響される" "本来「シリアル」は、穀物で作った食品を指す単語" "食品業界にとって広告宣伝は塩分糖分脂肪分と並んで魅力を作り出すための強力なツールであり、他者との差別化に使える唯一の手段である場合もあった"

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2020/12/06

食品メーカー自身が、塩分、糖分、死亡分という、製品に最大の魅力をもたらしてくれる兵器に依存し続けている 減塩、低糖の商品を開発しても、それが売れず、他社に売り場を奪われる危険がある。 糖分には至福ポイントと呼ばれる、一番おしいく感じる糖度と構成物の組み合わせがある。 これは一般的...

食品メーカー自身が、塩分、糖分、死亡分という、製品に最大の魅力をもたらしてくれる兵器に依存し続けている 減塩、低糖の商品を開発しても、それが売れず、他社に売り場を奪われる危険がある。 糖分には至福ポイントと呼ばれる、一番おしいく感じる糖度と構成物の組み合わせがある。 これは一般的に、子供のほうが高い糖度をおいしいと感じる。 この至福ポイントは、子どものころの経験によって作られる。 何故人は甘いものを食べるのか?→「空腹は渇望を生む大した力にはならず、幸福への充足のために糖を取る」 また、空腹そのものではなく、「空腹になりたくない」という気持ちが、腹が減っていなくても、これらのものを食わせるのだ。 アメリカで始まった砂糖と添加物の革命は、世の中の女性が仕事に進出し、家事の時間を劇的に減らす「コンビニエンス・フード」として世界を席巻する役割を果たす。 また、ケロッグを始めとするシリアルメーカーが、こぞって広告戦略に力を入れ、「砂糖」へのマイナスイメージを払拭しながら、他社と差別化を図っていく。 強い味は、強い満足を生むが、そのぶん飽きやすい。大切なことは、味に角がなく、強い風味と慣れ親しんだ風味の間のバランスを維持することである。 消費者の健康志向が高まるにつれ、メーカーは果物や濃縮還元など、フレッシュなイメージを持つキャンペーン戦略に舵を取り始める。 【脂肪】 脂肪分には、下に膜をつくり、他の味をコーティングしてまろやかにする作用や、糖と比べ、協力な味はせず、目立たないように味を引き立てる力を持つ。 →脂肪分がたっぷり入っていても、気づきにくい 脂肪分の真の力は口当たり、触感の向上にある。 しかし、糖分や塩分と違って、常にマイナスイメージにさらされている。 脂肪分には、糖と違って至福ポイントが無く、脂肪たっぷりであればあるほどよい。 また、脂肪に少し糖を加えると魅力が高まるというシナジーがある。 チーズがアメリカを席巻する。 その後、脂肪分を見せるのでは無く、隠すことでより人々が気づきにくくなることを見出し、これが加工食品業界全体のテーマとなっていく。 ランチャブルズを始めとする冷蔵加工食品に子供たちが惹かれたわけは、「持たせるだけ」という親の朝の忙しさ回避、調理不要というお手軽さもあるが、何より「自分で作る」という特別感が、子どもの心をくすぐったことだ。 米国民の1/3が肥満となった。 脂肪分はチーズと牛肉に多く、これらおよびこれらを加工した食品への規制は、政府は足取りが遅く、企業が自発的に規制に踏み切った例もある。世間全体が、加工食品を食べることは「消費者の自由選択」などではなく、食品会社の「プロモーション」の影響が大きく、責任は会社にもあるべきだという見方が広がる。 【塩分】 現代人は明らかにナトリウムを摂りすぎであり、そのほとんどは加工食品から摂取している。 何故我々が、ただの鉱物であるナトリウムを好むのか?→もともと存在しない欲求を、子どもの時から植え付けられているから。塩分は生まれつき生物上好きではないが、塩分が多い食べ物を与えられ続ける結果、好きになっていく。 加工食品は、食べ物の保存、調理、味付けに食塩が必須であり、もはや食塩から逃れられないほど浸透している。食塩がなくなると風味、味、食感がガクンと落ちるため、一定ライン以上は減らせない。

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2020/02/01

全体の2割も読み進めないうちに、果糖ブドウ糖の恐ろしさが身に染みた。この本に出てくるお菓子飲み物を口にしたことがない人はいないと思われるほど、あまりになじみの深い製品がずらりと出てくる。名称は異なっても、似たような商品は今もスーパーに並んでいる。果糖ブドウ糖の次には脂肪分、塩分と...

全体の2割も読み進めないうちに、果糖ブドウ糖の恐ろしさが身に染みた。この本に出てくるお菓子飲み物を口にしたことがない人はいないと思われるほど、あまりになじみの深い製品がずらりと出てくる。名称は異なっても、似たような商品は今もスーパーに並んでいる。果糖ブドウ糖の次には脂肪分、塩分と話はどんどん膨らんでゆく。そのどれもが製品を売る上で欠くことのできない重要なエレメントであるのだ。私たちがお菓子を食べるのをやめられないのは、意思が弱いからなのではなく、計算しつくされたメーカーの思惑に体が反応しているのである。現に、これら食品メーカーの当事者たちは加工品を口にしない、とある。これらの加工品から自分の身を守るのは、容易なことではない。唯一抵抗できるとすれば、スーパーの陳列棚のマーケティング方法を知り、近づかないこと、これに尽きるのではないか。加工品のリスクをテレビでは絶対に放送しない。なぜなら番組のスポンサーには、これら多くの加工品製造メーカーが含まれているからである。この本は、特に子供を持つ親に読んでもらいたい。味覚、味蕾は、子供の頃にある程度作られてしまうらしいからである。加工品は工業製品である、糖分、脂肪分、塩分なくしては、とても食べられた代物でないということを忘れてはならない。

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2019/11/16

食品は売れるものを作ろうと思うとどうしても依存性のあるもの開発しないといけないというジレンマがある。 その中で、食品会社に勤めている人は商品に対してどのように誇りを持っているのだろうか?と否定するつもりはないのだが、気になったりはします。 加工食品の方が安いので、フィリピンでもみ...

食品は売れるものを作ろうと思うとどうしても依存性のあるもの開発しないといけないというジレンマがある。 その中で、食品会社に勤めている人は商品に対してどのように誇りを持っているのだろうか?と否定するつもりはないのだが、気になったりはします。 加工食品の方が安いので、フィリピンでもみんな加工食品ばかり食べるようになって太っている人が増えているのでは?と思います。 その反動して、フィリピン政府は砂糖税などを増やしているような印象。

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2019/06/12

膨大な取材と食料品の研究内容、肥満に関するデータから語られている、ドキュメンタリー作品。ある一面を見れば、タイトル通り至福の罠であり、その罠と半分認識しつつやめられない消費者とのリアルな関係を垣間見える一冊。

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2019/06/08

健康に関わる食品の世界も消費者ではなく株主の利益第一主義に走っているのだと知り恐ろしくなった。正しい情報と見極め選択する力が必要だと思った。

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2019/05/21

砂糖、脂肪酸、塩化ナトリウムは、人の味覚を依存症にしてしまう強い力があり、かつ(現代の摂取状況では)体に悪い、という話 加工食品を食べないという対策しか無いかも 厚すぎる。長過ぎる。なんで500ページも必要なの。

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2019/03/03

私たちが日頃食べている食品、特に加工食品の恐ろしさを科学的に説いた本だった。 糖、脂肪、塩分の3つのカテゴリーを1つ1つ丁寧に書き上げ、これまでの科学者の発見に基づく加工食品が生み出されてきた。 人々の健康よりも利益を追い求め、私たちはそれに気付かず、ただただ至福なひと時を求め、...

私たちが日頃食べている食品、特に加工食品の恐ろしさを科学的に説いた本だった。 糖、脂肪、塩分の3つのカテゴリーを1つ1つ丁寧に書き上げ、これまでの科学者の発見に基づく加工食品が生み出されてきた。 人々の健康よりも利益を追い求め、私たちはそれに気付かず、ただただ至福なひと時を求め、身体を壊して行くことになっていた。 至福ポイントを見つけ出し、それらを操作する技術の進歩は素晴らしいものだった。 私たち購買者は、これからの時代は1人ひとりがよく自分の身体をよく考えて食品を選ぶことが必要だと思った。 そうしなければ、加工食品の依存性、中毒性に引き込まれてしまうからだ。 私たちが食品を選ぶのではなく、食品が私たちを操作していることに気づくべきだ。

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