女郎蜘蛛 の商品レビュー
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もうさ、ダルース君、 どう考えても、そりゃまずいわ って思う事してたから、 ほらごらん! って思いましたよ、本当に。 あの手の女に騙される男の多い事! なぜ、騙される? としか思わないのに、まぁ、騙される騙される。 危険な匂いしかしていないのに。 いくら、自分は昼間はいないからとはいえ、 妻も、母親の看病で不在にしているとはいえ、 知り合って間もない、しかも、良く知らない人間を 自分の家で自由にさせるなんてこと、 絶対にできないわ!私なら! そういうことを求めてくる人間は、絶対何かある。 分別ある人間ならば、まずそういう事を求めない。 ダルース君だって、何かまずいかもと思ったから、メイドさんに10ドル支払って口止めしたわけでしょう。 ロッティにバレないように、だけじゃなかったはず。 それに、分別あれば、部屋を借りる事で、自分も何か言われる可能性が出てくるのはわかるんだから、それを見越して貸してといっている=そう見られる事を望んでいる と私なら思う。だから、絶対、自分がダルース君なら貸さない。 どうしても、押しに負けて貸すのなら、 まず、妻に相談してから 友人にも昼間、自分がいない時間だけこの人間に部屋を貸すと事情を説明する。 アパートの管理人にも事情を説明する。(だって、出入りするときに会うから) それからです。 いや、それでも貸さないけど。 甘いんだよ、ダルース君。 読み進めていく上で、ダルース君をたらしこんでいく様は、明らかに、ヤバイ女。 清楚にみせかけて、実は腹黒い。 そういう人間、世の中にもいっぱいいますから。 誰とはいわんけど、何人か思い浮かぶ。 こういう人間から、自分はまぁアンさんと同じような扱いを受けるのでw いつでも安全パイな自分・・・(´_ゝ`) ごめんな、正直もので、嘘つけなくて。 おかげ様で、よくよくわかります。 そして騙されているやつらの事も・・・ あぁ、ご愁傷様。 騙されている人々に、「あんた騙されているよ」と言っても信じないんですよ、これがw そして大体そういう人は、同性から嫌われています。 わかるんでしょうね。みんなね。 同性から嫌われている理由を勘違いして可哀そうとか思っちゃって騙される輩のなんと多いことか。 痛い目を見てから気づくんです、あの人達って。 ダルース君のように。 後悔したって遅い。 本当に、今回の被害者となった ナニー・オードウェイは、まさに典型的な人物でございました。 申し訳ないが、被害者となってしまったことは自業自得。 ダルース君は、その犠牲になってしまったわけですが、 まぁ、君も自業自得ではある。しゃーない。 だからといって、殺人犯の汚名を着せられる必要はない。 頑張ってよくあそこまで調べたもんだ。 調べれば調べるほど、ナニーの事はわからない事だらけでしたね。 彼女を崇拝するほどにかばっていた、一緒に住んでいたクレア・アンバリーだって、彼女の事、全然知らないって言っていいほどでしたもんね。 とにかく、狙った獲物に取り入るのがうまいナニー。 恐ろしい子・・・ アンさんがいてよかったよ、本当に。 ナニーはさ、 ダルース君をだまして、子供の認知をさせるつもりでいたけれど、二人の間にそういう関係はなかったじゃないですか。 ナニーはうまくいくと思い込んでたけれど、ダルース君は、子供の父親が自分じゃない事をほぼ証明できてたじゃない? 出会った日より先に恋人がいるって、クレアにしゃべっちゃってるし。 だから、もし、ナニーが生きていても、その手は流石に使えなかったんじゃないかなぁとは思います。 そのあたりはおバカさんですよね。 ダルース君が行きついた犯人は、子供の父親だったけど、 その人物に、殺人を犯す程の勇気はなかった。 妻に依存していた人物だから、妻なしで生きていくと考えた事もなかったんだろうなぁ。 そんな彼がナニーにある意味脅されて、要求を飲んだように伝えてはいても、彼自身、妻と離れる事は考えていなかったんだもんね。 ナニーの成り上がり計画は、ダルース君のこともあり、成功はしなかっただろう。 そして、そんな女郎蜘蛛なナニーをスズメバチが刺した。 子どもの父親の妻。 すごいよ。 最初っから、 あなたの手の内で踊らされていたんですもんね。 ダルース君もアイリスさんも。 おせっかい焼きな友人を演じて・・・ 衝動的に、殺ってしまったんだろうけれど、 他にやりようあったよなぁと ちょっと犯人を不憫に思ったりもする。 (ナニーに対する同情心は一切ない。) あなたの旦那が女郎蜘蛛に騙されさえしなければねぇ・・・ 男女限らず、 こういうナニーみたいな人間 本当にいるから 気をつけなさいね。 近寄らないにこしたことはない。 ほら、そこに・・・
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メスに貪り喰われるオスは、メス蜘蛛の習性どおりに餌食になる哀れな運命にある・・・。ミステリ-界の技巧派【P・クエンティン】による本作は、身に覚えのない罪で警察に追われる男を描いたサスペンスフルな犯罪ドラマの秀作です。〝オス蜘蛛はメスを殺さない、蠅も蜘蛛を殺さない、女郎蜘蛛を殺すに...
メスに貪り喰われるオスは、メス蜘蛛の習性どおりに餌食になる哀れな運命にある・・・。ミステリ-界の技巧派【P・クエンティン】による本作は、身に覚えのない罪で警察に追われる男を描いたサスペンスフルな犯罪ドラマの秀作です。〝オス蜘蛛はメスを殺さない、蠅も蜘蛛を殺さない、女郎蜘蛛を殺すには天敵が必要になる、その天敵とはスズメバチだった!〟喧騒のニューヨークを舞台に、被疑者自らが真犯人割り出しに奔走する緊迫のミステリ-です。
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タイトルに惹かれて読み始めたが、畳み掛ける展開が面白かった。犯人に一番遠い人物が犯人というオチだが、納得感があった。 だって彼女は女優だから。 よく練られた作品。
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60周年記念新訳。演劇プロデューサーと女優の妻という華やかな世界で、まるで舞台のように事件が次々と展開していくのが面白くて一気読みだった。ロッティの迷惑な態度は最初から鼻についていたので、この結末には誰もが納得したことだろう。ナニーの本性を明かすアンに辿り着く過程がちょっと安易に...
60周年記念新訳。演劇プロデューサーと女優の妻という華やかな世界で、まるで舞台のように事件が次々と展開していくのが面白くて一気読みだった。ロッティの迷惑な態度は最初から鼻についていたので、この結末には誰もが納得したことだろう。ナニーの本性を明かすアンに辿り着く過程がちょっと安易に感じたが、まあ舞台仕立なのでよいかと思った。
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今作はサスペンス色が強かった印象。アクの強いキャラクターが動き回るのが好きなので、ちょっとその点では今回好みではなかったかな。ぐいぐい読ませてくれるのでそこは楽しめました。(ただ、ちょっと求めてたのと違ったんだなー。サスペンスあんまり好みじゃないせいかな…)
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これはやばいな!最初の5ページから面白くて、最後までずっと面白い!すごい!松本清張とか好きなら読むといいです! 解説より、「パトリック・クェンティンに対しては、名探偵による凝った謎解きミステリから、徐々に人間の心理に根ざしたサスペンスへと軸足を移していった作家という見方が定説」...
これはやばいな!最初の5ページから面白くて、最後までずっと面白い!すごい!松本清張とか好きなら読むといいです! 解説より、「パトリック・クェンティンに対しては、名探偵による凝った謎解きミステリから、徐々に人間の心理に根ざしたサスペンスへと軸足を移していった作家という見方が定説」で、コンビ作家で、そのうちの片方、ウィーラーさんという方がミステリ超好きなんだそうです。他のも探して読んでみたい。 ちなblack widowは黒後家蜘蛛というらしいですが、wikiの黒後家蜘蛛の項より「アメリカ合衆国では、1950年から1959年にかけて、このクモに咬まれたことによる63人の死者を出したことが報告されている[30]。」。『black widow』原著は1952年。 ほほー、という感じですが、とはいえ日本だと女郎蜘蛛のほうがイメージ湧きやすいですね。
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女優の夫であり演出プロデューサーである主人公がある女の子と出会うことで恐ろしい厄災に巻き込まれてしまう。 途中で犯人の見当がついてしまうけれど、それでも楽しめる。 主人公のわらをつかむような心細い気持ちが伝わってきて可愛らしい。
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そんなに乗り気ではなかったはずなのに、読み始めたらページを捲る手が止まらなくなりました。後半の方で主人公が元気を?取り戻すところが爽快です。解説を読んで、とても古い作品だということに驚きました。今でも充分楽しめます!
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3幕仕立ての芝居を観ているかのような、洗練されたオトナのための(?)都会派ミステリ。 第1幕は、ブロードウェイの売れっ子演劇プロデューサーと作家志望の垢抜けない少女との出会い。少女の突然の謎めいた死をきっかけに追われる身となった男が、真相を求めて都会を孤独にさまよう第2幕。...
3幕仕立ての芝居を観ているかのような、洗練されたオトナのための(?)都会派ミステリ。 第1幕は、ブロードウェイの売れっ子演劇プロデューサーと作家志望の垢抜けない少女との出会い。少女の突然の謎めいた死をきっかけに追われる身となった男が、真相を求めて都会を孤独にさまよう第2幕。登場人物全員がひとつの部屋に勢揃いし、驚くべき真相が明かされるエピローグ。 巧妙に張り巡らされた見えない糸に絡み取られてゆく男たち。したたかな女たち。ウーマンリブの到来を予告する1952年型の《恋愛小説》でもある。
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献本でいただいた1冊。 なんとなく『絡新婦の理』を思い出しながら。 主人公はアラフォー、社会的に成功している演劇プロデューサー。 奥さんは有名な女優で結婚生活も順調に過ごしています。 そんな中、奥さんがちょっとした旅行に出かけることに。 淋しさを感じながらも、ある種の解放感に...
献本でいただいた1冊。 なんとなく『絡新婦の理』を思い出しながら。 主人公はアラフォー、社会的に成功している演劇プロデューサー。 奥さんは有名な女優で結婚生活も順調に過ごしています。 そんな中、奥さんがちょっとした旅行に出かけることに。 淋しさを感じながらも、ある種の解放感に包まれる主人公。 いや、わかります、その気持ち。 で、友人夫妻のパーティに誘われて参加するのですが、、 そこで一人の女性、、というより“女の子”と出会います。 作家志望の20歳、特段の性的な魅力を感じることもなく、 壁の花になっていた彼女と軽い雑談とファストフードをご馳走。 本来であればそこで終わりになる、そんな、 どうということのない出会いのはずだったのですが、、 一見世間知らずな、でも世間ズレしてなさそうな純朴さ、 恋というより、娘への保護欲を刺激されるような、そんな女の子。 根拠のない夢であふれた彼女の想いを昇華するのに、 少しくらいは手伝ってあげたいとの、半分は自己満足でもあろう父性。 ええ、わかります、その気持ち、わかりますとも。 ですが、それすらも計算されていとしたら、どうでしょうか。 周到に張り巡らされた、見えない“意図”、 気づかないうちに、自分の人生を破壊していく強烈な“毒”。 それこそ、蜘蛛が巣にかかった獲物をじわりじわりと、 自分の手元に“糸”を手繰り寄せ、捕食するかのような。 そんな“蜘蛛の巣”の全貌が見えた時、ゾッとしました。 “女性はいくつであっても怖いな”と、ひと言でいえば。 仕事も安定していて、経済的にも余裕がある、 後進を育てることも意識し始める、そんな世代。 そんな時に、ちょっと父性を刺激されるような、 そんな“若い子”が目の前にあらわれたら、どうでしょうか。 火遊びまでは行かなけれど、ちょっとした愉しみ、 でもそんな綻びが、火遊び以上の破壊力をもった毒として、、 本作は1952年の作品で、過去にも発表されているとのこと。 それが今回、新訳との形で50年ぶりに復活したそうです。 でも古さを感じさせない内容で、アラフォーの男性、 ちょっとした“刺激”を求めている方は是非、自戒も込めて。 男性はいくつになっても馬鹿だなぁ、、可愛いけど、 そして女性はいくつであっても怖いなぁ、、なんて。 こんな風に感じてしまう辺り、年を取ったなと思いましたが。。 そしてラスト、スズメバチ vs 女郎蜘蛛の戦いは、 これまたなんともゾッとする話で、、二重の意味でやられました。 自分の知らない所で“嘘”を塗り固められて、 気づいたら疎外している、、そう考えると他人事でもなく。 今後関わり合いになるコトが無ければ、いいんですけどね、、 抑止力としてのセーフティは、常に考えておく必要があるなと。 そんなことを現実での自分とも照らし合わせながら、、 材料がそれなりにあるので一安心もしていたり、なんて。 ん、しばらくは手元に置いておこうと思います。。
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