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地図のない場所で眠りたい の商品レビュー

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31件のお客様レビュー

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2014/09/03

早大探検部幹事長の先輩後輩で探検家(と思われている)2人の対談がコンパクトにまとまっている。どういう視点で活動してきたよくわかる。文章家>探検家は共通してる。独自性のある人同士の対談は味わい深い。

Posted byブクログ

2014/08/02

大好きなお二人、高野氏と角幡氏の早大探検部OB対談?!これは必読でしょう! 対談の中身は推して知るべし、お二人の著作でも知られる辺境探検(ただし、高野氏は「自分は変なところに行くのは好きだが危険は避けたい!だから探検しているつもりは全くない!」とのたまっておられる)の思い出話(...

大好きなお二人、高野氏と角幡氏の早大探検部OB対談?!これは必読でしょう! 対談の中身は推して知るべし、お二人の著作でも知られる辺境探検(ただし、高野氏は「自分は変なところに行くのは好きだが危険は避けたい!だから探検しているつもりは全くない!」とのたまっておられる)の思い出話(?)から、探検部matter、物書きとしての矜持などなど、彼らの本を愛読している向きには、どれもこれもが舞台裏話でたいそう興味深い。 もちろん妙に笑える。 意外にも実は周到な準備で臨むのが高野氏で、行き当たりばったりなのが角幡氏、文化人類学的な興味の深い高野氏と秘境辺境人跡未踏そのものに惹かれる角幡氏、など、思いがけず二人の違いが浮き彫りに。 逆に、そういう地に行くことそのものが重要なのかと思いきや、それと同じくらいの比重で書くことも大きな目的の一つというのは両氏共通であった。 対談本文の面白さもさることながら、注目はそれぞれで書いているあとがき。 高野氏が角幡氏の名言「探検は土地の物語、冒険は人の物語」とか「ノンフィクションは事実を書き、小説は真実を書く」なんかを指して「昔の文学者か!」と持ち上げ(?)つつも「実はバカじゃないか」と大真面目に切り捨てたり、角幡氏が、世間と探検部の価値観の逆転を嘆いたり(嘆いてるかな…??)と、あとがきの面白さも格別。 探検部出身者に作家や写真家が多いという事実(本多勝一に始まり、西木正明、船戸与一、星野道夫など錚々たるメンツ。あの高山文彦も早大探検部出身だとは!)も興味深い。 また、探検を知る一冊として別コラム風に紹介されているコーナーでは、挙がっている5冊の本が全て、既読か読みたいと思っていた本で、改めて自分が探検冒険系の本が好きなことがわかった。道理で両氏が大好きな訳だ…。 この10年くらいに読んだ本の中で最も面白いと思っている『ピダハン』も挙がっていたし。 対談なだけに読むのもすいすい。楽しくてワハハと笑いながらお二人の魅力に再度取りつかれた私なのであった。 あ~面白かった。 余談。 高野氏が、ナウル共和国の話で本なんか書けんだろうと言っているけど…あるよね~これが。薄いけど、一冊は一冊。

Posted byブクログ

2014/07/31

 私はノンフィクションが好きなのだけれど、事実を知りたいと言うよりは(もちろん創作では無いと思っているけれど)、作者から見た世界を見たい、知りたいと思っているのである。そういった意味で作家性のあるお二方の対談は非常に興味深く面白かった。  1作目から読みたくなる。そして幕間に書か...

 私はノンフィクションが好きなのだけれど、事実を知りたいと言うよりは(もちろん創作では無いと思っているけれど)、作者から見た世界を見たい、知りたいと思っているのである。そういった意味で作家性のあるお二方の対談は非常に興味深く面白かった。  1作目から読みたくなる。そして幕間に書かれているノンフィクションも読みたくなる。読みたい本減らないな……。

Posted byブクログ

2022/06/01

【川口浩とレヴィ=ストロース】 探検家たちの対談本。高野は一緒にされるのが嫌だからこれで打ち止めにしようと臨んだというが、あとがきにあるその顛末、というか角幡評が凄まじい。あとがきから読んでも大丈夫。ぜひ読もう。 さて、本文中には、文章はひとことで何が書いてあるかを言えなきゃ...

【川口浩とレヴィ=ストロース】 探検家たちの対談本。高野は一緒にされるのが嫌だからこれで打ち止めにしようと臨んだというが、あとがきにあるその顛末、というか角幡評が凄まじい。あとがきから読んでも大丈夫。ぜひ読もう。 さて、本文中には、文章はひとことで何が書いてあるかを言えなきゃいかん、という話題があった。それでいうと、この本は実はひとことでは言い表しにくいとは思う。探検談でもあり内輪受けっぽい部分もあり、エンターテイメントでもあり、ちょっと恥ずかしい独白でもある。僕にとって一番強かったのは、創作の技法である、ということだった。探検という強いテーマで創作活動を行う二人にとっては、そのテーマばかりがクローズアップされてしまうというジレンマがある。行動と文章の両方で勝負したい、作家性で勝負したい、編集者に「小さな芝居」と言われるくだり、稲妻が走ったというと大げさだが、まさかこの本にそういう話が出てくるとは思わなかったので、なんだか感動してしまった。 一方で、全力で力を抜くような話題もある。 高野は川口浩をレヴィ=ストロースと同一に語る。納得出来ないという角幡に対して、俺の中ではみなまじめであり、同じなのだと。これはエンターテイメントなのか環世界なのか、僕には永遠にわからないだろう。でもだからこそ、満足である。

Posted byブクログ

2014/07/06

早稲田の探検部先輩後輩対談。いかに旅するかの話がメインなのかなと思いましたが、いかに書くかの話がメインだったような気がします。いずれもなかなか自分では真似出来ない行き先を選ぶ二人なので、やはりいかに読ませてくれるのかに熱心であることは、私もこれから読書が楽しみです。

Posted byブクログ

2014/06/26

ノンフィクション作家の高野秀行氏と角幡唯介氏による対談作品。二人には探検をテーマとした作品が得意という共通点がある、なぜなら二人とも同じ大学の探検部出身だからなのだ。 探検部時代のエピソードや、著書の舞台である探検の裏側、執筆に対する姿勢など、普段はなかなか知ることの出来ない話...

ノンフィクション作家の高野秀行氏と角幡唯介氏による対談作品。二人には探検をテーマとした作品が得意という共通点がある、なぜなら二人とも同じ大学の探検部出身だからなのだ。 探検部時代のエピソードや、著書の舞台である探検の裏側、執筆に対する姿勢など、普段はなかなか知ることの出来ない話題が満載で非常に面白い。角幡氏のエッセイでも紹介されていた、「剱岳3000m化計画」には改めて笑わせていただいた。 作品の中では流れに身を任せるようなタイプの高野氏だが、対談では先輩らしく振舞っていたのが妙に新鮮だった。いつか二人で一緒に探検に行って、別々の視点で同じテーマの作品を執筆してもらいたいものだ。

Posted byブクログ

2014/06/06

本屋で見かけてフラフラと買ってしまった。『空白の5マイル』で衝撃のデビューを飾った角幡唯介と我らが辺境作家高野秀行の濃密対談集。実はこの二人、早稲田大学探検部の先輩後輩の仲。西木正明、船戸与一なんて大先輩もいる。東京の大学に行きたいなんて考えたことは一度もないけど早稲田大学探検部...

本屋で見かけてフラフラと買ってしまった。『空白の5マイル』で衝撃のデビューを飾った角幡唯介と我らが辺境作家高野秀行の濃密対談集。実はこの二人、早稲田大学探検部の先輩後輩の仲。西木正明、船戸与一なんて大先輩もいる。東京の大学に行きたいなんて考えたことは一度もないけど早稲田大学探検部には憧れる。それにしても好きなことしながら大学に裏表八年通って人気作家になれるとは才能の賜物とは言え羨ましい。学生時代の体力なら末席を汚す程度のことはできたかも?そしたら両名の先輩か...でも西木・船戸大兄の後輩になる自信はない。

Posted byブクログ

2014/05/26

期待して無かったけど、面白かった。早大探検部OB同士の対談。どちらも好きな作家だけど、ルーツが一緒だとは気づきませんでした、角幡さんの宮古島漁師の作品、凄く読みたい。

Posted byブクログ

2014/05/20

話のネタではなく話の技術で評価されたい、という後半にすごい熱量を感じた探検家対談。 多分、冒険家だと評価されたい軸が逆になるのかな?植村直己の文章とか、そんな匂いがする。 しかし、ソマリランドの続き、沖縄のマグロ漁師の話、是非読むか聞くかしたい。

Posted byブクログ

2014/05/07

高野秀行さんと、早稲田大学探検部の後輩である角幡唯介さんによる対談本。いつもとは少し違った、なんというか“先輩っぽい”高野さんを垣間見れて、面白く読めました。高野さん…普通に見ると十分おかしいけど、この人と話していると探検部というのはこれが普通の世界なのかも、とうっかり思いそうで...

高野秀行さんと、早稲田大学探検部の後輩である角幡唯介さんによる対談本。いつもとは少し違った、なんというか“先輩っぽい”高野さんを垣間見れて、面白く読めました。高野さん…普通に見ると十分おかしいけど、この人と話していると探検部というのはこれが普通の世界なのかも、とうっかり思いそうですが、多分角幡さんもおかしい人なんだろうなとか。 恥ずかしながら角幡さんの本は未読なのですが、この二人の探検観や、探検に行くにあたっての準備やら現地での話から、それを本にまとめるということまでじっくり読めたのも興味深いものがありました。二人とも探検は楽しいからしていることで、自分は物書きとしてプロフェッショナルだと考えているというのは、納得というか。こういう話をしっかりできる相手って、きっと二人ともほかにはいないんだろうな、なんて思うので、貴重な一冊なのではないでしょうか。

Posted byブクログ