図書室の魔法(上) の商品レビュー
1979年.モリは双子の妹を亡くし、母からは攻撃を受けている。全寮制の学校に入ることになったモリは孤独な毎日を送りながらも大好きなSFやファンタジーを読み漁り… 今上巻を読み終えたところ。 SFやファンタジーの解説や要素が沢山散りばめられています。 とくにトールキンの『指輪物語...
1979年.モリは双子の妹を亡くし、母からは攻撃を受けている。全寮制の学校に入ることになったモリは孤独な毎日を送りながらも大好きなSFやファンタジーを読み漁り… 今上巻を読み終えたところ。 SFやファンタジーの解説や要素が沢山散りばめられています。 とくにトールキンの『指輪物語』はあちらこちらで引用されているので、読んだことがある人の方が断然面白いと感じると思います。その他『ナルニア国物語』、ル・グイン、フィリップ・K・ディックやアーサー・C・クラーク、スターウォーズまでSFやファンタジーの有名どころが、いーっばい出てきます。 私は、『指輪物語』の映画3部作を観たことはあるものの、トールキン1冊、ハインライン1冊しか読んだことがなく、モリたちが本の書評を語るシーンでは、全くついて行けない状態ですが、それでも十分面白いです。 フェアリー(妖精というより自然の中の精霊のイメージ)が見えるモリ。身体と心が成長してもフェアリーは見えるのか。 通常でない方法でできた友情でモリは大丈夫なのか。 母はどうしてモリを攻撃してくるのか。父や親戚とはどうなるのか。 そしてモルの魂は… 気になります…とっても。明日まで待てません。 今から図書館へ下巻を借りに行ってきます!
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1979年。家を出て、父を頼って中学(高校?)に入ったモルウェナ。叔母や従兄弟に世話になりながら、学校に通う。事故で失った妹のことを思いつつ、古本と図書館を通じて、SFを読み漁る毎日だが、友人や図書館の司書を通じて交友が広がっていく…。 イントロのわかりやすい小話の後に「このあ...
1979年。家を出て、父を頼って中学(高校?)に入ったモルウェナ。叔母や従兄弟に世話になりながら、学校に通う。事故で失った妹のことを思いつつ、古本と図書館を通じて、SFを読み漁る毎日だが、友人や図書館の司書を通じて交友が広がっていく…。 イントロのわかりやすい小話の後に「このあとはこのような読みやすい文章はない」と綴られているとおり、モルウェナ(モリ)による一人称の日常と思考が日記のスタイルで続いていく。客観的な情景描写がないため、モリのかってに想像している世界の話なのか、そういう物事が起こっているのかがわかりにくい。 本作の少なくとも上巻で、どうしても拭いきれない部分はそこである。本当にフェアリーはいるのか。母親が魔女で、モリに呪いをかけているのは本当なのか。そもそも魔法は存在するのか。双子のモルは本当に存在したのか。 根本の部分を信じてよいのかどうなのかわからぬまま読みすすめることになるうえ、序盤に3人のおば、実の父、別の父、祖父と祖母などイギリスらしいめんどくさいファミリーのお約束が羅列される。イギリス物ってこれが面倒なんだよな。その家を出ればいいのに、トラブりながら家にいる。トラブルが有るからお話が出来るのか。 また本作の面白いところでもあり、ほとんどの人にとっては知ったこっちゃない話が、日記の1.5回に1度は出てくるSFの話である。というか、本の感想。トールキン『指輪物語』をある意味頂点に据えているモルウェナと、その友達。そこにティプトリーJr、ル・グイン、アシモフなどのSFやファンタジーの作家に対する思い入れがこれでもかと詰められており、その話の2回に1回くらいはニヤリと出来なければ、ただ鬱陶しいだけであろう。 とりあえず、上巻が終わった時点では日常のドラマの話なのか、ファンタジーに片足を突っ込んでいるのかの判断がつかない。ましてやSFの部分に関しては、創元SF文庫である以外の内容はない。 上巻の後半になって女学生の日常からドラマは動き始め、理解しやすくはなっているが、ここで面白いかっていう判断ができる人はいないだろう。 ただ、ちょっと可愛らしい表紙につられて買うと、かなり痛い目にあう作品である。 余談「ヒューゴー賞ネビュラ…受賞」って、表紙のど真ん中に書くものかね。あと、「Among Others」からこの子供が手に取りそうなタイトルにしたのもやや疑問。子供向けではない。なお、訳は読みやすい方だと思う。
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妄想しがちな少女の話のように始まりますが、あれ、やっぱり魔法はあるの?と、現実とファンタジーを行ったり来たり。現実の方もイギリスの古めかしい全寮制女学校と、ファンタジーめいてます。で、どっちだったんだろう?
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あらら、感想を書き留め忘れていた。 きっと下巻を読み終えてから…と思ったんだろうけれど、下巻にも書いてない。 でも星3つということは、面白かったはず。
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【あらすじ】 15歳の少女モリは精神を病んだ母親から逃れ、一度も会ったことのない実父に引き取られたが、親族の意向で女子寄宿学校に入れられてしまう。周囲になじめないモリは大好きなSFと、自分だけが知る魔法やフェアリーの秘密を支えに生きてゆこうとする。1979‐80年の英国を舞台に、...
【あらすじ】 15歳の少女モリは精神を病んだ母親から逃れ、一度も会ったことのない実父に引き取られたが、親族の意向で女子寄宿学校に入れられてしまう。周囲になじめないモリは大好きなSFと、自分だけが知る魔法やフェアリーの秘密を支えに生きてゆこうとする。1979‐80年の英国を舞台に、読書好きの繊細な少女が日記に綴る青春の日々。ヒューゴー賞・ネビュラ賞・英国幻想文学大賞受賞作。 ・‥…━━━☆・‥…━━━☆・‥…━━━☆ 訳文が非常に読みづらいのと、内容がとてもわかりにくく、全然物語に入っていけなかったため、上巻の途中で読むのをやめてしまいました。端々にものすごい量の英米文学の名著らしきタイトルが出てきますが、それを知らない人間にとってはただ物語をわかりにくくしているだけ。イギリスの文化に精通している人・興味がある人なら楽しめるのかも。 主人公が何者か、どのような立場に置かれた人間なのか、この物語は何に向かって進んでいくのか…その辺りが全く見えないまま数百ページ読むのは辛いです。
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どこまでが現実で、どこからが空想なのかがまったくわからない。ファンタジーだとは思うが、魔法や妖精は現実として描かれているのか、主人公モルの頭の中でのみ存在するのか。このふわふわした魅力が想像をかき立てる。主人公は本を読むことだけに情熱を費やしていて、それ以外のすべて食べることや寝...
どこまでが現実で、どこからが空想なのかがまったくわからない。ファンタジーだとは思うが、魔法や妖精は現実として描かれているのか、主人公モルの頭の中でのみ存在するのか。このふわふわした魅力が想像をかき立てる。主人公は本を読むことだけに情熱を費やしていて、それ以外のすべて食べることや寝ることにさえ不平不満を抱いている。ただしその読書量とスピードには圧倒されるが、何かが足りないようにも感じられる。そう、人間味が圧倒的に足りないように感じる。下巻で主人公が人間を取り戻せればいいのだが。
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初めましての作家さん。 モリとモルは双子の姉妹。 病んだ母親と工場地帯の村に住んでいたのだが フェアリーの力を借りて魔法で工場を潰そうとする。 しかし劇的な変化は起こらなかったものの、翌日の新聞には 工場閉鎖の記事が・・・ これを魔法と捉えるか、偶然と捉えるか・・・ モリはそのこ...
初めましての作家さん。 モリとモルは双子の姉妹。 病んだ母親と工場地帯の村に住んでいたのだが フェアリーの力を借りて魔法で工場を潰そうとする。 しかし劇的な変化は起こらなかったものの、翌日の新聞には 工場閉鎖の記事が・・・ これを魔法と捉えるか、偶然と捉えるか・・・ モリはそのことをちゃんと理解できている。 モリは、実父に引き取られ女子寄宿学校に入れられるが 病んだ母親の執拗な嫌がらせは寮に入っても続く。 大好きな読書と、読書クラブの仲間との会話や 学校での生活を通して、モリの気持ちが変化していく。
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原題は「Among others」。読み終えると原題の方がしっくりくる。放題は過分にファンタジーな印象で、読んでみるとそれ以外の心揺さぶるものがある。
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ヒューゴー賞、ネビュラ賞など受賞ということで、SFかと思ったら、かなり違う。寄宿学校での少女の読書日記。かなり退屈。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
モリはウェールズの村で育った。双子だったけど、モルは事故で死んでしまった。母親から逃げ出して児童施設に入れられたが、実の父親を探しだしてくれ、今は父と父の姉たちの家に引き取られた。叔母たちは女子寄宿学校にいるべきだと言って、モリは寄宿学校に入学することになった。そしてこの日記には出来事のすべて、いや想像のすべてが書かれていくことになった。本好きなモリは、孤独を本で癒し、本を頼りに図書室の司書先生や、町の読書クラブの人たちとも行き来するようになった。少しの魔法とフェアリー、そしてSF小説が一杯出てきます。
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