社会はなぜ左と右にわかれるのか の商品レビュー
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R3.5.11~7.17 (きっかけ) 新聞で紹介されていて面白そうだったのでAmazonで中古を買う。 (あらすじ) 皆が「自分は正しい」と思っているかぎり、左派と右派は折り合えない。 アメリカの政治的分断状況の根にある人間の道徳心を、進化理論や哲学、社会学、 人類学などの知見から多角的に検証し、 豊富な具体例を用いてわかりやすく解説した、全米ベストセラー! (感想) 文章が読みづらかった。 英訳が悪いのか、英文がそもそも自分にむいていないのか…。 ただ、Amazonレビューが高く、これは読まないとまずいとの思いから頑張って読み切りました。 時間がかかりましたが。 左と右が分裂する仕組みはイマイチ頭に入りませんでしたが、左(リベラル)が常に負ける理由というのは面白く、心に残りました。ただ、アメリカではきちんと政権交代が起こっているので日本のように常に負けている印象はありませんね、不思議です。 究極的には面白かったと思いますが、私には難しくてもう1回読み返さないと人に説明できるレベルになりません、、。
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ケア・公正・自由・忠誠・権威・神聖。6つの道徳基盤がある。リベラルはケア・公正・自由を重視する。保守派は6つをほぼ等しく扱う。
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ジャレド・ダイアモンドやユヴァル・ノア・ハラリの本を読んだ時のような衝撃がありました。延々と政治の話をしているのかと思っていたらもっと根源的な話でした。素晴らしい名著。
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集団行動の中でも、集団同士に分断が起きるのはなぜか興味があって手に取った。 が、興味が変わったのでパラパラとめくって終わり。 心には象(直感)と象使い(理性)があり、直感に反する論駁は反発を受けると言うのは感覚的にもわかるなと思った。 個人の中のイデオロギーが形成されていく過...
集団行動の中でも、集団同士に分断が起きるのはなぜか興味があって手に取った。 が、興味が変わったのでパラパラとめくって終わり。 心には象(直感)と象使い(理性)があり、直感に反する論駁は反発を受けると言うのは感覚的にもわかるなと思った。 個人の中のイデオロギーが形成されていく過程はもうちょっと勉強したい。
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「幸せ仮説」が、すごく面白かったジョナサン・ハイトの2冊目。(多分。。。少なくとも翻訳は2冊目) 前回は、幸福系の話題だったので、いわゆるポジティブ心理学的な人かな、と思ったのだが、道徳心理学がメインのよう。あと、進化心理学みたいなところにいて、ポジティブ心理学とは関係あるもの...
「幸せ仮説」が、すごく面白かったジョナサン・ハイトの2冊目。(多分。。。少なくとも翻訳は2冊目) 前回は、幸福系の話題だったので、いわゆるポジティブ心理学的な人かな、と思ったのだが、道徳心理学がメインのよう。あと、進化心理学みたいなところにいて、ポジティブ心理学とは関係あるものの、やや関心の向きは違いそうですね。 本書は、そういうハイトの専門領域である「道徳」に関するところで、かつ政治的な意見がどうして対立して、そこをなかなか乗り越えることができないのか、心理学的な構造を解明する。 そんなに難しい内容ではないし、面白いのではあるが、なかなか読み進まず、読んでは止めを繰り返して、1年以上、読了にはかかってしまったかな? なので、正確な内容はあまり頭に入っていないのだが、リベラルな多元主義的な人が、保守的な人が大切にしている価値を理解していない、という構図はとてもよくわかったし、自分的にも痛いところだなと思った。 先日読んだ、ウィルバーの「万物の理論」でしつこく書いてあった多元論の問題性と繋がって、納得の度合いがたかまっった。
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リベラル、左派的な見解かなぜ日本人に嫌われるのか知りたくて読んだ。道徳心理学で一定程度分析できるけど、これだけでは足りないように思う。アメリカの大衆についての研究だからかもしれないが、日本の左派には独特のエリート主義、大衆蔑視、客観性の欠如があると思う。参考にはなったが、すごく役...
リベラル、左派的な見解かなぜ日本人に嫌われるのか知りたくて読んだ。道徳心理学で一定程度分析できるけど、これだけでは足りないように思う。アメリカの大衆についての研究だからかもしれないが、日本の左派には独特のエリート主義、大衆蔑視、客観性の欠如があると思う。参考にはなったが、すごく役に立ったわけではない。 他方で、人間の政治的な選択か直感の先行するものであることなど、今後の自分の活動に有効な分析も多かった。 これを生かして、自分なりのやり方を見つけたい。
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内容は豊かで結構分厚いのにサクサクと読めてしまい、しかも感銘を受けてしまった。書き方も上手い。内容は次のようにまとめられると思う。 ・道徳的な判断は思考ではなく直観に基づく。思考は後からそれを合理化するのに長けており、自分は合理化しているだけだということにしばしば気がつかない。...
内容は豊かで結構分厚いのにサクサクと読めてしまい、しかも感銘を受けてしまった。書き方も上手い。内容は次のようにまとめられると思う。 ・道徳的な判断は思考ではなく直観に基づく。思考は後からそれを合理化するのに長けており、自分は合理化しているだけだということにしばしば気がつかない。 ・直観は、自己反省よりも、他者からの説得や共感によって変わりうる。 ・危害の軽減・公正の追求・抑圧からの自由だけが道徳的判断に関わるのではなく、ほかにも権威・忠誠・神聖などの感覚が道徳的判断に関わってくる。それは先天的なもの(もちろん育ちにも影響を受けるが、どう育つかにも関わるような)である。 ・前者三つは個人として人間を理解し集団を派生的なものと見なすことで重要さが導かれるが、逆に、集団の必要性から考えるならば、権威・忠誠・神聖などの感覚にも合理性を見出すことができる。 ・われわれは両方をバランス良く取捨選択しなければならない。 まさに自分が個人主義的な考え方に染まりきっていたので、それ以外の考え方の合理性をエビデンスに基づいて説明されることには、目を開かれる思いであった。 あと、どうでもいいのだが、ヒュームとかデュルケームとかの人文知の引き方が、リベラルな人たちの直観を逆撫でしないようになっているのも上手かった。
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・心は<乗り手(理性にコントロールされたプロセス)>と<象(自動的なプロセス)>という二つの部分に分かれる。<乗り手>は、<象>に仕えるために進化した。 ・誰かが道徳的に唖然としているところを観察すれば、<乗り手>が<象>に仕えている様子を確認できる。何が正しく、何が間違っているのかについて直観を得たあとで、その感覚を正当化しようとするのだ。たとえ召使い(思考)が正当化に失敗しても、主人(直観)は判断を変えようとしない。 ・社会的直観モデルは、ヒュームのモデルから出発して、さらに社会関係を考慮に入れる。道徳的な思考は、友人を獲得したり、人々に影響を与えようとしたりする、生涯を通じての格闘の一部と見なせる。つまり「まず直観、それから戦略的な思考」である。道徳的な思考を、真理と追求するために自分ひとりでする行為としてとらえる見方は間違っている。 ・したがって、道徳や政治に関して、誰かの考えを変えたければ、まず<象>に語りかけるべきである。直観に反することを信じさせようとしても、その人は全力でそれを回避しよう(あなたの論拠を疑う理由を見つけよう)とするだろう。この回避の試みは、ほぼどんな場合でも成功する。p97 この効果は「感情プライミング」と呼ばれている。というのも、最初の単語が引き金となって、ある一定の方向に傾くよう、その人の心を準備させる感情の突発が引き起こされるからだ。p107 覚醒を引き起こす文化心理学の力に関して、シュウィーダーは1991年に次のように述べている。 「私たちは他人のものの見方をほんとうに理解するとき、自分の理性の内部に秘められた潜在的な可能性の認識に至り、...そのような見方が、初めて、あるいは再び重要なものとして立ち現れ始める。私たちの生きる世界に、均質的な「背景」などない。私たちは生まれつき多様なのだ。(Shweder, R. A "Thinking Through Cultures: Expeditions in Cultural Psychology", 5p) 道徳心理学の歴史を通してもっとも簡潔で先見の明に富んだ文章で、ダーウィンは道徳の進化の起源について次のように述べている。 「最終的に、私たちの道徳的な感覚や良心は、高度に複雑化した感情の形態をとる。社会的直観に端を発し、おもに他の人々の称賛によって導かれ、理性、利己心、そしてやがては深い宗教感情に支配され、教育や習慣によって確たるものになる。」p305 さて、私の提起する道徳システムの定義が、次のようになる。 :道徳システムとは、一連の価値観、美徳、規範、実践、アイデンティティ、制度、テクノロジー、そして進化のプロセスを通して獲得された心理的なメカニズムが連動し、利己主義を抑制、もしくは統制して、協力的な社会の構築を可能にするものである。p416-417 イデオロギーに関するもっとも基本的な問いに「現行の秩序を維持するのか、それとも変えるのか?」というものがある。1789年、フランス革命時の国民議会で、現状維持を支持する者は部屋の右側に、変革を求める者は左側に座った。それ以来、右と左は、保守主義とリベラルを意味するようになった。p426
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全米でベストセラーになった道徳心理学の名著、「なぜ政治的な主張が異なる人々はこうもわかり合えないのか」を科学的見地から(本書にも断りがある通り)記述している。実験、アンケート、先行研究の引用を基に、直感を肯定するための理性、6つの道徳基盤、集団と一体となるミツバチスイッチ、宗教の...
全米でベストセラーになった道徳心理学の名著、「なぜ政治的な主張が異なる人々はこうもわかり合えないのか」を科学的見地から(本書にも断りがある通り)記述している。実験、アンケート、先行研究の引用を基に、直感を肯定するための理性、6つの道徳基盤、集団と一体となるミツバチスイッチ、宗教の合理性などなどの概念を提唱し、最後に道徳(道徳資本)について機能論的な定義を与えている。 道徳といったふわふわしたものに対して科学的ににじり寄ろうとする姿勢、構造主義的な書きっぷりが非常に印象的で好印象だった。文句なしに★5つ
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ジョナサン・ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学』 副題が本体の社会心理学の啓蒙書。原書2012年当時の神経科学、遺伝学、社会心理学、進化生物学の知見を踏まえ「私たちは皆、独善的である」との真理に迫る。 引用 思考は、自分が望むほとんどどんな...
ジョナサン・ハイト『社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学』 副題が本体の社会心理学の啓蒙書。原書2012年当時の神経科学、遺伝学、社会心理学、進化生物学の知見を踏まえ「私たちは皆、独善的である」との真理に迫る。 引用 思考は、自分が望むほとんどどんな結論にも導いてくれる。なぜなら、何かを信じたいときには「それは信じられるものか?」と自問し、信じたくない場合には「それは信じなければならないものか?」と問うからだ。その答えは、ほぼどんなケースでも、前者は「イエス」、後者は「ノー」になる。158
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