まさかジープで来るとは の商品レビュー
ゆる〜い読書タイム。 五七五に捉われない自由律俳句の一行一行に 共感しては消え、共感してはまた消える。 長編に時間を費やしてこんな結末かとなるよりも あーわかるわーという句が多くて満足度が高い。 『八両編成だった』 『イントロは良かった』 『排水口へ流れる数粒の米』 『欠伸が他...
ゆる〜い読書タイム。 五七五に捉われない自由律俳句の一行一行に 共感しては消え、共感してはまた消える。 長編に時間を費やしてこんな結末かとなるよりも あーわかるわーという句が多くて満足度が高い。 『八両編成だった』 『イントロは良かった』 『排水口へ流れる数粒の米』 『欠伸が他人に移る』 『下巻しかない』 『これはセール品ではなかった』 『壊れて初めて説明書を読む』 etc... でも半分くらい読んだところで こんな日常のチョットしたことを 書き留めるだけで本にできちゃうのずるいなー って気持ちが湧いてきてしまった。 それでも共感を求めて読んでしまう感じ。 たまにはこういうのも息抜きに良い◎
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とても面白いし、気楽に読める。 前作「カキフライがないならこなった」に続いて読んだが、どちらも感想を書くのが非常に難しい。内容がショートスナップ的だから、読了後にまとまった感覚がないと言うか… そんな中で俵万智さんの解説は秀逸だった。自由律俳句の味わい深さをわかりやすく伝...
とても面白いし、気楽に読める。 前作「カキフライがないならこなった」に続いて読んだが、どちらも感想を書くのが非常に難しい。内容がショートスナップ的だから、読了後にまとまった感覚がないと言うか… そんな中で俵万智さんの解説は秀逸だった。自由律俳句の味わい深さをわかりやすく伝えてくれ、せきしろさんと又吉さんの特徴も言い得て妙だった。 やはり又吉さんはお笑いを生業としてるだけあって、ペシミスト的なアイロニーがめちゃくちゃ面白い。普通に声を出して笑ってしまう。 お笑いで培われたであろう言葉の選択やテンポで上手くペースに引き込まれて笑ってしまう。その中に文学的な奥行きも感じられて、さすがだなぁと。 テーブルで足を踏まれている話、前相方となる旧友の話が面白い。 自由律俳句は、そのどれもが読んだ瞬間にシーンがぶわっと浮かぶ。そして俵万智さんの言うように、そこに余白があり、読者の想像力を掻き立てる。 テレビやYouTubeとはカタチが全く異なる、「エンタメ」だと思った。
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頭を休めたくて手に取った。 『カキフライが無いなら来なかった』の第2弾。 この手のものは、ツボか、全く面白くないか、のどちらかだと思うけれど、たまにはいい。 面白いというより、"おかしみ"という言葉が似合うように思う。 ユーモアも哀しみも同時に含まれているよう...
頭を休めたくて手に取った。 『カキフライが無いなら来なかった』の第2弾。 この手のものは、ツボか、全く面白くないか、のどちらかだと思うけれど、たまにはいい。 面白いというより、"おかしみ"という言葉が似合うように思う。 ユーモアも哀しみも同時に含まれているような。 自意識ちょっぴり過剰系の憐れ。 または、どうということのない景色の侘しさ……その侘しさが募っての笑い。 あるいは、思い込みの裏切り。 あるいは、前後を想像しての笑い。 「第九の中ひとり年末」 「これは別れの曲になるかもしれない」 「感傷に浸りにくい商店街の放送に救われる」 「大黒柱の父が怯えたら終わり」 「この辺にキンモクセイが無いとおかしい」 お二人の自由律俳句。 読んでも、だから何?と思われる方もいらっしゃると思う。 私も日毎の心持ちによっては、そのように思う日もある。 ただ、ハマった日はそのおかしみがほんのりと沁みて、頭の休憩になる。 又吉直樹という人の繰り出す笑いが好きなのかもしれない。 他に、画像やショートショートもある。 また、せきしろさんと又吉さんの句・画像は、其々がお互いにどこか響き合うように掲載されている。 ただ又吉さんの幾つかのショートショートが星新一のような作風で、個人的にはちょっぴり苦手だった。 星新一作品の、薄気味悪いような、物悲しいような、あの何とも言えないモヤッと感が好きではないのだ。 (モヤッと感を抱いている時点で、星新一さんの術中にハマっているのかもしれないが) 好きなのは又吉さんの句で、 「全ての信号に引っ掛かりながら早く逢いたい」 「お互いに蚊に食われた箇所を搔きながら別れ話をしている」 「消音の通販番組にだけ照らされている」
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せきしろと又吉直樹のふたりが紡ぐ言葉は多様な感情を内包していて自虐もまた俯瞰して投入する狡猾さも備えている。でもその感情の起伏やポジションの転移は日常の生活に宿っていて、フォーカスの合わせ方にふたりの真意が功を奏しているのではないか。偉ぶらない、ほんの少し卑屈な姿勢は愛嬌さえ感じ...
せきしろと又吉直樹のふたりが紡ぐ言葉は多様な感情を内包していて自虐もまた俯瞰して投入する狡猾さも備えている。でもその感情の起伏やポジションの転移は日常の生活に宿っていて、フォーカスの合わせ方にふたりの真意が功を奏しているのではないか。偉ぶらない、ほんの少し卑屈な姿勢は愛嬌さえ感じてしまう。そこに魅入られていく書籍である。
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※このレビューにはネタバレを含みます
サイレンが過ぎたら続きを話す 食べたくない飴ばかりだ 富士山が見えたら起こせと言う 非常口マークの真似をしている 繰り返された注文がいきなり違う 普段誰とも共有しないようなできごとが、この本で共有されてて不思議な感覚でした。日常のしょうもないことも、軽く乗り越えられそうな気持ちになります。
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やっぱり好きだ、自由律俳句。 やっぱり好きだ、又吉のセンス。そして文章。 せきあいろと背中合わせで好きだ。 解説の俵万智の言うことにいちいち納得。 自由律俳句を普通の俳句の形にしてみると、できちゃうけれど、味わいが違う。全く違う。ほんとだ!自由がなくなってる! せきしろのとほ...
やっぱり好きだ、自由律俳句。 やっぱり好きだ、又吉のセンス。そして文章。 せきあいろと背中合わせで好きだ。 解説の俵万智の言うことにいちいち納得。 自由律俳句を普通の俳句の形にしてみると、できちゃうけれど、味わいが違う。全く違う。ほんとだ!自由がなくなってる! せきしろのとほほ感と又吉のシュールな感じ。(でも二人ともうっすらほむほむ感もあったりする) 一行の詩が生まれたシチュエーションを追体験する。または一行の詩から勝手な想像を膨らませる。 俵家の年末のある日の記憶が浮かんできたように、自分でも400字詰め原稿用紙一枚に収まるようにショートストーリーを書いてみた。出来た。真夜中のラブレターレベルかもしれないけれど、完成した。 ちょっとこれは面白いかも。
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これほど分厚い一冊を、ここまで短時間で読み切れたのは、自身の読解力か、もしくはせきしろ、又吉の惹きつける力か。後者であることは確実。400を超えるページ数にも関わらず、一瞬で読み終えていたことに驚愕した。それ以上に、驚いたのがこれほど懸命に読み続け、面白かったと豪語するこの一冊だ...
これほど分厚い一冊を、ここまで短時間で読み切れたのは、自身の読解力か、もしくはせきしろ、又吉の惹きつける力か。後者であることは確実。400を超えるページ数にも関わらず、一瞬で読み終えていたことに驚愕した。それ以上に、驚いたのがこれほど懸命に読み続け、面白かったと豪語するこの一冊だが、題名以外の内容をほとんど覚えていないことだった。何度も読ませるための戦略なのか(恐らく自身の記憶障害だろう)、読み終わった瞬間から、一句一句が欠落していき、ほぼ記憶に残らない。だが、日常のふとした瞬間に思い出す。これがこの二方の魅力か。当たり前のことをこれほど当たり前に言語化できることに才能を感じる。
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第38回アワヒニビブリオバトル「笑」出張@もりのみやキューズモールで発表された本です。 2018.05.23
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始めて発音するデザートを頼む この綺麗な花を自分が買っても良いのか 一寸法師の話は覚えていない他のでよいか めちゃくちゃ面白かったです。 書架で見かけて何とはなしに読み始めたら止まらなくなりましたwこれが2冊目?3冊目?わお、他のも読まねば。 自由律俳句、教科書程度の知識しかありませんでしたが「これが…自由律!!」と開眼した気持ちになりましたw 合間合間に挟まれるssエッセイもどれも秀逸でした。落ち武者の話がとても好き。
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せきしろさんと又吉直樹さんが創り出す自由律俳句集 本書のタイトルでもある「まさかジープでくるとは」のような読み手に一文からその前後の物語を想像させる面白さを感じた。 全てを説明するのではなくあえて受け手に想像させる、考えさせる余地を残す「余白」の美しさ、面白さを最大限に感じら...
せきしろさんと又吉直樹さんが創り出す自由律俳句集 本書のタイトルでもある「まさかジープでくるとは」のような読み手に一文からその前後の物語を想像させる面白さを感じた。 全てを説明するのではなくあえて受け手に想像させる、考えさせる余地を残す「余白」の美しさ、面白さを最大限に感じられるものが自由律俳句なのだと思うことができた。 「自由」である中にも「律」がある。 この二つを合わせることの難しさは生み出す側にならなければ感じることのできないことだ思う。 いつか私の感性から自由律俳句を創ってみたいと思う。 前作である「カキフライが無いなら来なかった」は読んでいないので、すぐに読みたいと思う。
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