五色の舟 の商品レビュー
キャサリン・ダンの『異形の愛』とは 土着が違うけど、同じように 人の情愛とか家族愛を感じさせる。 蔑まれ好奇の目にさらされながらも 家族として生きていく異形の人たち。 原作がすごく読みたくなった。 知らなかった津原泰水作品。 映像化にしても良いと思うが なかなか、この日本で...
キャサリン・ダンの『異形の愛』とは 土着が違うけど、同じように 人の情愛とか家族愛を感じさせる。 蔑まれ好奇の目にさらされながらも 家族として生きていく異形の人たち。 原作がすごく読みたくなった。 知らなかった津原泰水作品。 映像化にしても良いと思うが なかなか、この日本では難しいかな。
Posted by
ホモのシーンがよくわからない 戦争といふ時代を使って、かたわを選民として描く、と言ふのはかっこいい。 GHQの人もアレしてゐるのであった。うむうむ。 そして、然るべき医療技術ができても、かの皆さんは補助具を外してゐると描かれる。うむうむ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ビームでの連載で読んでいて、改めて単行本で通して読んだ。フリークスたちが身を寄せ合って健気に生きている感じが心に沁みる。ただどんなに仲がよくても、あんな狭い舟で寝泊りするのはオレには無理だ。 言葉を話せなくて、テレパシーで意思の疎通をしているところをとてもすっきりと表現されていて素晴らしい。桜が初めて言葉を話すところがじわじわと感動的だった。 くだんがとても不思議な存在で、平行世界のSF的な展開がすんなり入ってくる。今より古いけどそんなに古くないテクノロジーの時代と悲惨な展開を迎える場所がとてもよかった。
Posted by
なんというか。再読したい。良い。 奇妙で暖かでひんやりしていて、どこか悲しい。 ラストの心の不安定さは、表現できない。
Posted by
人間ポンプや見世物について調べていると、このマンガについて言及されている方がいたので読んでみました。 太平洋戦争末期に身体に障害を負った人々が見世物一座として生きていく様が淡々と描かれています。 “件”という異形の生物に出会ってからは怒涛の展開。登場人物がパラレルワールドに移...
人間ポンプや見世物について調べていると、このマンガについて言及されている方がいたので読んでみました。 太平洋戦争末期に身体に障害を負った人々が見世物一座として生きていく様が淡々と描かれています。 “件”という異形の生物に出会ってからは怒涛の展開。登場人物がパラレルワールドに移動して、その世界が微妙に違う。読者である私も頭がクラクラします。 このセンス・オブ・ワンダーをどう表現したらいいのか。 私には表現する能力はありません。 他の方の感想文を検索して読むと、皆さんうまいですね。 私もそのような文章を書けるように努力しないと。 それにしてもこの“件”という伝説上の動物、非常に不気味な存在です。 しかし本作品では、美しい言葉使いだし言動も立派なので、いい人というかいい生き物のように思えてきます。 ネット上で“件”の伝説について調べてみると、非常に不気味な言い伝え・都市伝説が出てきます。 私は何でも真に受けて信じてしまう方だから怖くなってきます。 http://d.hatena.ne.jp/nazegaku/20170125/p1
Posted by
特別な人たちが、世間とは少し違う家族となる話。 特に巻末の原作・津原泰水さんと漫画・近藤ようこさんのコメントが素晴らしい。
Posted by
原作がとても好きなので、なかなか手に取れなかった一冊。「五色の舟」を漫画化しようと思い、出版を実現させた、その肝の据わり方にまず感銘を受けた。 ほぼ原作の通り、何もぼかすことなく描かれているが、絵柄のせいか、グロテスクな感じはほとんどない。本当に、こういうタッチで描かれてこそ、...
原作がとても好きなので、なかなか手に取れなかった一冊。「五色の舟」を漫画化しようと思い、出版を実現させた、その肝の据わり方にまず感銘を受けた。 ほぼ原作の通り、何もぼかすことなく描かれているが、絵柄のせいか、グロテスクな感じはほとんどない。本当に、こういうタッチで描かれてこそ、原作の、陰翳が深く、かつ端正な世界が生きてくるのだなあとしみじみ感じ入った。 あとがきで津原氏も書かれていたが、原作をふくらませた終盤がすばらしい。かつての姿のまま立ち続ける建物の姿に、もう一つの世界の確かな実感がある。
Posted by
※一部に暴力及び流血描写、性表現の含まれる作品です。 【印象】 第二次大戦下、見世物小屋一座。 【類別】 ファンタジー、SF、怪奇の要素。 【脚本等】 陶酔を好む人にお薦めします。 【画等】 押しだされる手描き感。
Posted by
津原泰水の原作、もうあまり細かく覚えてはいないのだけど、並行世界の移行の装置としての「くだん」というSF的なアイデアの新鮮さが強く印象に残った記憶がある。 今回、近藤ようこの漫画を読んでみると、たしかに同じ物語なのに、まったく異なった色彩で見えてきて、まさに「くだん」によって違う...
津原泰水の原作、もうあまり細かく覚えてはいないのだけど、並行世界の移行の装置としての「くだん」というSF的なアイデアの新鮮さが強く印象に残った記憶がある。 今回、近藤ようこの漫画を読んでみると、たしかに同じ物語なのに、まったく異なった色彩で見えてきて、まさに「くだん」によって違う世界に運ばれたみたいだ。幻のように消えていくような世界(それが私たちの生きている歴史)の中で、いわゆる「畸形」として放逐された5人が創りあげる「家族」の力強さが、くっきりと焦点を結んでくる。あちらの世界に行ったふたりが、この失われた世界を想っているラストシーンは、自分の足元が不確かになるような不思議さ。おもしろい。
Posted by
ヘタウマな雰囲気の漫画でした。荒削りな線が逆に妙にリアルで、とても気持ち悪い。それが良かったのかもしれない。 女性の牛みたいな雰囲気の人がもしかしたら主人公なのかもしれない。
Posted by