エウレカの確率 経済学捜査員 伏見真守 の商品レビュー
犯罪捜査における犯人像の推定に際して行われる、 「プロファイリング」に対して、本作品では、 対抗理論として、「行動経済学」を用いての、 頭脳戦的なミステリーといぅことになりますが…、 前半は、所期の期待通りの面白みも感じましたが、 後半は、残念なことに失速しちゃった感じかな~。...
犯罪捜査における犯人像の推定に際して行われる、 「プロファイリング」に対して、本作品では、 対抗理論として、「行動経済学」を用いての、 頭脳戦的なミステリーといぅことになりますが…、 前半は、所期の期待通りの面白みも感じましたが、 後半は、残念なことに失速しちゃった感じかな~。 「行動経済学」は、「行動ファイナンス」として、 投資理論の1つとして、利用されておりますが…、 「行動経済学で解決できるのは、殺人事件の30%だけ」 とした点は、なかなか言い得て妙だと思いました。 (ストラテジスト好みの理論だな~といぅ印象…) お話の展開的には、 プロファイリングによるミスリードは既定路線で、 読者には、早い段階で真犯人の目星もついたので、 となると…、お話の面白みは、 行動経済学によって、プロファイルのミスを正し、 真犯人を突き止める過程にあると思ぅのですが…、 結局のところ、主題の行動経済学によって、 真犯人は、突き止められてはいなぃよね~。 あと…、キャラクターも中途半端だったかな~。 Sキャラの、主人公の経済学者の♂と、 Mキャラの、気弱な新米捜査官の♀といぅ、 流行のライトミステリーのパターンのはずが…、 他のキャラも含め、尖がり具合が弱かったので、 ストーリーも、ミステリーも、キャラクターも、 メリハリが、あんまり感じられなかったかな~。 作者さんが、 「行動経済学」といぅ、目新しい武器(素材)を、 使いこなし、使い切れていなかった点が、残念でした。
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講談社の読者モニター募集で、プルーフ版を頂きました。 出版されるものとは細部の表現が違うと思いますので、お話の概要に関する感想だけ。 作家の方の前作は「グレイメン」になると思いますが、 グレイメンの頃よりお話の骨子がしっかりして、非常に読み応えのある内容になっています。 出てきた伏線などがすっきりと回収され、パズルのピースが組み上がっていくような、爽快感のある読後感を得ました。 普段ミステリ系のものを見たり読んだりした時の、「この人が犯人でしょう?だってこの人が一番得するし」と言ったような、読者として半分勘で思っていたことにしっかりと筋道と理屈が補強され、謎解きの部分はふむふむと没頭して読んでいました。 登場人物が厳選されていて、それぞれに個性豊かなので、登場人物が多すぎて覚えられないなんてこともなく、すっきりしていてとても読みやすかったです。 ただ、後から読んだ家族は「登場人物が関係者しか居ないから犯人当ての面白みがない」と言っていたので、ミステリで犯人当てをしたい方には向かないと思います。 あと、全てのお話のパーツを使い切る様な形なので、後半になってくると「あ、このパーツ使ってないから後で出てくるんじゃない?」と、お話の筋がある程度読めるような気がします。 しかし、それらをどう表現してどう決着させるかと言う点を楽しみに一気に読み切ることが出来たので、私には相性が良かったのだと思います。 プルーフ版は既に何回か読んでしまったので、発売されたらどこが変わったのか読み比べたいと思っています。
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