パパの電話を待ちながら の商品レビュー
すっごい量の短編集。薄い本なのに20章以上あり、短いのは1頁、長いのでも3頁くらい。色んなお話があり、鼻が逃げ出したとか、ナンセンス系というか童話というか。 ふーん、で読み終わったあとがきを読んでなんとなく良いお話だったんだなと。 出張ばかりしているお父さんが毎晩、娘に電話をして...
すっごい量の短編集。薄い本なのに20章以上あり、短いのは1頁、長いのでも3頁くらい。色んなお話があり、鼻が逃げ出したとか、ナンセンス系というか童話というか。 ふーん、で読み終わったあとがきを読んでなんとなく良いお話だったんだなと。 出張ばかりしているお父さんが毎晩、娘に電話をしてこの物語を話して聞かせる、という態で綴られていました。作者のお父さんは早くに亡くなり、お母さんには語って聞かせる余裕等なかったらしいです。 自分の願望だったのかなぁ、としんみりしつつ読了です。
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優しかったり、切なかったり、ほろ苦かったり。 そういう繊細な小説が沢山読めて嬉しかった。 翻訳がめちゃくちゃ上手くて目を輝かせながら読んだ。 これ、いつか誰かに読み聞かせしてもらいたい。 そしたら私は子供みたいに眠るから。 『パパの電話を待ちながら』で好きだった話 「雑誌から飛...
優しかったり、切なかったり、ほろ苦かったり。 そういう繊細な小説が沢山読めて嬉しかった。 翻訳がめちゃくちゃ上手くて目を輝かせながら読んだ。 これ、いつか誰かに読み聞かせしてもらいたい。 そしたら私は子供みたいに眠るから。 『パパの電話を待ちながら』で好きだった話 「雑誌から飛び出したネズミ」 「鐘の戦争」 「進め!若エビ」 「トロリーバス75番」 「逃げたプルチネッラ」 「ヴァルテッリーナの左官屋」 「宇宙ヒヨコ」 「地球と人のものがたり」
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第80回アワヒニビブリオバトル「出張!アワヒニビブリオバトル@天神さんの古本まつり」で紹介された本です。チャンプ本。 2021.10.17
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一見に子ども向けの童話集であるが、オトナになりつつある私にもこの本に溢れている想像力の豊かさとロダーリさんのやさしいまなざしに心打たれた。子どもにも簡単に理解できる言葉なので、物語の本質に触れた気がする。生きることにとっての大事なものが全部ここに詰まっているように。読了後、この...
一見に子ども向けの童話集であるが、オトナになりつつある私にもこの本に溢れている想像力の豊かさとロダーリさんのやさしいまなざしに心打たれた。子どもにも簡単に理解できる言葉なので、物語の本質に触れた気がする。生きることにとっての大事なものが全部ここに詰まっているように。読了後、この本が大好きになった。 その中特に、 とんがりのない国 ストックホルムの町を買う 雑誌から飛び出したネズミ 進め!若エビ 青い信号 クリスタルのジャコモ が好きღ︎ 短い物語であるので、読む側によって異なるものを感じ取るのでしょう。いつか好きな人と一緒に読んでお互いの感じたことについて話し合いたい。
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想像力が私は乏しいみたい。ファンタジーがのみ込めない。それでも アリーチェ·コロリーナ 進め!若エビ 逃げる鼻 どこにもつながってない道 ジャム作りの名人アポッローニア ねんねんころり が好きでした。
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初のショートショート。 テンポがよいのは嫌いではないけれど、海外ものだから?読み進めるもしばらくおもしろさが分からず…。 訳者のあとがきを読んで、ようやくこの作品の良さが分かったような気がする。 そこには、この本の著者 ジャンニ・ロダーリが、どのような思いで話を作り上げ...
初のショートショート。 テンポがよいのは嫌いではないけれど、海外ものだから?読み進めるもしばらくおもしろさが分からず…。 訳者のあとがきを読んで、ようやくこの作品の良さが分かったような気がする。 そこには、この本の著者 ジャンニ・ロダーリが、どのような思いで話を作り上げたか記されている。 ・腕まくりして、一生懸命に働く。 ・戦争は、ひどく愚劣なこと。 ・未来を、たとえば宇宙を見つめよう。 ・間違いや、人と違うということをとがめない。 今も昔も変らない、変えてはいけない、いや今の時代だからより響くような思いが、この作品の芯にあったのだと気づいた。 イタリアの宮沢賢治。 イタリア語の原作が読めたら、またちょっと感じ方も違うのか。 なかなかおもしろさを感じられなかった私は、まだまだだな、と思うのです。
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2ヶ月くらいダラダラ読んでいた、ロダーリのショートショート。 話の面白さというより、(イタリア人ってな、こんな感覚なんだなー)という感じで読む。 ロダーリ好きの小学生だった私ですが、たぶん小学生のときにこの本を読むより、いま読んだのは正解だったなと思う。 (たぶん小学生だったら飽...
2ヶ月くらいダラダラ読んでいた、ロダーリのショートショート。 話の面白さというより、(イタリア人ってな、こんな感覚なんだなー)という感じで読む。 ロダーリ好きの小学生だった私ですが、たぶん小学生のときにこの本を読むより、いま読んだのは正解だったなと思う。 (たぶん小学生だったら飽きて最後まで読めなかった。) 回転木馬、ジャム作り名人、透明人間、壁のなかの左官屋あたりが良かった。
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小さい頃に読んでいたら、良かったなあと思った。 ユーモアありつつ、教訓も示唆されてるカンジ。 童話とか昔話に近いなあ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
アイスクリームの宮殿!? バター人!? 熱ないない病!? もうね、タイトルだけでもワクワクしてしまう。 『パパの電話を待ちながら』 ジャンニ・ロダーリ 内田洋子 訳 (講談社文庫) イタリア人なら一度は読んだことがある作家。 読み書きを覚えた子供が初めて自力で一冊読破する本。 それがジャンニ・ロダーリなのだそう。 訳者の内田洋子さんは、「モンテレッジォ小さな村の旅する本屋の物語」の著者で、ことイタリアに関しては私が失礼ながら(勝手に)全幅の信頼を置いている人だ。 週七日のうち六日間、イタリア中を旅しているセールスマンのビアンキさん。 なかなか家に帰れないビアンキさんは、幼い娘のために毎晩家に電話をかけて短いお話を一つずつ聞かせました。そのお話とは……。 というお話。 56編のショートショートが詰まったおもちゃ箱のような一冊だ。 オチがあるのやないのや、子供が好きそうなナンセンスなお話もあれば、疲れた大人にそっと寄り添ってくれるような優しいお話もある。 狩人の鉄砲は撃つと嬉しそうな声で「パーン!」と言い、バター人たちは溶けないように冷蔵庫に住み、流れ星を作る機械を持っている魔法使いは、星が売れなくておなかがすいて機械をチーズに変えて食べてしまう。 雑誌から飛び出したネズミは「シュワッ、バーン、グルッ!」とマンガのセリフでしゃべり、信号機は緑でも黄でも赤でもなく青になることで、人々に「さあ自由になって」と言うのだ。 宇宙ヒヨコはたまご形のチョコレートから生まれ、海岸でビーチパラソルで空中に浮かぶ人はのんびり本なんか読んでいるし、回転木馬やエレベーターはあっという間に宇宙まで行ける。 平和を願うお話もある。 「鐘の戦争」は、長く続く戦争の話だ。 戦争が長引き大砲を造る青銅が尽きたため、仕方なく国中の鐘楼の鐘を溶かして大砲を造った。 ところが、撃つと大砲は「ディーン!ドーン!ダーン!」と美しい鐘の音を轟かせたのだ。 兵士たちはこれを祝いの鐘の音と思い、敵味方入り混じって平和を喜び合った、というお話。 何だか目が開かれる思いがしたな。 こういう話を聞いて育った子供たちは、その時は何とも思わなくても、大人になってハッと何かに気付くときが来るのかもしれない。 さて、私が結構好きだったのは、かわいそうな10のお話「2点増しで合格」だ。 ある日10は引き算に追いかけられて捕まってしまい、剣で切られて8になってしまう。(しかもなんと鼻血まで出ている 笑 ) 逃げた8は、今度は割り算に捕まりまっぷたつにされて4に。 4になってしまったもと10は泣きながらバスに乗り、降りたバス停で優しいかけ算に助けられ、3倍にしてもらって12になり「やったあ!」っていうお話。 かわいい。 一見子供だましでクレイジーな出来事を、少しの悲しさと大きな夢でデコレートし、地球と宇宙を縦横無尽に行き来するかと思えば、街なかでトロリーバスに揺られていたりもする。 この発想の源は何なのだろう。 キッチンペーパーのクルトンやインクのスープや蛇口のフライが宇宙の料理って、なんか楽しい! 偉大なる旅行家ジョバンニーノ・ベルディジョルノや、どこにでも落っこちる小さな女の子アリーチェ・コロリーナなど、同じ人物がたびたび登場してくるのも面白い。 最後のお話「地球と人のものがたり」では、不都合だらけの地球を何とかできるのは人間。さあ腕まくりをしましょう。という前向きなメッセージが投げられる。 「こういうお話を毎晩聞いたこの子供は、どんなに心が丈夫になったことだろう。」 と江國香織さんが書いている帯文に大きく頷く。 心の中にうずもれていたキラキラしたものを思い出させてもらったなぁ。 楽しかった!
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とてもステキで可愛らしいシュールレアリスム。 何度も繰り返し読みたくなる。 子供頃にこんな本を読んでいたら良かったなあと思わずにいられない。
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