卵町 の商品レビュー
母親の死後、サナは、母から頼まれていた、結婚前に住んでいた卵町に行き、ある人を探して母の死を伝える。街全体がホスピスのような町で、死を迎える人のためにあるだけではなく、生きている人の再生を行うような場所だった。 タイトルやあらすじで気になって読みましたが、ほんわかしているんだけど...
母親の死後、サナは、母から頼まれていた、結婚前に住んでいた卵町に行き、ある人を探して母の死を伝える。街全体がホスピスのような町で、死を迎える人のためにあるだけではなく、生きている人の再生を行うような場所だった。 タイトルやあらすじで気になって読みましたが、ほんわかしているんだけど、何だかつかみどころがわからなかった感じがぬぐえませんでした。うーん、ちょっと残念でした。
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不思議な卵町なんだけど、引き込まれちゃう。 この空気感が好きだな。 余韻を残すような終わり方にも好感が持てた。
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病院だけでできた町、卵町。 そこは商店の呼び込みでさえ大きな声を出すこともない静寂な町。いつも灰色の曇り空で彩りも少なく、硬い守秘義務に包まれている。 自分の死を古い知り合いに伝えてくれという母の遺言で、この街を訪れたサナはそこで様々な人に出会い。。。 栗田さんらしい不思議な設定...
病院だけでできた町、卵町。 そこは商店の呼び込みでさえ大きな声を出すこともない静寂な町。いつも灰色の曇り空で彩りも少なく、硬い守秘義務に包まれている。 自分の死を古い知り合いに伝えてくれという母の遺言で、この街を訪れたサナはそこで様々な人に出会い。。。 栗田さんらしい不思議な設定の話です。 石に魅せられた彫刻家のエイキ、素晴らしい料理を作る大家のスミさん、そして遺言の伝え先のシイナ。どこかに傷を抱えながら一生懸命生きている人たち。大きな展開があるわけでもないですが、何だか好いのです。 「浸ってしまう」そんな言葉が似合う話です。
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亡くなった母の願いを叶えるために、かつて母が過ごした卵町を訪れたサナはそこで予想もしていなかった母の秘密をしる・・・ やさしい物語でした。
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カテゴリに悩んだ結果、青春小説としました。 卵のような町、そこに住む人々の生活。 日常にありながら、非日常を匂わせる。 その境目を硬い殻に。 半面で柔らかな内側を白身と黄身に。 例えたようなタイトルは実に見事でした。 文体も柔らかでいて、芯が感じられ、この町に住む人々をあらわすに...
カテゴリに悩んだ結果、青春小説としました。 卵のような町、そこに住む人々の生活。 日常にありながら、非日常を匂わせる。 その境目を硬い殻に。 半面で柔らかな内側を白身と黄身に。 例えたようなタイトルは実に見事でした。 文体も柔らかでいて、芯が感じられ、この町に住む人々をあらわすに相応しかったです。 するすると目に入ってくる文章は読みやすく、一日あれば読めてしまうかもしれません。 ただ、一度読み進めた後で、振り返って読み直したくなる内容でした。 誰かを否定することなく、様々な立場、それぞれの考えを滑らかに書き綴っている。 優しい作品。 あまり先入観なく読んだ方がいい作品かもしれません。
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