卵町 の商品レビュー
栗田さんの作る世界は、現実的にみえる非現実だ。異空間の中にあるかわいさ、のようなものを感じる。大事な部分を言葉に出さず、けれど全員が感じている、というのを見て、してやられた、と感動。
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静謐さの中に躍動する生。死はそこにあるけれど、わたしたちは生きている。 ただときとして、立ち止まる時間が必要なのだ。
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あっさりしていて読みやすかった。 主人公が亡くなった母親の遺言を頼りに、母の若かりし頃の思い出の詰まった街、「卵町」を訪れます。 この卵町が、とても不思議な異空間的な街で、 人のいない、卵の膜の中のような静かなところ。 この設定はとても好きでした。 ただ、個人的な感想を言う...
あっさりしていて読みやすかった。 主人公が亡くなった母親の遺言を頼りに、母の若かりし頃の思い出の詰まった街、「卵町」を訪れます。 この卵町が、とても不思議な異空間的な街で、 人のいない、卵の膜の中のような静かなところ。 この設定はとても好きでした。 ただ、個人的な感想を言うと、登場人物にあまり感情移入できなかったのが残念。 あたたかいというよりは、ぬるま湯につかったような、そんな歯がゆい気持ちになりました。 サナの涙の理由が読めなかった。
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表紙にやられました。ふわふわ優しいお話。読書したい!という時ではなくゆったりしたいなぁ、くらいの時に読むのがいいです。人の温もりとか穏やかな空気が流れていて、つい大切な人のことを考えてしまいました。
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しずかな、しずかなお話。 しっとりしていて。 わたしは好きだなぁ。 くりたゆきさんの本、もっと読みたい。 心地いい。
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うーん、思ってたほどよくなかった。なんていうか、国語のテストに好んで出題されそうなかんじ。 わかりやすい起伏はなく、たんたんと綴られてく。主人公に感情移入出来なかった。 亡くなった母親が好きじゃなかった、と自分で納得するまでの話、と一言でまとめられてしまう。 卵町にそこまで惹かれ...
うーん、思ってたほどよくなかった。なんていうか、国語のテストに好んで出題されそうなかんじ。 わかりやすい起伏はなく、たんたんと綴られてく。主人公に感情移入出来なかった。 亡くなった母親が好きじゃなかった、と自分で納得するまでの話、と一言でまとめられてしまう。 卵町にそこまで惹かれてしまう理由が、こちらに伝わってこない。とにかく、再読はないなと思う。久々の外れ。
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+++ サナは、亡くなった母の願いを叶えるため、かつて彼女が過ごしたという卵町を訪れる。卵町は、とても静かで、とてもやさしい、特別な場所だった。サナは、そこで彫刻家のエイキ、妻を亡くしたクウさん、元看護師のタマキさん、そして母にとって特別な存在であったシイナと出会う。そして、想像...
+++ サナは、亡くなった母の願いを叶えるため、かつて彼女が過ごしたという卵町を訪れる。卵町は、とても静かで、とてもやさしい、特別な場所だった。サナは、そこで彫刻家のエイキ、妻を亡くしたクウさん、元看護師のタマキさん、そして母にとって特別な存在であったシイナと出会う。そして、想像もしなかった、母の秘密を知ることになり――。心温まる感動作が、いきなり文庫で登場です! +++ 母が亡くなったが泣けなかったサナ。母が寄ってくると、その分自分から距離を取るような、そんな関係だった母の最期の願いが、自分がかつて暮らした卵町に行ってシイナに自分の死を伝えてほしいということだった。卵町は、死にゆく人と彼らを見守る人たちの町で、曇り空の下に静かに穏やかに息をしているような町だった。サナは、そこで借りた部屋の大家のスミや、森の彫刻家エイキらと触れ合いながらシイナを探し当て、彼女から母の思い出話を聞くことになる。そこに走らなかった母の若いころがあり、生き生きとした母の姿があって、サナは当惑しながらものめりこんでいく。いつしか卵町を去りがたくなってくるほどだった。いまここに自分があるのは、誰かとつながっていたからなのだと、静かに自然に受け入れられるような穏やかな気持ちにさせてくれる一冊である。
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読んでしばらくしてから、よかったなぁと思った。卵町の空の、ぼんやりしたくもり空みたいなお話。 パン、美味しそうだなぁ。
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数年前に栗田有起を読んだ時と作品の雰囲気が別物になった気がする。すごいうろ覚えだけど、こんなふわふわした作風ではなかったような…。今回の作品は小川糸のような印象を受けた。作品全体から人と人の温もりを感じる。
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栗原さんの本はすべて読んでいるので期待して購入 したが、内容が浅かった。心に響く物語という ふれこみだったけど、心にあまり響かず。 亡くなった母の願いを叶えるために卵町という 街全体がホスピスのような街を訪れる主人公サナの物語。 特殊なその街で何人かとの出会いがあり、母の秘密も 知ることになる。 読書案内に想像もしなかった母の秘密と書いてあった ので、どんな秘密なのかとハラハラしながら読んだが 秘密というほどのことでもなく、ここまで重大さを 持ってひっぱってひっぱってもってくるオチではなかった。 終わり方も結末をはっきりさせずに余韻を持たせる 終わり。結末は想像出来るからそれでもいいんだけど、 全体的に無理やり秘密めいた感じにしているので、 逆に最後はすっきりと終わらせてもよかったんじゃない かなと思う。あと一章欲しかったな。 また読み返せるけど、文庫だから買って損はなかったけど 期待はずれでがっかりだった。
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