穴 の商品レビュー
★2.5かな。 凄く惜しい、「穴」の意味の説明を徹底的に回避して物語を展開させるなどなかなかのものかと思うのだけれども、回避した先での不可解さと言いましょうか、「違和感」を読者に植えつけるほどのものが不足しているかな。 でも同時収録作含めて今後の可能性を秘めた作家という気がする(...
★2.5かな。 凄く惜しい、「穴」の意味の説明を徹底的に回避して物語を展開させるなどなかなかのものかと思うのだけれども、回避した先での不可解さと言いましょうか、「違和感」を読者に植えつけるほどのものが不足しているかな。 でも同時収録作含めて今後の可能性を秘めた作家という気がする(って当方如きが述べなくともそういう世の評価かな?)。
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読みやすいが、男性目線では理解できないところが多々あるかもしれない。それが私の読解力不足からくるものだといいのだが...。私のように察することができない人には、ストーリーの結末を理解できないかもしれない。 以下、個々の作品についての感想です。 ◎穴 純文学作品であるが、SFの...
読みやすいが、男性目線では理解できないところが多々あるかもしれない。それが私の読解力不足からくるものだといいのだが...。私のように察することができない人には、ストーリーの結末を理解できないかもしれない。 以下、個々の作品についての感想です。 ◎穴 純文学作品であるが、SFのようなテイストがある。“穴”の正体は明らかにならないが、それは読者が自由に想像してくださいということだろう。 ◎いたちなく 私の読解力が足らないのか、いたちが出現しなくなったことや、妻が子供を欲しがらなくなった理由が分からなかった。おそらく妻の実家でのいたちの駆除方法と関係があるのだろうけど、私には分からなかった。 ◎ゆきの宿 登場人物が「いたちなく」と同じなので、書きおろし作品ではあるが続編に当たるのだろう。こちらも私の読解力不足により、特にラストシーンを理解できなかった。「いたちなく」で妻が子供を欲しがらなくなった理由は分かったが、それ以外はさっぱり。
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何とも不思議な話だった。 いつ、あちら側に行ったのか、いつ戻ってきたのか。 そもそも、主人公は境界に近づいたようには思えなかった。 最初に落ちた穴があったのは川原だから、ここが境界か。 そう考えると、義祖父は近づきすぎてあちらに行ってしまい、帰ってこなかったのかも知れないな。
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何も残らない作品。たぶんすぐ忘れるだろうなぁ。 特にストーリーがあるわけでもなく、どんよりした日常を描いた作品。
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仕事を辞め、夫の田舎に移り住んだ夏。見たことのない黒い獣の後を追ううちに、私は得体のしれない穴に落ちる。夫の家族や隣人たちも、何かがおかしいー。まさに芥川賞!という異界な設定でした。獣や義兄は夢か現か。2話目の「いたちなく」の方が好きな世界観です。【第150回芥川龍之介賞】
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色々な夫婦の日常(不思議な体験から、ありがちな話まで)を垣間見ることができる本。田舎と都会の温度差のようなものを読んでいて感じた。 3つの話が収録されているけれど私には今ひとつ心に刺さってくるものがなかった。 2つめの話の『いたちなく』が一番好き。タイトルは「無く」「鳴く」「泣く...
色々な夫婦の日常(不思議な体験から、ありがちな話まで)を垣間見ることができる本。田舎と都会の温度差のようなものを読んでいて感じた。 3つの話が収録されているけれど私には今ひとつ心に刺さってくるものがなかった。 2つめの話の『いたちなく』が一番好き。タイトルは「無く」「鳴く」「泣く」のどれの意味なんだろう、どれであってもいいし「啼く」でもいいなぁ、とぼんやり思った。 出てくる三夫婦はあまりパートナーに興味がないようにも感じられた。
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全然わからなかった。 穴におちるくらいまでは嫌いじゃないんだけど、 そこから全然理解できなくてついていけなかったー 芥川賞ってこういう感じなんでしょうか むずかしい! *** レビューよんで、なるほどな~とやっとこさ思う。 自分が、穴におちた、変わった、染まったっていうことなのかな。ちょっとわかるけど、でもむずかしいー
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日常の中に潜む不思議な雰囲気。 結局何がどうなったのか、何だったのか、モヤモヤが残りつつも、分かったような分からないような。
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境目の消失。手招く異界。これは、現代の泉鏡花か。 「家族って妙な制度だと思いませんか? 僕は次代に生き延びるべきほどの価値がある存在だろうか?」 制度を気味悪がり、そこから逃れた義兄。 しかし、それは、あさひさんの幻視にすぎなかったのやも知れず…。 もうわからない。異界はどっち?...
境目の消失。手招く異界。これは、現代の泉鏡花か。 「家族って妙な制度だと思いませんか? 僕は次代に生き延びるべきほどの価値がある存在だろうか?」 制度を気味悪がり、そこから逃れた義兄。 しかし、それは、あさひさんの幻視にすぎなかったのやも知れず…。 もうわからない。異界はどっち?あっちか、こっちか…。 決めるのはお前――なんかあの“黒いやつ”に言われた気がして身がすくんだ。 ホラーとも違う、ほかの何とも違う作法がここにはあって、ただただ読み惚れてしまった。
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芥川賞受賞作品の穴との短編3作が納められた一冊。 穴は何か常に不安な雰囲気がつきまとう作風?と言うか物語の流れが、読んでいて気持ちが解き放たれない。 そして物語が終わり読み終わっても何か釈然としない気持ちが残り、スッキリしない作品でした。 残りの2作品は別の短編のようですが、物語に出てくる人物は同じで、続編のような感じでした。 こちらも何か不安な部分がある、小山田浩子さんの作風なのか、3作全てに何かしらの不安がつきまとう物語です。 これからの作品を読んでみないと分かりませんが、ある種のこの作家の作風かどうかをまた読んで確かめてみたいと思います。
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