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翔ぶ少女 の商品レビュー

3.7

139件のお客様レビュー

  1. 5つ

    25

  2. 4つ

    46

  3. 3つ

    44

  4. 2つ

    11

  5. 1つ

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2021/03/02

ゼロ、いち、に、さん 阪神淡路大震災、見知らぬおっちゃんに助けられた3兄妹の成長物語。 命が助かっても、怪我をしたり、家族を亡くしたり、心を病んだりして、今なお苦しみながら前進する人たちがいる。 けれど皆、完全な元の暮らしではないのだと気づく。 あれから日本では、東北の地震をはじ...

ゼロ、いち、に、さん 阪神淡路大震災、見知らぬおっちゃんに助けられた3兄妹の成長物語。 命が助かっても、怪我をしたり、家族を亡くしたり、心を病んだりして、今なお苦しみながら前進する人たちがいる。 けれど皆、完全な元の暮らしではないのだと気づく。 あれから日本では、東北の地震をはじめ、いくつもの自然災害に遭い、さらに沢山の人が心身に傷を受けた。 泣いちゃいけないとニケが我慢してるのに、読んで泣いてしまった。 忘れないこと。

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2021/01/12

 ニケは失ったものへの悲しみと引き換えに、翼を得たように感じた。  震災で両親が亡くなったとき、わずか3歳だったサンクが、「心が泣いてる」と言う場面が切ない。  失ったものへの悲しみと、いま一緒にいてくれる大切な人への愛情。それをつなぐものが、ニケに生えた翼なのかな。

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2021/01/10

阪神大震災で被災し、両親を亡くした3兄妹と、震災の日に出会い、家族となった医師の「ゼロ先生」との絆の物語。 切ない物語だけど、明るく健気に寄り添いながら成長していく彼らが逞しい。 語り手は長女のニケ。「好き」という感情が湧くと、肩甲骨の辺りに痛みが走り、体にある...

阪神大震災で被災し、両親を亡くした3兄妹と、震災の日に出会い、家族となった医師の「ゼロ先生」との絆の物語。 切ない物語だけど、明るく健気に寄り添いながら成長していく彼らが逞しい。 語り手は長女のニケ。「好き」という感情が湧くと、肩甲骨の辺りに痛みが走り、体にある異変が起こる。 マハさんにしては珍しく、若干ファンタジー要素のある作品。 ニケ、兄のイッキ、妹のサンク。なんだかへんてこりんな名前の兄妹たちだけど、 悲しみを抱え懸命に生きる彼らは、好きにならずにいられない。 近くにいた、かけがえのない大切な存在。 そんな人がいなくなるなんて想像しただけでと、とても悲しい。 コロナ禍の今、なかなか大切な人に簡単に会いに行ける時代じゃなくなったけど、私も落ち着いたら会いに行こう。

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2020/12/03

震災孤児の話で、マハさんのイメージではない感じで読んでいても誰の著作か分からなくなりましたが良かったです。

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2020/11/26

長田、阪神大震災の悲劇から復興していく話。子供たちの苦悩、子供から見える大人たちも背負った苦しみ。忘れてはいけない心の傷と、そこから立ち上がれる力を表現していて勇気が湧く。

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2020/09/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

珍しく絵画ではなく、震災孤児と周囲の大人たちを取り巻くストーリー。 震災が起きたところから始まり、復興と子供たちの成長を共感しながら読み進めることができた。ただ、途中でニケの背中に羽根が生えるところに、かなりの違和感を感じてしまった。 タイトル通りといえばそうなのですが、別のストーリー展開で、ゼロ先生を救って欲しかった。 それ以外では、子供たちの逞しさ、相手を思いやる気持ち、手を差し伸べる大人たちの優しさが伝わってきて、心温まる作品でした。

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2020/08/06

阪神大震災で孤児となった幼い3人兄(イッキ)妹(ニケ)妹(サンク)と彼らを養子として引き取ったおっちゃんこと・心療内科医のゼロ先生、そしてその後輩女医の由衣先生らの微笑ましく心温まる物語り。舞台は神戸市長田区。翔ぶ少女ニケの意味が途中で分かり、びっくり!そのエピソードが無くても十...

阪神大震災で孤児となった幼い3人兄(イッキ)妹(ニケ)妹(サンク)と彼らを養子として引き取ったおっちゃんこと・心療内科医のゼロ先生、そしてその後輩女医の由衣先生らの微笑ましく心温まる物語り。舞台は神戸市長田区。翔ぶ少女ニケの意味が途中で分かり、びっくり!そのエピソードが無くても十分に感動的だが。私自身が経験したことと重なって、より心に響いた。

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2020/04/05

最初は、少し読みにくくてこれが続くのか、、と思っていたけど地震のことが書かれたページの一瞬で心を持っていかれた。 素敵な物語でした。

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2019/10/04

表紙の羽根をはやした少女の像が素敵だなと思い、内容を知らずに読んだ。 阪神淡路大震災。 朝方の強い揺れで目を覚ました記憶がよみがえる。 震源に近い神戸ではこういう事が起こっていたのだと再認識。 リアルタッチの人情ものとして読み進めていると、いきなりニケの背中に・・というのは、ちょ...

表紙の羽根をはやした少女の像が素敵だなと思い、内容を知らずに読んだ。 阪神淡路大震災。 朝方の強い揺れで目を覚ました記憶がよみがえる。 震源に近い神戸ではこういう事が起こっていたのだと再認識。 リアルタッチの人情ものとして読み進めていると、いきなりニケの背中に・・というのは、ちょっとえっ?という感じ。 しかも、生える理由を推測はされても、その後の説明が余りないというか、そのままで終わっている。 優秀な医者がそれを目撃しても、その謎を追究せず、ファンタジーとしてさらっと流すなんてことがありうるんだろうか? 例えば、村上春樹氏や小川洋子さんの文章の中でこういうことが起こっても余り不思議な感じはしないのだけど・・。うーん、どうなんだろう? 読み手としての許容量が足りないのだろうか?

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2019/11/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いっき読みでした。 内容を知らず借りて読み、 最初はちょっとびっくり。 でも最後まで読んで思ったのは、 『翼はニケだけのものだった』 ということでした。 実際には翼は生えてなくて、 彼女に芽生えた強い強い思いが 翼という形で表現されたのでは。 だから途中まではファンタジーだと思って読んでいましたが、 読み終えて、ああ、これは あの大変な日々を生き抜いた子どもたちの 成長の物語だと感じました。 そして子どもたちを守る暖かな目線の大人たちに 何度も涙しました。 ちょっとだけの登場だったけど、 佐々木のおばちゃん、大好きです。

Posted byブクログ