いつまでもショパン の商品レビュー
ミステリーのようなファンタジーのような青春群像劇のような話。前作2作と違って、ポーランドの国際ショパンコンクールが舞台で、アフガンのテロまでからんじゃったから、次は、さすがにもう苦しいかな? 岬先生のお話は。 ミステリーの謎解きは、この本の本筋ではないから、置いておくとしても、登...
ミステリーのようなファンタジーのような青春群像劇のような話。前作2作と違って、ポーランドの国際ショパンコンクールが舞台で、アフガンのテロまでからんじゃったから、次は、さすがにもう苦しいかな? 岬先生のお話は。 ミステリーの謎解きは、この本の本筋ではないから、置いておくとしても、登場人物のピアノの演奏を手を換え品を換えて、ここまで表現できるのはたいしたものですね。それを除いたら、半分くらいのページ数でかけるんじゃないかと思えるほど。
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なんともきな臭いお話でした。ショパンを語るうえではこれが必要だったのでしょう。最後のノクターンでは泣きそうになりました。中山七里の音楽表現は実際に曲を聴いているような不思議な感覚になります。
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「ドビュッシー」「ラフマニノフ」以上に、音楽描写が多く、その方面に暗い身としては、言葉を理解できないながらも、いつの間にか読み進んでいた。 唐突に出てきたアフガニスタンの戦場シーンに違和感を覚えたが、最終章で納得。現実にはあり得ない、けれどあり得るか、そんな期待感を持たせてしまう...
「ドビュッシー」「ラフマニノフ」以上に、音楽描写が多く、その方面に暗い身としては、言葉を理解できないながらも、いつの間にか読み進んでいた。 唐突に出てきたアフガニスタンの戦場シーンに違和感を覚えたが、最終章で納得。現実にはあり得ない、けれどあり得るか、そんな期待感を持たせてしまうのも、それまでの演奏シーンの説得力か。
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ミステリー部分がおいてきぼりなのに、音楽の描写と人と人との繋がりを書かれると涙が止まらなくなる不思議な作家さん。
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岬先生シリーズ3作目。今回は国際的ショパンコンテストで事件が起こる。今回は海外だし、国際的テロとか起きてるし、導入部分が別人だし…と読んでいたが、彼の成長も併せて楽しめた。そして毎回ながら自分のクラシック知識が足りないので、わかればもっと面白いんだろうな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ショパンは好きである程度曲も知っていましたが、流石に音大を出ているわけではないので、曲の細かなところは結局斜め読みになってしまってちょっと残念。まずドアノブシーンで「防水の手袋? トイレ掃除用の手袋? そうでなくてもルームキーパーさんが死んじゃう・・・」とありえなさを感じ、直後の展開で「ひとりでは重いし、誰にも気づかれずに運べないのでは?」と納得いかず、授賞式でも「大統領のそんな近距離に持ち込めるの? 警備の素人が止められる?」、「ひとりでなんでもそこまでできる?」、「テロって?・・・」、結局「うーん」と別な意味で唸ってしまいました。残念ですがすっきりしません。一方で、シリーズ物になっていて登場人物が繋がってくるのは面白いですね。
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スマホを横に置いて出てくる曲を聴きながら本を読む、なんて読み方をした。もひとつ面白さを感じられなかった。
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一気に読み終わりました。シリーズ3作目! ミステリー部分は犯人がすぐに予測できてしまうのですが、ピアノの演奏シーンが本当に怒涛で、音楽の波にさらわれるようにどんどん進んでいき、事件が起きていることを本当に忘れてしまいます。 技術的なところだけでなく、弾いてる間の演奏者や聴いている...
一気に読み終わりました。シリーズ3作目! ミステリー部分は犯人がすぐに予測できてしまうのですが、ピアノの演奏シーンが本当に怒涛で、音楽の波にさらわれるようにどんどん進んでいき、事件が起きていることを本当に忘れてしまいます。 技術的なところだけでなく、弾いてる間の演奏者や聴いている人の心の動き、ショパンの意図、メロディーの流れが、文章だけで伝わるところがすごいです。 ミステリー部分も含めると一作目が一番だけど、ピアノ描写だけなら今回が素晴らしい! ショパン、聴きたくなります。
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音楽ミステリー『さよならドビュッシー』・『おやすみラフマニノフ』に次ぐ中山七里さん3冊目を読了。 このシリーズは『ドビュッシー』が単行本で発売されて書店で平積みだった頃に衝動買いして、音楽の演奏描写がリアルで面白くて続く『ラフマニノフ』も則買いしたんです。 その後はちょっと小休...
音楽ミステリー『さよならドビュッシー』・『おやすみラフマニノフ』に次ぐ中山七里さん3冊目を読了。 このシリーズは『ドビュッシー』が単行本で発売されて書店で平積みだった頃に衝動買いして、音楽の演奏描写がリアルで面白くて続く『ラフマニノフ』も則買いしたんです。 その後はちょっと小休止してたんですが、この度久し振りにシリーズ最新作が既に文庫本になって書店に並んでいるのを見つけて、 「七里さん、いつの間に・・・」 と慌てて『ショパン』も則買い。いえいえこのシリーズの他にも次々新刊が発表されているのは知っていましたけれども、あまり発売ペースが速いと私のようなのんびり者には、着いて行きにくくなっちゃうんですねぇ。 ともあれ、この『いつまでもショパン』。やっぱり音楽の描写がとても細密で興味深い。 音の世界がこんなにも言葉で、文字で、表現できることに感動します。本当にショパンがBGMで流れているような気分になって、音楽の世界に引き込まれますね。 ジャンルはミステリーなんですが、私としては音楽小説の要素の方が強いと思っていて、謎解きや犯人捜しよりもむしろ、演奏家の心情や作曲家のひととなり、国民性や国の歴史の背景に踏み込んだノンフィクション小説の要素の強い作品だと思ってます。 そう言えばこのシリーズに登場する人物は、日本人・外国人を問わず本当に生きてそこに居そうな人間臭さが魅力です。 音楽描写の怒涛のスピード感も相まって、どんどん作品世界に引き寄せられる。 普通はミステリーだと、トリックや結末がわかってしまうと(私は)繰り返して読みたい気持ちはなくなってしまうのであまり買ってまでは読まないんですが、中山七里さんの音楽ミステリーはねー、買ってしまいますねー♪ ちょっと他のシリーズも読んでみたくなってきた!
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前回、前々回から比べると、内容、テーマがかなりへヴィで読みごたえがあった。毎回、演奏の件は曲を知らなければ知らないほど、どんな曲なのか聞きたくなるような記述。今回はショパンコンクールと言うこともあって、出てくる登場人物の演奏シーンすべてが「凄さ」のインフレを起こしがちになると思い...
前回、前々回から比べると、内容、テーマがかなりへヴィで読みごたえがあった。毎回、演奏の件は曲を知らなければ知らないほど、どんな曲なのか聞きたくなるような記述。今回はショパンコンクールと言うこともあって、出てくる登場人物の演奏シーンすべてが「凄さ」のインフレを起こしがちになると思いきや、しっかり書き分けている点にも唸った。ラスト、ちょっとやり過ぎかつベタすぎな感も否めないが、よく知っている楽曲であるがゆえに、頭の中でノクターンが回り始めて、ついつい涙ぐんでしまった。どんでん返し、伏線回収も、「ドビュッシー」程ではないけど良かった。このシリーズはなんだかんだ言っても好きだな。
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