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ぼくは戦争は大きらい の商品レビュー

3.7

18件のお客様レビュー

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2024/10/23

ランニング中や家事の間に愛聴しているラジオ「コテンラジオ」。 そこで、取り上げられた「やなせたかし」。 アンパンマンの生みの親であることは言わずもがな。若かりし頃に徴兵され、日本兵として、太平洋戦争に従軍していたことは全く知りませんでした。 太平洋戦争に関わりのある「やなせたか...

ランニング中や家事の間に愛聴しているラジオ「コテンラジオ」。 そこで、取り上げられた「やなせたかし」。 アンパンマンの生みの親であることは言わずもがな。若かりし頃に徴兵され、日本兵として、太平洋戦争に従軍していたことは全く知りませんでした。 太平洋戦争に関わりのある「やなせたかし」によって生み出された「ぼくは戦争は大きらい」。読まない理由がありませんでした。 冒頭でやなせさんが述べています。 「人間は、過去を忘れてしまうと同じ失敗を繰り返す生き物です。」 だから、戦争がどのようなものであるか、戦争経験者が少なくなってきた日本人に向けて、やなせさんが語りかけてくれています。 やなせさん曰く、「飢え」と「欲」が戦争の原因だそうです。 確かにお腹が空くと、普段なんてことないことにイライラしてしまいます。 足りているのに、もっと欲しいと思う疾しい「欲」が、他人からモノを奪おうとする原動力になるのかもしれません。 「やなせたかし」から受け取ったバトンを今の世代、そして、次の世代に渡していきたいと思います。

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2024/06/01

あのアンパンマンの作者 やなせたかし氏の自伝。 インタビューをまとめた本のようです。 図書館で、星野富弘さんの隣にあって、目にとまったので借りました。 アンパンマンの作者なので、平易な表現で子供に向けたメッセージ色が強い本でした。 やなせさん個人の戦争体験をそのまんま書かれ...

あのアンパンマンの作者 やなせたかし氏の自伝。 インタビューをまとめた本のようです。 図書館で、星野富弘さんの隣にあって、目にとまったので借りました。 アンパンマンの作者なので、平易な表現で子供に向けたメッセージ色が強い本でした。 やなせさん個人の戦争体験をそのまんま書かれてます。 2年ほど、中国にいたようです。そこまで激戦地にはいなかったようで、大きな戦闘もなく終戦を迎えたようでした。 2013年の4〜6月に取材され、その年の10月に94歳で亡くなられたので、貴重なインタビューになったようです。 日本でアンパンマンを知らない人、いないのではないかと思うほど、多くの人に愛されているアニメ。 時を経て、これからも愛と勇気をあたえていくのだろう。 ウクライナ、イスラエル、いまだになくならない戦争…。武器商人…一部の利益…儲かる人がいる現実…。 でも、でも、 戦争のない時代が来ると信じたい。 これだけ、情報であふれた時代… 情報統制、思想統制ができなくなっていくだろうと思うと、そんな時代が来るだろうと信じたい。

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2023/07/08

やなせたかし さんの戦争体験に絞って聞き取りしたものを、編者による「ことばの手引き」という注記を付して書籍化したもの。 やなせさんが亡くなる年 2013年4月〜6月に行われたそう。 もう晩年、敗戦からも70年弱経過してのことで、記憶もあいまいなところもあるだろうし、またやなせさん...

やなせたかし さんの戦争体験に絞って聞き取りしたものを、編者による「ことばの手引き」という注記を付して書籍化したもの。 やなせさんが亡くなる年 2013年4月〜6月に行われたそう。 もう晩年、敗戦からも70年弱経過してのことで、記憶もあいまいなところもあるだろうし、またやなせさんのユーモアある語り口もあり、残酷な悲惨な話しではなく、さらりとした印象。ただ、さらりと語られていてもやはり戦争。戦闘で死の危機にもさらされ、仲間も失っている記述もあるので、そのあたりは史実にあたるなど読む側の補完力が必要。 ただ、やなせさんの「ぼくは戦争は大きらい」という思いや、ユーモア交えての批判精神は感じられる。 冒頭にでてくる、やなせさんが招集されたときに、ご家族が、きっと逃げて帰ってくるに違いないから、と憲兵に見つからないように逃がす相談をした、というくだりを読んで、やなせさんの自由な精神はそんな環境だからこそ育まれたのだな、と感じました。

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2022/12/02

#ぼくは戦争は大きらい #やなせたかし #小学館 #読了 戦争を体験した人が高齢になっていく。思い出したくないという理由で語らない人もいるという。やなせさんもその一人だった。今こそ再び同じ過ちを繰り返さぬよう、知ろうとする時じゃないだろうか、と読了してさらに思った。風化させてはい...

#ぼくは戦争は大きらい #やなせたかし #小学館 #読了 戦争を体験した人が高齢になっていく。思い出したくないという理由で語らない人もいるという。やなせさんもその一人だった。今こそ再び同じ過ちを繰り返さぬよう、知ろうとする時じゃないだろうか、と読了してさらに思った。風化させてはいけない。

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2022/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

・高知県のやなせたかし記念館(アンパンマンミュージアム)でやなせたかしさんの略歴を知って興味が出て読んでみた。 ・純粋なやなせさんの戦争体験ということで、政治的な主張や考察等は無いのである意味安心して読めた。 ・悲惨は戦争体験本はたくさんあるが、この本は純粋に著者の体験ということで、もちろん大変な体験をされているのだが、大きな戦闘やシベリア抑留のような捕虜体験等は無く、地味といえば地味だが、リアルな一つの戦争体験を垣間見ることができた。 ・最も感じたのは、人間にとっての「娯楽の重要性」である。昨今、エッセンシャルワーカーといった言葉があるが、娯楽・エンターテイメント・文化こそ、人間にとって不可欠な活動だと思い知らされる。また、著者の持つ「人を楽しませたい」という精神やユーモアを垣間見ることが出来て、こういう人間こそが集団にとって最も価値のある人間の一人であり、それは戦時中でも戦時中ではなくても変わらないのだと実感した。 ・戦争体験としては、中国の福州というところで戦闘に入るために村に住み込んだらしいが、このへんの事情がよく分からない。。無理やり占領したということだろうか、だが、村人とは関係は良好だったようで、どういう関係性なのか。しかも福州の村人は戦争中であったことを知らなかったらしい。どういう状態・・?

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2021/10/05

馬に蹴られて前歯をおったり、やたらと殴られる軍隊での生活。やなせ先生のユーモアのあるお人柄のお陰か戦争体験なのにどこかあたたかい気持ちで読むことができました。万事塞翁が馬。何が幸せに繋がるか分からない…としみじみ感じました。

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2021/01/23

戦争の最中にも、仲間との盃の時間や敵国で現地の人々との友好関係があったことなど、今まで焦点が当てられていなかった戦争中の人々の生活が正直に書いてあってびっくりすると同時に興味深かった。そしてそれと共にどれだけ戦争が酷いものかをリアルに書いていたから今までで一番読みやすく、心に響く...

戦争の最中にも、仲間との盃の時間や敵国で現地の人々との友好関係があったことなど、今まで焦点が当てられていなかった戦争中の人々の生活が正直に書いてあってびっくりすると同時に興味深かった。そしてそれと共にどれだけ戦争が酷いものかをリアルに書いていたから今までで一番読みやすく、心に響く戦争の本だった。やなせたかしさんのユーモアは素晴らしい。

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2016/08/10

2013年に94歳で亡くなった『アンパンマン』の作者、やなせたかし氏。彼は1915年に召集を受け、その後上海郊外で終戦を迎えています。子どもの頃から団体行動の得意ではなかった彼が召集され、親族の間では脱走してきたらどう匿うかを真剣に話し合ったというエピソードも。しかし、辛い中にも...

2013年に94歳で亡くなった『アンパンマン』の作者、やなせたかし氏。彼は1915年に召集を受け、その後上海郊外で終戦を迎えています。子どもの頃から団体行動の得意ではなかった彼が召集され、親族の間では脱走してきたらどう匿うかを真剣に話し合ったというエピソードも。しかし、辛い中にも何か楽しみを見出せた彼は、軍隊の中で要領よく過ごすことができました。その一方で、海軍で特攻に志願した弟との別れもありました。その彼に捧げた詩「おとうとものがたり」は詩人谷川俊太郎に称賛されたほどだったそうです。やなせ氏は戦争の原因の一つを飢えと考え、『アンパンマン』の作品の中で、分け与えることで飢えはなくせるというメッセージを伝えようとしました。彼の戦争体験記にはユーモアの中に軍隊や戦争そのものに対する批判がこめられています。そんなラストメッセージをこの機会にどうぞ。

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2015/02/01

人を殺す戦争は嫌いです。一度戦争したら、みんな嫌いになりますよ。本当の戦争を知らないから戦争をしろ、とか、戦争をしたいと考えるのです。 なんだか、このところ世の中全体が嫌なものはみんなやっつけてしまおう、というおかしな風潮になっているような気がしてなりません。

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2014/09/13

アンパンマンの作者、やなせたかしさんの戦争体験談の本。こういう戦争体験談は個人でも残したほうがいいと思う今日このごろ。祖母から満州にいたころはどうのこうのという話をたまに聞くけど、ほとんど覚えてない自分。 ニコニコ動画のシリアスなアンパンマン動画なんかに『やるせないたかし』という...

アンパンマンの作者、やなせたかしさんの戦争体験談の本。こういう戦争体験談は個人でも残したほうがいいと思う今日このごろ。祖母から満州にいたころはどうのこうのという話をたまに聞くけど、ほとんど覚えてない自分。 ニコニコ動画のシリアスなアンパンマン動画なんかに『やるせないたかし』というタグがつくことがあるけど、弟から海軍の特別任務につくことになったということになった時に、やるせない気もちになったとのこと。後、『アンパンマンのマーチ』は弟に捧げられた歌ということをネットでよく聞くけど、やなせさん自身はそんなつもりで書いたわけではなかったものの、無意識で弟のことを思ってたかもしれないというようなことが書いてあった(実際は"それだけ、弟と最後の言葉を交わした記憶が深く残っていたのでしょう"と書かれていたけど、そう読み取れる)。 ところでこの本、インタビューした時にやなせさんの話だと矛盾が生じるところがあったらしく、そういうところは原稿にまとめた上で後で確認する予定だったらしい。実際、この本の解説にはやなせさんの話についての補足的なことも書かれてあった。

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