かわいそうだね? の商品レビュー
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「かわいそうだね?」 私ならそれは許せないなぁ…と思いながら読み進めた。 でも好き過ぎて、許す理由を探して 自分で言い聞かせてしまうってのも恋愛にはあるよなぁ、と。 最後はスッキリ。 「亜美ちゃんは美人」 美人な亜美ちゃんと一緒にいるさかきちゃん。 こちらが特に印象に残った。 亜美ちゃんばかりに視線があつまり サークルの飲み会で名前をちゃんと覚えてもらえなかったり酷い扱いを受けたり、 さかきちゃんと一緒にもやもやしながら物語は進む。 そして終盤、亜美ちゃんがさかきと崇志を選んだ理由が考えてもみないことだった。 私は亜美ちゃんのような立場を経験することはないけど、 こういうこともあるんだ。 でもあの人がなぜこの人?みたいな現象は確かに見かけるなぁ。 そして驚いたのがさかきちゃんの名前。 女友達の中で、苗字で呼ばれる子と(下の)名前で呼ばれる子のキャラ(周りからの扱い)の違いってあるな…と。 深く女性の関係性に踏み込んでいて興味深かった。
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この主人公アホなのか?と終盤まで思っていたが、最後自分の気持ちをぶちまけて痛快だった。彼氏が最初から最後まで殴ってやりたかった。
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二つの物語で構成されていたけど、後半の「亜美ちゃんは美人」がすこぶる面白かった。私は学生生活を通して、類は友を呼ぶというより、意図的に人は外見で友達を決めるっていうことがわかった。周りから見れば、誰もが羨む憧れの対象、人生何不自由なく暮らしていけるだろうと見られるかも知れないけど...
二つの物語で構成されていたけど、後半の「亜美ちゃんは美人」がすこぶる面白かった。私は学生生活を通して、類は友を呼ぶというより、意図的に人は外見で友達を決めるっていうことがわかった。周りから見れば、誰もが羨む憧れの対象、人生何不自由なく暮らしていけるだろうと見られるかも知れないけど、恋人からも友達からもステータスとしてしか扱われない辛さは周りが思うより厳しいものなんだろうな。だから最後の終わり方は個人的に凄くハッピーエンドだと思うし、何よりいっつも比べられた主人公の成長も見られて良かった。周りからの態度の差から表れるルッキズム社会の残酷さが、美人な亜美ちゃんと常に比べられる主人公のリアルな感情を通してよく描かれていてそこも共感した。
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綿谷りさは合わないから読まないと決めてたのに、家族間で読んだ本を回してるから、ついつい読んでしまった。 起承転結のない 1人語りのような作風が、私には無理。 女性の心情を描いているから、ある世代の女性には共感できて、ツボなのかも とは思う。 でも、こんなに切りとられて 1人語り...
綿谷りさは合わないから読まないと決めてたのに、家族間で読んだ本を回してるから、ついつい読んでしまった。 起承転結のない 1人語りのような作風が、私には無理。 女性の心情を描いているから、ある世代の女性には共感できて、ツボなのかも とは思う。 でも、こんなに切りとられて 1人語りされてもなぁ。 自分から、日常から別の世界に飛ぶのが,私の読書の楽しみ。
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今の年齢だからか「わかるわかる」と共感できる点もあり、女性同士の関係で「こういう見方ができるのか」と新しい発見もあり。2つの作品とも面白く、一気に読み終わりました
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百貨店で働く樹里恵は隆大という帰国子女の彼氏ができ誇らしく幸せな毎日を送っていたが、ある日龍大が元カノのアキヨを家に住まわせたいと相談してくる。 アキヨは隆大とともにアメリカから帰ったが職がなくお金も住む場所もなくて困っているし、身内のような存在だから助けずにはいられないという。 本当は反対したいが嫌われたくない樹里恵は、寝る場所を別にする・就職が決まったら出ていくなどの条件をつけて同棲をしかたなく許可する。 アキヨのことを可哀想と思い込んでみたり、同僚や英会話講師に相談したりして、樹里恵なりに心の折り合いをつけようと努力する。 しかし、堪えきれずに二人の住む家を当然訪問したり、隆大のメールを覗き見したりするうちに、ついに 樹里恵は耐えかねてアキヨと正面対決する。 (かわいそうだね?) さかきちゃんは高校の入学式で亜美ちゃんというとても可愛い子に声をかけられる。 周りからの羨望の眼差しを受け、この子と友達になることはメリットになると判断して付き合うようになりのちに親友となる。 しかし、いつも比較されて自分が劣って見えること・亜美ちゃんはちやほやされ慣れているため天然で全く悪気がないことに徐々に嫌気がさしてきた。 別の大学に進んだ亜美ちゃんはわざわざインカレとして同じサークルに入ってきたが、さかきちゃんも彼氏ができたことで心に余裕ができ、適度な距離で付き合えるようになった。 その後、就職し疎遠になった二人だが、亜美ちゃんから彼氏を紹介したいと連絡を受ける。 歴代の彼氏は皆かっこよく優しそうな人だったため期待して会ってみると、その男は予想と全く違う見た目・振る舞いをし、さかきちゃんを驚愕させる。 (あみちゃんは美人) どちらの話もどちらかといえばそりゃ主人公に共感したが(アキヨや亜美ちゃんには当然できない)それでも出てくる人物誰にもいまいちなりきっては読めなかった。 それは、私がサバサバキャリアウーマンでも、ハキハキして弱い子を守ってあげるキャラでも、天然人たらしでも、高嶺の花でちやほやされ慣れているわけでもないからだろう。 それでも、女子なら(特に女子校出身ということもあり)ほとんどの人があるある〜と思いながら読める話だと思った。 1作目はまず、隆大が一番むかついた。 いくら帰国子女だからって元カノと同棲したいとか、元カノを身内のように扱う時点で無理。 ここは日本、郷に入っては郷に従え。 女の嘘にまんまと騙されて、はっきりと断れず二人の女を中途半端に囲って、今後もいろんな苦労しそうだから絶対結婚したくないタイプ。 アキヨは天然でやっているとしたら嫌いなタイプの女すぎたけど、なんとしても隆大を仕留めたいという執念と打算での行動とわかって逆にちょっと好感。 ここまで大胆に遠慮なくアピールできる女は強い。 樹里恵も途中までは猫をかぶっていたが、最後に関西弁を解放してやりたい放題ぶちかましてくれてスッキリした。 2作目は、入学式で容姿や立ち振る舞いを見定めあって素早くカースト内での立ち位置を決める感じに覚えがありすぎて苦しくなった。 そして、可愛い子といることがステータスになること、損得で友達付き合いをすることがあるのもよくわかる。 途中まで亜美ちゃんにイライラしたし、結婚相手がなんでこんなやつ?と思いながらも自身の過去の色々を亜美ちゃんに重ね合わせてざまあみろと思ってしまった性格の悪い私だけど、なぜ亜美ちゃんが今の彼氏を選んだか、さかきちゃんと親友でい続けたかがわかった瞬間に見方が180度変わった。 美人には美人の苦労があるんだなあ。 2作とも後半の追い込みが気持ち良すぎて、久しぶりに前のめりにページをめくってあっという間に読み終えてしまった!
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女友達の話を聞いているような感覚で共感したり嫌だわー!と思ったりしながら読めた。 彼氏の家に元カノが住むとかありえない。でも主人公が自分を納得させるように動くのが健気だった。違和感を感じても、あれ?自分がおかしい?と思ってなんとか納得させようとするのも、だけど不満が溜まっていくの...
女友達の話を聞いているような感覚で共感したり嫌だわー!と思ったりしながら読めた。 彼氏の家に元カノが住むとかありえない。でも主人公が自分を納得させるように動くのが健気だった。違和感を感じても、あれ?自分がおかしい?と思ってなんとか納得させようとするのも、だけど不満が溜まっていくのもわかりすぎる。だから、最後想像していた以上に荒れてくれてほんとうにスッキリした!!大阪弁のガラの悪さもめちゃくちゃ良いスパイスだった。 自分はきっとそこまでの行動はできないから、おなことが起こったら溜めすぎる前に早く別れるようにしようと思う。
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彼氏が元カノと一緒に住んでるなんて嫌すぎる!! 自分を認めてくれない人を好きになる気持ち、少しわかる気がした…自分が恵まれていながらも、孤独な気持ち…
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うわ、おもしろいと終わった後で声を出したくなった。途中までは「もーーーー!全然わからん!」って感じだったのだけど、ラストスパートにかけて、ぐわっと急加速していって、はあ……読んでよかったとアトラクションに乗った後のような感覚を覚えました。
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元カノと一緒に住む彼氏…気づいたらなんだか主人公の女友達になったみたいな気分で読んでいた。終わり方も良かった。 二編目の『亜美ちゃんは美人』が特に気に入りました。好きなセリフが複数ある。幸せって何か、恋って何か、どんな人が一番綺麗だと思うのか…最後は泣いてしまいました。
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