若者よ、マルクスを読もう の商品レビュー
久々に内田先生の本。 まあ読みものとしてはいいのではないだろうか。マルクスくらい読んでおかないと....
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後半にかけて内容が難しくなっているように感じ、ちゃんと読めていないのでもう一回読みたい。前書きから伝わってくる2人のマルクス愛が、この本の中で正直いちばん印象に残っている。笑
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20代のマルクスが残した書物を、内田樹と石川康宏が往復書簡の形で読み解く本。 石川氏による専門家ならではのしっかりとした解説と、内田氏による極限まで噛み砕いた説明のバランスが良く、知識がなくても読んでいて楽しめた。 「AがBであるのではなく、BがAなのだ」(内田氏書簡、p.218...
20代のマルクスが残した書物を、内田樹と石川康宏が往復書簡の形で読み解く本。 石川氏による専門家ならではのしっかりとした解説と、内田氏による極限まで噛み砕いた説明のバランスが良く、知識がなくても読んでいて楽しめた。 「AがBであるのではなく、BがAなのだ」(内田氏書簡、p.218)という修辞に代表されるように、既存の枠組みそのものを問い直すマルクスの姿勢はとても魅力的だと思ったし、読んでみたくなった。古典的なテキストを読むことの醍醐味を感じることができる本。
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誰の思想でも年月の経過による変遷があるのは当然で、それはわかってはいる。しかし、門外漢がマルクスの思想を理解しようとすると、どうしても様々な時代に展開された考え方をひっくるめて「これがマルクスの思想です」と言えるようなものを求めてしまい、結局よくわからなくなってしまう。その点、こ...
誰の思想でも年月の経過による変遷があるのは当然で、それはわかってはいる。しかし、門外漢がマルクスの思想を理解しようとすると、どうしても様々な時代に展開された考え方をひっくるめて「これがマルクスの思想です」と言えるようなものを求めてしまい、結局よくわからなくなってしまう。その点、この本はマルクスの著作を年代順にとっつきやすく紹介していてくれるので、ありがたい。石川の強烈なマルクス愛にややひきそうになるが、そこに挟まれる内田の文章がよい箸休めとなって、最後までおもしろく読める。ちなみに、高校生が読めるような本にした、とのことだが、普通の高校生には無理な気がする。
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小説ではない本が久しぶり。 マルクスは読んだことない。 今年65の親父の時代はケインズが主流で、マルクスはやらなかったって。 そんなマルクス。 全然基礎知識なし。 共産主義の源流ってくらい。 でも、この本はそうじゃない現状の問題点に向き合い、自分の頭で考えた人の話。 流されて日々...
小説ではない本が久しぶり。 マルクスは読んだことない。 今年65の親父の時代はケインズが主流で、マルクスはやらなかったって。 そんなマルクス。 全然基礎知識なし。 共産主義の源流ってくらい。 でも、この本はそうじゃない現状の問題点に向き合い、自分の頭で考えた人の話。 流されて日々を送っている自分は背筋が伸びる思いがした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
共産主義が敗北したかにみえる現代に、マルクスを読む意義とは何か?それは彼が残した主張やその結果にあるのではなく。マルクスという天才が世界をどのように観てどのように発想したのか、というプロセスを知ることにあるという。世界中を熱狂させ、歴史の中で大きな影響力を持った彼の思想がどのような思考回路から生まれたのかを知ることこそが、答えのない現代を生きるための武器となることを、この二人の著者は心から信じている。10代、20代で読むべだった。答えが出てしまう前に…(それは危険な毒だったかもしれないが)。
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フランス文学研究者で思想家の内田樹と、マルクスの思想に造詣の深い石川康宏の2人が、それぞれの思うマルクスのおもしろさについて語り合った往復書簡形式の本です。取り上げられているのは、『共産党宣言』『ユダヤ人問題によせて』『ヘーゲル法哲学批判序説』『経済学・哲学草稿』『ドイツ・イデオ...
フランス文学研究者で思想家の内田樹と、マルクスの思想に造詣の深い石川康宏の2人が、それぞれの思うマルクスのおもしろさについて語り合った往復書簡形式の本です。取り上げられているのは、『共産党宣言』『ユダヤ人問題によせて』『ヘーゲル法哲学批判序説』『経済学・哲学草稿』『ドイツ・イデオロギー』で、『資本論』などは続巻で扱われるとのこと。 まずは石川が、それぞれの著作の内容にある程度即した形で解説をおこない、次に内田が大胆におもしろいところを語るという構成になっています。ただ、マルクスの思想そのものよりも、現実の問題に向き合った思想家マルクスその人のおもしろさが前面に押し出されているような印象があり、マルクスの思想の入門書としては、あまり親切とは言えないように思います。
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内田樹先生が冒頭で「哲学することで客観的な利益を得ることは思想の副産物でしかなく、哲学の醍醐味は彼らの思考を知ることそのものの楽しさ」というような内容を言ってくれる。本書を購入したのは、その一言に感化されたからと言っても過言ではない。 私はもうマルクスの著作からその原文まで読...
内田樹先生が冒頭で「哲学することで客観的な利益を得ることは思想の副産物でしかなく、哲学の醍醐味は彼らの思考を知ることそのものの楽しさ」というような内容を言ってくれる。本書を購入したのは、その一言に感化されたからと言っても過言ではない。 私はもうマルクスの著作からその原文まで読んでいるが、それでも内田先生や石川先生の解釈や談話には知的好奇心を刺激された。勉強のやる気がでないときにまた読もうと思う。
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最近(2014年の暮れ)本屋で「マルクス」や「資本論」という言葉がタイトルにつく本が増えている。 世界中の人が資本主義に対してうっすらと違和感を持ち始めているからだろうか。トマ・ピケティの「21世紀の資本論」が世界的に売れているらしいが、これも経済格差について論じている。 社会...
最近(2014年の暮れ)本屋で「マルクス」や「資本論」という言葉がタイトルにつく本が増えている。 世界中の人が資本主義に対してうっすらと違和感を持ち始めているからだろうか。トマ・ピケティの「21世紀の資本論」が世界的に売れているらしいが、これも経済格差について論じている。 社会主義とか共産主義というのは歴史上、成功している例がないためにネガティブな印象を持ちがちだが、対義語である資本主義が必ずしも正義かというとそれは盲目的すぎる。 内田樹さんと石川康宏さんの往復書簡という形で交互に書かれている。 正直言って石川さんのほうはちょっと固くて難しい。(正確な説明なのだろうと思うが) 一方内田さんのほうは軽くて読みやすい。(薄っぺらいのかも知れないが) 青年期マルクスの代表作を取り上げている本作。若いエネルギーと、世界を変えなければいけないという使命感をひしひしと感じる。 取り上げられている著作 『共産党宣言』 『ユダヤ人問題によせて』 『ヘーゲル法哲学批判序説』 『経済学・哲学草稿』 『ドイツ・イデオロギー』 自分もマルクスについて誰かと語らえるくらいになりたい・・・と思いました。というのが現時点での感想。 続編も文庫化された時にもう一度読み返してみようと思う。 — memo: 44 「共産主義者は、これまでの一切の社会秩序を強力的に顚覆することによってのみ自己の目的が達成されることを公然と宣言する。(中略)万国のプロレタリア団結せよ!」※『共産党宣言』より 79 反ユダヤ的な感情はヨーロッパ世界においてはごく自然なものでした。それは、キリスト教がユダヤ教から「分派」した宗教として登場してきたから当然のことです。(中略)彼らがもともと足していた「母体」が腐りきっていて、使い物にならないものであることを主張しなければなりません。 179 つまり共産主義は、理想の国(ユートピア)の手前勝手な設計図から生まれるものではなく、資本主義がもつ問題をひとつひとつ解決していったその先に、結果として形をさだめるものとなる 202 「哲学者たちは、世界をさまざまに解釈しただけである。肝要なのは、世界を変えることである。」 211 「かれらがなんであるかは、かれらの生産と、すなわちかれらがなにを生産し、またいかに生産するかということと一致する」※『新訳 ドイツ・イデオロギー』より 『ドイツ・イデオロギー』史的唯物論を「ひとこと」で言えば、これに尽くされる。
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対談形式ではなく往復書簡。すらすら読めるような本ではありません。 とはいえ、「マルクスを読むと、頭がよくなる」という感覚は読んでいくと少し分かります。 共産主義は失敗したものだから読んでも仕方ない、なんていう考えは本当に勿体ない。難しいことは分からなくても、元気が湧く本でした。 ...
対談形式ではなく往復書簡。すらすら読めるような本ではありません。 とはいえ、「マルクスを読むと、頭がよくなる」という感覚は読んでいくと少し分かります。 共産主義は失敗したものだから読んでも仕方ない、なんていう考えは本当に勿体ない。難しいことは分からなくても、元気が湧く本でした。 まえがきと『共産党宣言』くらいまで読んでマルクスの情熱と知性に引き込まれたら、実際のテキストをパラパラ見ながら石川先生のパートを読んでみるのがいいかもしれません。内田先生のパートはいつも通りなので、さきに全部ざっと読んでしまうのも手。
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