東京百景 の商品レビュー
「火花」、「劇場」に続き又吉さん三冊目。 どうやら私は又吉さんの文章が、かなり好きなようです。 ご自身の東京での思い出を綴られているのでかなり内に、内に向かっている内容なのだけど、時に晴れやかに時に俯瞰して、時に皮肉たっぷりに、時に苦しみながら描かれる東京の風景に重なる又吉さんの...
「火花」、「劇場」に続き又吉さん三冊目。 どうやら私は又吉さんの文章が、かなり好きなようです。 ご自身の東京での思い出を綴られているのでかなり内に、内に向かっている内容なのだけど、時に晴れやかに時に俯瞰して、時に皮肉たっぷりに、時に苦しみながら描かれる東京の風景に重なる又吉さんの心の風景は、私自身に土地勘がないのが少し残念な気はするけれど、初めから最後まで私の心を捉えて離さず、ああこれは何度も繰り返し読む本になるな、と感じました。 申し訳ないが彼のネタを一度も面白いと思ったことはなかったし、本書に出てくるネタのシーンも文章だけでこちらが恥ずかしくなるほどなのに、それが本になるとまぁ、笑いを堪えるのが困難なほど面白くて、これだけ厄介で難しい人だけど私にとって好きにならずにはいられない強烈な個性を放っていました。 売れなかった頃、売れてから、日常の中に注がれる彼ならではの視線、「火花」や「劇場」のネタ元であろう、また、先輩芸人、後輩芸人との、やはり普通の人とはかなり乖離した感覚や、それでも胸が熱くなるエピソード、拘り、喜び、苦しみ、後悔、やり切れなさ。 様々な思いが活字から凄いエネルギーを持って届いてきて、心は常に揺さぶられ続けて、泣いたり笑ったり忙しい読書でした。 彼の作品をもっと読みたい。
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大都会の片隅、下町の喧騒を横目に侘しさを背負いながら徘徊する咆哮する。喜びや悲しみが訪れる生活はそこからどう変わっていくのだろう、変わらないようで変わる日常に悔恨と当てのない希望が背中をそっと押してくれる。卑下しても引き返さない筆者に好感を持つ。安穏とはかけ離れた東京は何時も様々...
大都会の片隅、下町の喧騒を横目に侘しさを背負いながら徘徊する咆哮する。喜びや悲しみが訪れる生活はそこからどう変わっていくのだろう、変わらないようで変わる日常に悔恨と当てのない希望が背中をそっと押してくれる。卑下しても引き返さない筆者に好感を持つ。安穏とはかけ離れた東京は何時も様々な人々を呑み込んでいく。恐ろしくもあり優しくあり続ける奇妙な風景。
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大好きな又吉さんの原点となった作品。 又吉直樹エッセイ集。 東京の100の景色とその思い出が又吉節全開で解説されています。 東京の雑踏と喧騒を又吉直樹独特の視点で表現し、美しく言い表されています。 笑えて、どこか心がぎゅっとするエッセイです。 おすすめです。 「僕の憂鬱も一...
大好きな又吉さんの原点となった作品。 又吉直樹エッセイ集。 東京の100の景色とその思い出が又吉節全開で解説されています。 東京の雑踏と喧騒を又吉直樹独特の視点で表現し、美しく言い表されています。 笑えて、どこか心がぎゅっとするエッセイです。 おすすめです。 「僕の憂鬱も一緒に踏んでおくれ。」
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どうして芸人になろうとしたのか不思議になるキャラクターだが、今となっては、立ち位置を確保し、独自路線を歩んでいくことができ、一口で芸人といっても、さまざまなのだなぁと。
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知ってる土地が出てくると嬉しかった。いろんな街に住みたいと思った。又吉のダサいところが自分のダサいところに似ていて、恥ずかしくなった。どんな時でも、人目を気にしないで堂々と道を歩けるようになりたいなと思った。自分が尊敬できる人を見つけたい。
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第二図書館補佐と同じ話がちょこちょこでてきて、やっぱりクスッとなり心地よく読めた。寝る前のおともに調度いい感じ。パンサー向井とのやりとり、おもしろい。子どもの頃からちょっとぶっ飛んでる人なんだなぁ。ルパンは今度行ってみたい。
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49の仙川の夜が最高に好き 東京の名所を又吉先生の思い出とともに語られる短編集。 テレビで見る独特の雰囲気がそのまま文面に出てるけどもっと雄弁。 お金がなくても楽しく生きている又吉先生が見えて楽しかったし、それを伝える言葉の選びも好きだな。
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とても素敵な一冊でした。 1章から100章までクスクス笑いながら読んだ。76章だけ少し泣いてしまった。
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2021.10.18 再読。何度読んでも良い。 素敵なエッセイ。彼の目を通して見る東京がすごく新鮮。
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第2図書系補佐は面白かったのでその流れで読んだ。 個人的にこの本の面白さが分からなかった。 読んでてもページが進まなかったので、途中で読むのをやめてしまった。 合わなかった。
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