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人はなぜ集団になると怠けるのか の商品レビュー

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23件のお客様レビュー

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2016/11/26

集団になると個人でやった場合より一人当たりのパフォーマンスが落ちるというのは意外だった 無意識的に行われているため防ぐのは難しい 社会的補償によってパフォーマンスが上がる場合もある

Posted byブクログ

2015/09/03

社会的手抜きについて教科書で説明するなら1ページで終わる。そのトピックを多くの視点から語り,関連概念の説明や日常的視点からの解説が多く含まれる。最終章の社会的手抜きに対する対策はその現象に困っている人は参考になる。

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2014/07/02

釘原直樹『人はなぜ集団になると怠けるのか 「社会的手抜き」の心理学』中公新書、読了。一人でできないことでも集団になればできるから、会社や組織が成立する。しかし集団で仕事をすれば個人の資質は百%発揮され、その総量の和になるのか。答えは否だ。これを「社会的手抜き」という。 曰く「個...

釘原直樹『人はなぜ集団になると怠けるのか 「社会的手抜き」の心理学』中公新書、読了。一人でできないことでも集団になればできるから、会社や組織が成立する。しかし集団で仕事をすれば個人の資質は百%発揮され、その総量の和になるのか。答えは否だ。これを「社会的手抜き」という。 曰く「個人が単独で作業を行った場合にくらべて、集団で作業を行う場合のほうが1人当たりの努力の量(動機づけ)が低下する現象を社会的手抜きという」。 社会的手抜きは、所謂会社に代表されるビジネス世界にのみ限定されるものではない。非効率的な会議から選挙の低投票率、スポーツの八百長に至るまで私たちの生活世界のあちこちで散見される出来事である。 本書は「社会的手抜き」のメカニズムを、多彩な心理学的実験結果から明らかにする。 社会的手抜きとは「悪」なのか。この世から嘘を無くすことが不可能なように、話はそう単純ではない。社会的手抜きによって集団や組織は維持されるし、個人は息苦しさのストレスから解放されるからだ。 一般的に、社会は勤勉を奨励し社会的手抜きを押さえようとする規範が強く、その圧力を受けている。確かに社会的手抜きは望ましくはないだろう。しかし、その多面性までをも否定することは、人間とその共同体の全体性を損なうことにもなるだろう。多角的にその功罪を検証する本書は、人間理解を一新する。

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2014/06/01

2014年4月青山ブックセンターでグループ・ダイナミックスの本を探していて出会う 授業やクラスの活動の中でグループワークと取り入れたいと思って購入。 グループで取り組むべき課題を成果の出し方で分類し、手抜きの起きやすさとその原因について説明していたところは具体的でためになった。...

2014年4月青山ブックセンターでグループ・ダイナミックスの本を探していて出会う 授業やクラスの活動の中でグループワークと取り入れたいと思って購入。 グループで取り組むべき課題を成果の出し方で分類し、手抜きの起きやすさとその原因について説明していたところは具体的でためになった。 とにかくグループワーク(共働)という風潮に対して、私自身が課題に対して適切な学習方法を提供すべきという考えをもてたことは収穫だった

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2014/04/03

○心理学者の釘原氏の著作。 ○「どうして人は怠けるのか」をテーマに、数々の調査研究をまとめ、「怠ける」原理についてまとめたもの。 ○いろいろな調査を紹介しており、読み物として面白かった。 ○ホームアンドアウェーのところは、イメージしていた結果と違ったので意外に思った。 ○一番印象...

○心理学者の釘原氏の著作。 ○「どうして人は怠けるのか」をテーマに、数々の調査研究をまとめ、「怠ける」原理についてまとめたもの。 ○いろいろな調査を紹介しており、読み物として面白かった。 ○ホームアンドアウェーのところは、イメージしていた結果と違ったので意外に思った。 ○一番印象的だったのが「腐ったリンゴの取扱い」で、実際の社会では、腐ったリンゴをどうするかが特に難しいなと思った。

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2014/03/17

なぜ人は集団になると怠けるかを中心に関連する行動分析の話、生活保護の問題、仕事中のインターネット私的利用、スポーツなどに広がり思っていたよりは楽しく読める。 チームで働いている私にとって、最近のチーム内の行動の理解が、深まったなと思う文章が幾つかあり、その感覚は面白かったな。 ...

なぜ人は集団になると怠けるかを中心に関連する行動分析の話、生活保護の問題、仕事中のインターネット私的利用、スポーツなどに広がり思っていたよりは楽しく読める。 チームで働いている私にとって、最近のチーム内の行動の理解が、深まったなと思う文章が幾つかあり、その感覚は面白かったな。 【学び】 社会的手抜きが生じやすいシーン:評価可能性が低く、自分のパフォーマンスが自分の報酬とならない場合、自分が努力しても集団全体のパフォーマンス向上に殆ど役に立たない場合 集団でブレーン・ストーミングを行って出た意見より、単独でアイディアを出した作業の方が、多くの良いアイディアが出た。 ブレーン・ストーミングは集団のメンバーに主観的満足感をもたらす傾向があるが、アイディア創出数は個人より劣る。 →先日自社で行った研修もまず、自分の意見を考えてから、ブレーン・ストーミングだった。理にかなっているのか。 リスクホメオスタシス:チェック体制を多重化したり、安全技術を導入したりすることによりリスクが低下したと認知すると、かえって人間の行動はリスクを高める。チェックは二人までが良い。それ以上だと機能しない可能性あり。 スポーツ選手が「応援よろしくお願いします」と言うが、試合の勝敗にはそれほど大きな効果は無いようである。 集団の中に腐ったリンゴが一人でも入れば、作業効率は低下するが、複数いた場合でも低下率はあまり変わらない。 腐ったリンゴに罰を与えるより、腐っていないリンゴを活性化させる方が効果的な改善方法である。 罰は長期的には与える側にも、受ける側にも良い結果をもたらさない。また、努力とは無関係に与えられる報酬は動機付けに影響しないが、努力とは無関係に与えられる罰は動機付けを極端に低めてしまう。 報酬と罰の効果は非対称である。

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2014/02/16

内容は「なるほどその通りだ」というものばかりなのであるが、このテーマについて、これほどの範囲にわたる社会科学的分析と対策について纏められた本を読んだことがなかったので、今回、改めて自分の経験に照らして整理ができた。機会あるごとにポイントを読み返してみたい。

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2014/01/22

あらゆるシーンにおいて起こる、「社会的手抜き」について多くの具体例をもとに一般向けにまとめられた一冊。 多くの実験例が挙げられていて、その方法論を眺めるだけで面白いです。 「そうやって、被験者に思い込ませて条件付けをするのか、なるほどなー」というノリで見ることができます。 一時...

あらゆるシーンにおいて起こる、「社会的手抜き」について多くの具体例をもとに一般向けにまとめられた一冊。 多くの実験例が挙げられていて、その方法論を眺めるだけで面白いです。 「そうやって、被験者に思い込ませて条件付けをするのか、なるほどなー」というノリで見ることができます。 一時期の「ブレスト万能説」はちょっと怪しいということがわかりました。 「とりあえずブレストしよっか!」と言ってくる意識高い風の人には気を付けようと思います(笑) 結局、社会的手抜きを完全になくすことは難しいとの結論ですが(そりゃそうだろう)、そうやってエネルギーの調節をすることで、人はそれぞれの場面での役割を演じているのではないかと思います。そうしないとパンクしてしまいそう。 ただし、動機付けや意識の持たせようである程度は「社会的手抜き」はコントロールでき、そこの工夫がリーダーの力のみせどころ。そのあたりについては深くつっこまず、特に目新しさも無く……。 筆者も書いているようにあくまでも一般向けの心理学入門書なので、論理の飛躍がないようにまとめると、こうなるのは仕方がないように思います。 そういう点も含めて、丁寧かつ誠実な入門新書です。

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2014/01/11

一人だけで行動する場合と集団でやる場合。どちらのほうが一人あたりのパフォーマンスがあがるのだろうか? 人間に限らずネズミやゴキブリなどの動物もほかの個体から「見られてる」場合は、気分が高揚しパフォーマンスがあがることがわかっている。チームのメリット。 一方で個人が単独で作業をした...

一人だけで行動する場合と集団でやる場合。どちらのほうが一人あたりのパフォーマンスがあがるのだろうか? 人間に限らずネズミやゴキブリなどの動物もほかの個体から「見られてる」場合は、気分が高揚しパフォーマンスがあがることがわかっている。チームのメリット。 一方で個人が単独で作業をした場合よりも集団で作業をした場合の一人当たりの努力の量が低下する現象を社会的手抜きという。チームのデメリット。 本人がサボってるつもりはなくても心理的にさぼってしまっう。これは心理学者のリンゲルマンによってリンゲルマン効果として名付けられた。 意思決定の場合も、三人集まれば文殊の知恵になるケースもある一方で集団的浅虜もある。これを防ぐには、リーダーは聞き役に徹し、最終決断をする場合にはじめて意思表明するとことをジャニスは提言。またリーダー抜きの会合をするとか集団の構成員の凝集性を高めないなどが対策。150 では社会的手抜きを回避するにはどうすればいいか?214 監視したり罰をあたえるのは効果なし。社会的手抜きをしない人を選考することが大事。その逆に腐ったリンゴは早期排除が重要。割れ窓理論と同様に波及する。227

Posted byブクログ

2013/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「人はなぜ集団になると怠けるのか」。 集団のサイズと生産量の関係は比例関係にはなく、0.56乗のベキ法則に従うことがリンゲルマンらによって知られており、社会的手抜きというらしいが、あとがきにあるように、この分野の研究は少なく、特に最近はほとんど行われてないそうだ。で、著者としても本書を書くに当たり、世間の様々な事象を社会的手抜きの観点から説明できないかどうか、という立場をとったという。 そのせいか、内容的にはひどく読みにくい。XXという現象について、こういう研究がされているが、こういう説もあり、、、という調子で結論のはっきりしない議論が延々と続くような印象を受ける。通読には向かない本。 ちょっと面白かったのは、注意逸脱葛藤理論というものの話。簡単な課題の時は周囲が騒がしいほうが覚醒度が上がってパフォーマンスがあがるが、難しい課題のときに騒がしいとパフォーマンスが落ちるんだとか。実感にも合っており納得。

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