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雨のなまえ の商品レビュー

3.4

119件のお客様レビュー

  1. 5つ

    12

  2. 4つ

    34

  3. 3つ

    52

  4. 2つ

    14

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2014/02/22

例えば、DV夫と別れられない妻が言う。「私を殴った後、夫は泣いて謝るんです、そのあとすごく優しくなって、だから離れられないの…」つまり、窪小説はそんな感じなのである。人の狡さや醜さをこれでもか、って描き、世の中への絶望や理不尽さを見せつけておきながら最後の最後に人の本当の優しさや...

例えば、DV夫と別れられない妻が言う。「私を殴った後、夫は泣いて謝るんです、そのあとすごく優しくなって、だから離れられないの…」つまり、窪小説はそんな感じなのである。人の狡さや醜さをこれでもか、って描き、世の中への絶望や理不尽さを見せつけておきながら最後の最後に人の本当の優しさや救いをさらりと出してくる。こんな世界ならまだまだ生きていけるな、って思わせる。そう、窪小説はずるいオトコのようだ。

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2014/02/15

人気があるようだったので手にとったけれど、あんまりのめり込めず途中で読むのを止めようかと思うほどだった。 表現が回りくどく、どの登場人物のことを言っているか分かりにくい。だから同じどころを何回も読み直してしまい、すっと文章が入ってこなかった。 内容にハッとさせられることもなく...

人気があるようだったので手にとったけれど、あんまりのめり込めず途中で読むのを止めようかと思うほどだった。 表現が回りくどく、どの登場人物のことを言っているか分かりにくい。だから同じどころを何回も読み直してしまい、すっと文章が入ってこなかった。 内容にハッとさせられることもなく、頭の上空を物語が素通りしていく感じ。 私には合わなかったのかも…。 先の作品の方が評判がいいみたいだから、そっちを読んでみようかな…。

Posted byブクログ

2014/02/11

割合平穏な(というと語弊あり?)著作が2~3続いたので、本作には「ああ、こういう物も描くんだった...」とドキッとさせられた。5つの短編はいずれもあまり救いがなく、でも一方で、現実というヤツには確かにこういう側面があると認めざるを得ないところもあり。

Posted byブクログ

2014/02/02

窪さんの小説とは波長が合いすぎる。特に最後の「あたたかい雨の降水過程」は読み終わり堪らず号泣。「雨のなまえ」という表題も内容にさりげなく寄り添っている感じで押し付けがましさがなく、そのセンスの良さに惚れ惚れする。 それに加えて、「 雷放電」の驚愕なラストや「ゆきひら」の理想的な教...

窪さんの小説とは波長が合いすぎる。特に最後の「あたたかい雨の降水過程」は読み終わり堪らず号泣。「雨のなまえ」という表題も内容にさりげなく寄り添っている感じで押し付けがましさがなく、そのセンスの良さに惚れ惚れする。 それに加えて、「 雷放電」の驚愕なラストや「ゆきひら」の理想的な教師を目指し信念を貫くばかりに起こった悲劇など、人間の歪んだ裏側を相変わらず見事に書き上げている。読み返すとまた違った見解が得られそうで、ついつい再読してしまう。

Posted byブクログ

2014/01/26

短編。 最初と最後が良かったかな。 ありふれた日常を飾らずに、むしろ残酷なまでにありのままに抉り取る。 でも、ちゃんと救いがある。 だから、読後感はいつもなんか清々しい。 どんどん書いて欲しい。

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2014/01/25

救いのない話ばっかなのに、なんか人ごとのようにしか感じない。。 表現が淡々としているからなのか? もっと心がひりひりするかも・・・と不安になりつつ読んだけど 「へええええ」って感じしか受けない。。 窪さんの作品には共感しないのかも。。私。。 残念。

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2014/01/25

#読了。短編集。描き方は繊細というか、リアルに感じられるものの、救いのない重たい読後感と、性描写がストレートすぎるような。。。

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2014/01/19

「ふがいない~」も「晴天の~」も未読。なので全く先入観なしの感想です。 男性が主人公の3編は、淀んだ空気漂う中を読み進んで、衝撃的な終わり方。 強く印象に残ったのは、女性(パート主婦とシングルマザー)が主人公の2編。 煩わしさに慣れてしまった主婦の日常がリアル。PTA役員決めの際...

「ふがいない~」も「晴天の~」も未読。なので全く先入観なしの感想です。 男性が主人公の3編は、淀んだ空気漂う中を読み進んで、衝撃的な終わり方。 強く印象に残ったのは、女性(パート主婦とシングルマザー)が主人公の2編。 煩わしさに慣れてしまった主婦の日常がリアル。PTA役員決めの際の、あのどーんと重い空気感がリアル。 窪 美澄さん、誰もが持つ、人には言えないドロドロ、もやもやした感情を表現するのが上手い方ですね。同年代、共感しました。他の作品も読みます。

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2014/01/19

読後感が最悪。寝つきが悪くなった。光も希望もない絶望感。疲れた。最後の「あたたかい…」の僅かすぎる光では補えない暗さ。

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2014/01/19

またこっち系の話し…って感じの、良くも悪くもこの作家さんらしい短編集。デビュー作はすごくすごく好きだったけど、虚しさや淋しさを伴う性描写から始まる話はやや食傷ぎみ。性行為だとか大地震だとか、刺激の強いシーンを無駄に入れなくても、ちゃんと固定ファンがつく作家さんだと思うのに。

Posted byブクログ