灰色の虹 の商品レビュー
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どうしようもなく救いがない… 個人的に刑事と目撃者は責められるべきだと思うが… 真犯人が明かされないのは流石に残念だけど、最後の章がキツすぎた、一つ違えばどれほど幸せな未来が待ってたんだろう。 家族も幸せで、仲も良くて、華やかではないけどそれでも慎ましい幸せを感じながら生きていけたはずなのに… 絶望の底に叩き落とされた後の最終章なだけに涙も出ず、ただ心だけが辛かった。 それこそ他の世界線とかを考えてしまうくらい。 話としては面白くて、先が気になってどんどん読み進めてしまった。
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誤審を避けるため複数人のチェックを通すことで、責任感が薄い者、責任感や承認欲求が強すぎるが故に思い込みで暴走する者が同じ方向を向いた時に悲劇を生んでしまう。 目的を見失うとどんな場面でも起こり得るし、学生生活や社会生活でも頻発してる気がする。
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可もなく不可もなく の割には長めの小説 凡庸な内容だが、この凡庸さゆえに 最後に驚愕の捻りがあるものと 確信し楽しみにしていたのに それも裏切られた。
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弁護士、検事、裁判官は自分の仕事をしたまでだなと思えるけど元凶は刑事と目撃者だもん。目撃者こそ死んでほしかった。 雅史はほんとに気の毒だった。 でも、やってないのに疲れ果てて自白してしまうことなんて本当にあるのだろうか。 気になったのは原田くん。
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2人の出会いから事件に至るまでの様子でも、無口ながら雅史の誠実な様子が伝わってくる。 冤罪の恐ろしさと、雅史や家族の無念さ。 読んでいて辛くなった。
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貫井徳郎本当に面白い。出所してからの江木を応援してしまう。冤罪系の話が好きで色々読んでいるが、これは面白い。
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冤罪ってこんな風にして出来上がるのかなぁと思いました。いい加減な目撃者。目撃しても、段々とどこまでが真実なのかわからなくなっていく。人間の記憶なんていい加減なものだと思いました。
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冤罪はどのように生まれるのか。 冤罪は本当にあると思わされる小説。 いや、きっとあるんでしょうね。 もうだいぶ少なくなってきてはいると思うけど。 この小説を読んで、逮捕から裁判までの流れを詳しく知ることができた。 だから今まで、ニュースで「供述を変えて無罪を主張」とか「黙秘し...
冤罪はどのように生まれるのか。 冤罪は本当にあると思わされる小説。 いや、きっとあるんでしょうね。 もうだいぶ少なくなってきてはいると思うけど。 この小説を読んで、逮捕から裁判までの流れを詳しく知ることができた。 だから今まで、ニュースで「供述を変えて無罪を主張」とか「黙秘している」とかを聞くと、なんでそんな無駄なことをしているんだろうって思ってました。 警察が逮捕したんだから、もう罪を認めた方がいいのにって思ってました。 そんな第三者からしたらそんなもんなんでしょう。 そんな考えを改めるべきだと思いました。 罪のない“一般人“なんて仮面をつけて人を批判する。 自分が全く関係ないからなんとでも言える。 罪の意識がないからこそ余計にタチが悪い。 犯人の最後のセリフは全員に刺さったと思います。 自分達にできることは何なんでしょうね。
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きっかけとなる事件の決定打のパーカーの色、正義の機関の使命、復讐の末路、それぞれの人間模様、全てが灰色という「中途(な色)」に掛かってくる。 ページ数は多いがスッと内容が入ってくるので、読書の苦手な私でも難なく読むことができた。
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殺される側がいかに身勝手かってひたすら描写する手法はなかなか良かった。殺される側を描いて殺人者を浮き彫りにするのは同じ作者の「愚行録」と逆の構図なんだけど、いかにもこの作者らしいな。しかしラストはいただけねえだろ。死んでました母ちゃんでした、ってそりゃねえよ肩すかしだよ。全て失っ...
殺される側がいかに身勝手かってひたすら描写する手法はなかなか良かった。殺される側を描いて殺人者を浮き彫りにするのは同じ作者の「愚行録」と逆の構図なんだけど、いかにもこの作者らしいな。しかしラストはいただけねえだろ。死んでました母ちゃんでした、ってそりゃねえよ肩すかしだよ。全て失った上であれで死んでたらあまりにも救われないだろ。
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