灰色の虹 の商品レビュー
いつも思うけど、とにかくキャラクターの書き分けが細かくて素晴らしい。100%共感できるとはいかないまでも、それぞれの正義や利害のもとに行動していることが納得できてしまうので、最終的に誰が悪かったのか、という結論が出しづらいというか。ドラマはうっかり見逃してしまったんだけど、確かに...
いつも思うけど、とにかくキャラクターの書き分けが細かくて素晴らしい。100%共感できるとはいかないまでも、それぞれの正義や利害のもとに行動していることが納得できてしまうので、最終的に誰が悪かったのか、という結論が出しづらいというか。ドラマはうっかり見逃してしまったんだけど、確かにものすごくドラマ向きだな、という展開。とくにラストの真相が明かされるあたりなど、動きに緊迫感があり画が浮かぶようだった。結局そもそもの事件の犯人がはっきりしないあたり、余計に虚しさが残る。
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冤罪ってこうやって起こるんだ。犯人逮捕/判決を急ぐあまり、強制的に無実の罪を認めさせる刑事、検察官、裁判官。 復讐することは冤罪を阻止することにはならない。結局どうしたらいいのか。。。こんな結果で終わってしまったのがとても悲しい。 映画「それでもボクはやってない」を思い出す。あれは痴漢の冤罪だったが、確か、はっきりした「無罪」の証拠がないから有罪判決が下された気がする。あれも観終わったあと愕然とした。これが日本の法律なのか。「在る」ことより「無い」ことを証明する方がずっと難しいのも分かる。だからと言って有罪になるのはおかしくない? とても厚い本だけど、登場人物それぞれの視点で描かれていて、読む手が止まらなかった。とても重大な社会問題を取り上げるのはさすがって感じ。考えさせられる。
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途中で真相は分かったけどページをめくる手が止まらなかった。 「冤罪」というのは本当にあってはならない、この世から無くしてほしいと心から思った作品でした。
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