甘いもんでもおひとつ の商品レビュー
小さな菓子所藍千堂を切り回す兄弟に訪れる様々な難問奇問。季節季節の菓子に見立てて見事解決。時代人情話のお披露目でござい!
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L 藍千堂菓子噺1 技の兄と知の弟。 この設定、ありがちだなぁ。兄は菓子作りは天才的。なのに、商いの才覚に優れた弟に怒られてばかり。料理話に興味がないので菓子はそっちのけ。東京日本橋の老舗和菓子店には甘く形の良い、そして想いの詰まった和菓子が店頭にならんでいるので、とりあえず...
L 藍千堂菓子噺1 技の兄と知の弟。 この設定、ありがちだなぁ。兄は菓子作りは天才的。なのに、商いの才覚に優れた弟に怒られてばかり。料理話に興味がないので菓子はそっちのけ。東京日本橋の老舗和菓子店には甘く形の良い、そして想いの詰まった和菓子が店頭にならんでいるので、とりあえずそのへんを想像してみる。下地はあったにせよ兄弟が始めた店がすでに上客を得ているのに違和感。三人の小さな店だけど、評判菓子を多く作って、本人たちの苦労と店の実情があっていないというか。年齢設定、いくつだっただろ。スラーと読めて重みなし。兄のキャラのせいなのか。イマイチ踏み込めない。
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美味しそうな和菓子の描写が装丁からも伝わり、各章の和風な模様も趣があって良い。心のこもった和菓子作りを大切にし、取り組む姿、和菓子屋を営む兄弟や茂市をとりまく人間模様、互いを思いやる気持ちなどがきちんと描写されていて良かった。「藍千堂」を脅かす「百瀬屋」の存在が物語が進むにつれ、...
美味しそうな和菓子の描写が装丁からも伝わり、各章の和風な模様も趣があって良い。心のこもった和菓子作りを大切にし、取り組む姿、和菓子屋を営む兄弟や茂市をとりまく人間模様、互いを思いやる気持ちなどがきちんと描写されていて良かった。「藍千堂」を脅かす「百瀬屋」の存在が物語が進むにつれ、目的などが明らかになり、しっかり者の取り仕切れる弟が付き添うことで気弱な兄が「百瀬屋」に対してきちんと意見が言えたのが良い変化だと感じる。気軽に楽しめる和菓子、高級和菓子それぞれの良さがあり、季節の和菓子を味わいたい気分。
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ふふふ、和菓子屋さんが舞台の物語。 それだけでわくわくします。 菓子作りにひたむきな、おっとりした兄、晴太郎。 商売上手で、しっかり者の弟、幸次郎。 父が晴太郎と幸次郎の誕生祝いにこしらえた吉野饅頭。 「晴太郎饅頭」はふんわり柔らかく。 「幸次郎饅頭」はしっかりした餡。 父の...
ふふふ、和菓子屋さんが舞台の物語。 それだけでわくわくします。 菓子作りにひたむきな、おっとりした兄、晴太郎。 商売上手で、しっかり者の弟、幸次郎。 父が晴太郎と幸次郎の誕生祝いにこしらえた吉野饅頭。 「晴太郎饅頭」はふんわり柔らかく。 「幸次郎饅頭」はしっかりした餡。 父の願いの通りに立派に育った兄弟。 もともと両親と暮していた「百瀬屋」を 両親亡き後、店を継いだ叔父から追い出され和菓子屋「藍千堂」を開く。 そして、その二人を温かく見守る職人の茂一。 叔父からの理不尽な嫌がらせにも負けずに、 お互いを補い支え合いながら生きている。 そしておしまいは、めでたしめでたし。 登場する季節感あふれる美味しそうな和菓子はもちろんですが、 カバーと章ごとの扉絵がとっても素敵です。 榮太樓さんのお菓子と、伊勢辰さんの千代紙なんですね~。 どんなにイライラしている人でも、 「まあ、甘いもんでもおひとつ」 な~んて言われて差し出されたら、頬を緩ませてしまうのでは? 少なくとも私には、これ以上ない魔法の言葉です♪
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読み易く、人情味溢れていて、ちょっぴりほろり。 時代物に求めているものをしっかり詰めて入れている物語。
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実家の和菓子屋を伯父に乗っ取られた兄弟の話。 和菓子の腕は良いが、お人よしでおっとりしている兄と、その兄を支える、商売上手なしっかり者の弟。 和菓子の工夫、家族の絆、魅力的な登場人物で、楽しく読めました。 伯父さんも、悪いばかりの人じゃなくて、良かった。
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晴太郎、幸次郎、茂市の働く藍千堂。 晴太郎と茂市が和菓子を作り、幸次郎が商う。 まだ時期には早いけど、味噌餡の柏餅が食べたくなる。
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元の『家』を追い出された兄と それについていった弟。 そんな彼らの、仕事と人間関係。 連続短編集で、職業があれなので 毎回違う和菓子が登場。 想像するに、美味しそうでなりません。 のんびりした兄と、しゃきしゃきした弟。 ものすごくきれいに補い合える2人です。 一体なぜ彼らが追...
元の『家』を追い出された兄と それについていった弟。 そんな彼らの、仕事と人間関係。 連続短編集で、職業があれなので 毎回違う和菓子が登場。 想像するに、美味しそうでなりません。 のんびりした兄と、しゃきしゃきした弟。 ものすごくきれいに補い合える2人です。 一体なぜ彼らが追い出されたのか。 一体何があったのか。 どうして人が変わってしまったのか。 ようやく最後にそれが分かるのですが なるほど…と思ってしまいました。 好きと嫌いは紙一重、ですから。 どれもこれも、ほんわりとした人間模様。 それ故に、おじさんとの確執が浮き彫り状態。 4つ目の話で、伊勢屋さんツンデレ疑惑浮上(笑) 好きな話は一番最後、ですが。 想像するに、美味しそう…w
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【大江戸スイーツ切り貼り屏風】小さな菓子所藍千堂を切り回す兄弟に訪れる様々な難問奇問。季節季節の菓子に見立てて見事解決。時代人情話のお披露目でござい!
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表紙に魅かれて。 綺麗な和菓子だいすき~! その和菓子にあわせてか、ひとつひとつのお話の扉絵が 題にあわせた色紙?千代紙?になるのかな、 で設定されていて、とても素敵だった。 いいねえ、こーゆー本のつくり大好きっ♪ 大店の菓子屋の兄弟。 けれど、夢からさめたら、どうやら、ここは百瀬屋ではないようで、夢の中ではかわいかった弟もなにやら、 しっかりものになっている、 で、現在の状況を把握。 なるほどー、冒頭のは思い出ってことですなー、と。 え?父親が亡くなって、叔父に店を追いだされた?? なになに、ひどいことですなあー、と読み進めつつ、 けど、菓子をめぐるお話はほっこり、あたたかいもの ちょっぴり切ないもの、などなど。 そうして、最後にはその追い出した叔父の心情にもからむ菓子をめぐるお話で、 それなりな、めでたしめでたし、で 非常に読後感がよい。 よし、明日は和菓子を買いに行こう。
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